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怒りをコントロールするために

※この物語は "ほぼ " フィクションです。実在の人物や団体などとは "ほぼ " 関係ありません。


 現代はストレス社会だ。
 自覚のあるなしに関わらず、イライラを溜め込んでいる人がとても多い
 日常生活を送る上で、このイライラという負の感情はできるだけ排除したほうがいいだろう。
 イライラがないということは精神が安定しているということであり、それだけで何事も良いコンディションでこなすことができる。
 つまり、私たちが日常生活で良いパフォーマンスを出すためには、イライラを遠ざけて精神を安定させることが必要不可欠なのである。

 このイライラはどこから来ているのか。
 その答えの一つとして私が今回挙げるのが「驚き」からの移行である。

 「驚き(おどろき)」とはなにか。
 国語辞典では、「予期しない事態の突然の出現に伴う強い一時的な情緒」と表現されている。
 コミュニケーションにおいては、この「驚き」から派生して「怒り」という次のステップに変化することが多いだろう。

 世の中には、一般人が想定できないような言動・対応をする人たちがいる。そういった異次元のレシーブにより、人々は驚いたのちに、「なんだこいつは」「非常識だ」とイライラしてしまう。


 この奇想天外・意味不明・理解不能な応対をされた人々から、「相談」という形で情報があつめられる団体がある。
名を ASA-GSOMIA という。

 ASA-GSOMIA では世界中のあらゆるASG情報が共有されている。
 ASGとは Ass a Gene(ケツノアナ遺伝子)の略であり、ここでは、世界中から寄せられるASG情報について論じあって対処をしよう、ということを目的としている。
(※Ass a Geneの発見・命名はくれ仙氏によるものである。)

 今回は、ASA-GSOMIAの相談窓口に寄せられたものの中から、まあまあ際立ったものを紹介する。
 前述したように、驚きというものは想定外の出来事に対する反射運動であるから、想定していれば驚かないし、怒りもかなり軽減できるのである。

 ASGのレシーブに対してどのような心構えや方法論が必要なのか、具体例に沿って説明していこうと思う。たくさんの意味不明なレシーブに慣れ、ASGと一般人が相互理解できるような素晴らしい世界への架け橋となれば幸いである。



Case.1 報告キャンセル


 ある日、ASA-GSOMIA 相談窓口に1通のお便りが届いた。

 はじめまして、わたくし雀荘〇〇に勤務しております、Xと申します。
実は2年ほど前、ASGから自動卓についての相談をうけたことがありました。主に彼の転売しようとしている自動卓の不具合についてです。
 そこそこ長いやりとりをしたのですが、その後どうなったのかまったく知らせがないんです。こういったことは彼にとっては普通なんでしょうか?

 お便りにはASGとのやりとりが添付されており、X氏の言うとおりそこそこ長い、というか結構ありえないくらいの長文で親身にアドバイスしていた。


 ちなみにこの文中の自動卓とは、澤田氏から売却を頼まれてコッソリ売り払って売上金を横領していたときのあの自動卓のことである。

 やりとりの最後は、ASGからの「今回はお世話になったので、今度〇〇へ伺ってお礼を言わせていただきます」という言葉で締めくくられていた。

私 「たしかに言われてみると、結果を知らせないというのは失礼にあたるけど、、、対話相手がASGだという先入観のせいか、まったく違和感がないな」
澤田 「まあ、彼なら普通だね」
森 「ASGに対しての理解が浅すぎる。ASGをなんだと思ってるんだ」
澤田 「おそらく、X氏のお店にはASGみたいな異次元なお客さんがいないから驚いたんじゃないかね。ある意味、健全ってことだよ。」

 辛辣な二人はさておき、私はお便りの主であるX氏と連絡をとり、ASA-GSOMIAの見解を伝えた。

私 「『彼にとっては普通のことなのか?』とのことでしたが、まあ普通っす」
X 「はあ、そうでしたか。。。長々と話したので、できれば結果は聞きたかったんですよね。。。」
私 「心中お察しします」
X 「余談ですが、実は今年になって、彼がウチで働きたいってことで『じゃあ週末に面接します』って約束になったんですよね。しかし、彼は結局来ませんでした。こういうのも普通なんでしょうか」
私 「ASGにとっては普通です
X 「・・・いい勉強になりました」


森 「アドバイスしてもお礼の言葉はないかもしれない、約束しても破るかもしれない、面接も来ないかもしれない、ASGに対してはこれくらいの気構えが必要だな」
澤田 「そのとおり」

 人を助けることは良いことだが、

「結果がどうなったのかは知らされないかもしれない」
「見返りは1ミリも求めてはいけない」
「恩を仇で返される可能性もワンチャンある」

 これがASGに対する心構えだ。

 それでもASGに対しては親切にしてあげてほしい、というのがASA-GSOMIAの結論である。取ってつけたように見えるかもしれないが本心である。



Case.2 セットドタキャン(微弱)


