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全財産3000円で中華へGO! 前編

森先生のボランティアにより、彼の競馬や競艇に乗せてもらったあさあさのじん。
しかし、結果は振るわず9万円近くの損失を出してしまう。
彼にとっての9万円は一般社会人にとっての30万円程度になる。あまりにも痛い。
さらにソフトバンクエアーの使用料、その解約料、光回線工事費、新規契約料、家賃、プロパンガスなどのタコ殴りに遭い、残ったお金は約3000円となった


-2019年10月30日(水)-

私 「森くんと一緒に新潟千直お疲れ会をやりましょう」
あさ 「すみません、お金がないので、僕は不参加でお願いします」
私 「20日のお給料と31日のnoteの売上を含めてもですか?」
あさ 「予想以上に費用がかかって本当にお金がないんです」

毎月末になると彼から飛び出すいつものワードだ。

私 「ギャンブルをやろうっていうんじゃないですよ。今年の千直が終わって来年の4月までは開催されないので、打ち上げでご飯でも食べようってんです」
あさ 「わかりました。では森さんにもお願いしましたが、僕は別会計でお願いします。あと、当日の交通費が足りなかったら、事前に借りるかも」
私 「いやもう7万も貸してるので普通に無理っす」
あさ 「僕もビールくらいは飲みたいんだけど・・・」
私 「そこは自腹で飲んでください」
あさ 「 灰 」

私 「それより、そんなにお金がなくて11月20日の給料日まで生き延びれるんですか?」
あさ 「3000円くらい手元に残るので、一応計算上は大丈夫なはずです」

給料日まで15日+全財産3000円のドス金欠状態で飲み会へ行くのは通常はかなりキビしいことだが、競馬の結果にかかわらず森先生へ感謝しているという強い気持ちの表れであるに違いない。こういう精神が大切だ。

私 「わかりました」

全然大丈夫ではないが、心配しても仕方ないので会話を終わらせ、お疲れ会は11月5日(火)に決定した。



その晩、あさあさのじんから新たにLINEメッセージが届く。

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私 「そうなんですね」
あさ 「これなんですが・・・」

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優良ソフト闇金”。
芸人のネタかと思うくらい面白いワードである。

あさ 「ソフトって書いてあるけど、口コミをみるとどうみても闇金としか思えないのだが・・・」

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色々とすさまじいことが書かれている。
しかしあくまで口コミなので、事実とは限らない

あさ 「無茶苦茶すぎるだろ」
あさ 「全然ソフトじゃない。家や実家まで取り立てに来るじゃないか」
あさ 「正直もう危険すぎるので火曜の飲み会もキャンセルしたい」

あさ 「森さんと縁を切るしかないかもしれない。闇金とかリスクが高過ぎる」

あさじんは森先生のこの渾身のネタに対して完全にパニックを起こしてしまったが、我々のボランティアの原動力はもちろん、あさじんさんのお金を増やすということである。
そもそもネタでなく本気だったなら、有名消費者金融でなくいきなりソフト闇金から勧めるのはおかしい。
「note書きましょう」と100回言ってもほとんど書こうとしないので、見かねた森先生があさじんを追い込むための「闇金でお金借りてでも競馬に打ちこまないと本当に人生逆転できませんよ」という彼なりの叱咤激励だ。

すぐに先生へ報告をした。
私 「あさじんパニック起こしてるよ~」
森 「闇金はどうでもいいけど、お金稼ぐという気合が彼からは感じられない。俺は彼を救いたい。闇金で借りるくらいならnote頑張ろうと彼に本気になってほしいんだよね
私 「なかなか難しいよね」



あさ 「・・・ちょっと冷静になるために間をおきます。パニックになってしまい申し訳ありません」
私 「勧められただけでパニックになるのヤバイヨ」

その後、パニックは無事おさまったようだ。



-11月5日(火) お疲れ会 当日昼-

メンバーはいつもの通り、森先生、平沢先生、あさあさのじんじん、私の4人で、新宿のとある中華料理屋へ集合した。森先生は仕事のため遅れる予定だ。

あさ 「どれも高ぇな・・・」

あっさじーんは席に着くなり、メニューを見てお馴染みの呪文を唱えた。

私 「一番安いのはトッピングのコーン(100円)だね。コーンとバターを200円で食べられるよ」
あさ 「・・・・・・」

あさ 「よし、この定食ってやつにしよう。す、すいませぇん・・・」

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昼時で賑わう店内。あさじんの25dB(デシベル)の掛け声では、店員さんにはまったく届かない。

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平沢 「 すいませーん!!! 」

125kgの平沢がその腹でもって75dBの咆哮を放つと、すぐに店員さんが2人駆け寄ってきた。

それぞれ注文を終え、宴が始まった。



あさ 「あ!そういえば返済するお金を下ろすのを忘れてました・・・。すぐコンビニでおろしてきます」
私 「え、後で良いですよ」
あさ 「いや、気になるので先に行ってきます」
そういうと食い逃げレベルの速さで店を出ていった。



あさ 「おまたせしました。36000円です」
私 「はい。」

この36000円はギャンブルの結果ではなく、単純に「競馬に投資したいから」という名目で私の経営する『光金融フィリフィリファイナンス』から借り入れた合計7万円の一部である。光金融なので当然無利子だ。

あさ 「はぁ・・・残り3000円しかねぇよ・・・」

競馬をやって負けたことなど知ったことではないのである。






森 「おお、みんなおつかれさん~~」

主役の登場だ。

森 「あと30分後くらいにメルボルンカップあるけどみんな乗る?」

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メルボルンカップとは、オーストラリアのフレミントン競馬場で行われるG1レースで、なんと24頭立ての