 別の依頼主 Y氏からのお便りだ。

Y 「すみません、ASGさんとDMをしていてちょっと翻訳できない会話があったので、もしお時間ありましたら対策を教えて欲しいです」
私 「承りました」

 それでは内容をみていこう。

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Y 「こういった感じなのですが・・・」

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私 「・・・想像以上の急ハンドルを切ってきましたね。これだけでは何とも言えませんが、直後に競馬の予定を調べて、予想以上に出費がかかることが判明したからキャンセルした、という線があります」
Y 「ありがとうございます。あともしかしたら、DMグループに誘った瞬間にキャンセル願いが出たので、面子が嫌だったのかも
私 「その可能性も大いにありますね。本人に訊いてみてはいかがでしょうか。主語を明確に書くとキャッチボールの回数が減って楽ですよ
Y 「訊いてみます」



Y 「理由を訊いたところ、時間が遅い、場所が遠い、面子が少し苦手、とのことです」
私 「三拍子そろっていますね」
Y 「はい。今回は厳しそうですね。お返事いただきありがとうございました。助かりました」
私 「いえいえ、ドタキャンは大変ですよね。お役に立てて光栄です」



私 「ということで解決しました」
澤田 「クズじゃん」
森 「クズ」

 クズすぎることは置いといて、本件のASGにはどう対処したらよかっただろうか?
 答えは簡単で、あらかじめ面子、レート、時間、場所の4つの情報を具体的に示すことが有効である。
 ちなみにASG自身が主催の場合は、上記の4つが全てそろって伝えられることはない。これもあらかじめ想定しておけばイライラすることはないだろう。

「誘ってもドタキャンの可能性がある」
「主催の場合はなにか情報不足があるかもしれない」

これくらいの気構えが必要である。


後日談。

Y 「そういえば、フィリアさんはもうASGの介護はやめてしまわれたのですか?」
私 「はい。ツイッターでもLINEでもコンタクトは取っていません」
Y 「ちなみに今ASGって生きておられるのでしょうか??もしかして介護なくなったから死んでるんじゃ・・・」
私 「ASGは死んでいないさ。オリオン座の下の天空で最も明るく光る星  あれがASGだ」
Y 「 灰 」



Case.3 セットドタキャン(鉄強)


今回は、ASA-GSOMIA メンバーの森氏にお便りが届いた。

森 「私の友人ZくんがASGと東天紅セットの約束をしたらしいんだけど、前々日から連絡無視で当日も完全無視、その翌日にASGは別の人たちと東天紅セットをしていた、と相談されました」
私 「情報量が多すぎて混雑しています」
澤田 「めちゃくちゃだよ」

順を追って説明すると、まずASGがSNSでセットを呼びかけたところ、Z氏が反応し、DMでやりとりが始まった。

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ここからDMに移り、日曜日にセットすることが決定した。場所もほぼ確定。

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とくにイザコザなどが起こる隙もなく、突然の音信不通
しかし、この間もなぜかツイートは平常運転されている。

そしてセット当日、ASGが現れなかったために三麻は立たず、わざわざ雀荘に集まった2人は解散となったらしい。


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澤田 「言葉になりません


その翌日、月曜日。

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私 「もっと多くの人に広まってほしいって書いてるね。前日に自分がその流れをせき止めたことに対してどう思ってるんだろう」
森 「ここまでDMをガン無視しておいて、別の人とのセットを普通にツイートしてるのがすごい。いったい何を考えているんだ
私 「何も考えていないナリよ」
澤田 「常軌を逸しすぎています

 もはや常人の理解を通り越し、ASG対策メンバーである私や澤田氏もポカンとすることしかできない。
 ここからは凡人である我々の想像になってしまうが、Z氏と森氏の仲が良いことを知り、2度ブロックしてしまった森氏がセットに襲撃しにくることを恐れた(※)とか、月曜日の東天紅セットが決まって余力を残すためにドタキャンしたとか、こういったことが考えられるだろう。
ちなみに森氏は温厚な上に忙しいので、そんなことは絶対にしない)

 真実は本人にしかわからないが、そもそもこういったときに怒らないためにはどうしたらいいか?

 もう3度目なのでお気づきだろう。

「セットを企画しても数日前から音信不通になってドタキャンされるかもしれない」
「ドタキャンの翌日に別セットをするかもしれない」

という心構えを持つことが大事だ。それでも、皆さまには彼をセットに誘ってほしいと思っている。彼とセットをしたいという人たちの持つ欲求を、彼はかならず叶えてくれるからだ。これだけはASA-GSOMIAが保証する。

 基本的にどんなことであっても、あらかじめ備えておくことでそれなりの対処をすることができる。備えあれば憂いなし、というやつだ。
 世の中には我々の想像を超えたレシーブがたくさんあるが、こういったケースを”前例”として記憶にとどめておき、応用させて精神を安定させていただければ幸いだ。


 それでも中にはイライラしてしまう方もいるだろう。そういった方はぜひ、ASA-GSOMIAに投書していただきたい。
 我々が結成された理由には、ASGによる精神的ダメージから皆さまを救うということも含まれているからだ。
「これひどくない?」「これどういう意味なの?」という簡単なお悩みであっても、それで少しでもイライラを取り除けるのであれば、我々は手間を惜しまず協力する所存である

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フィリップ
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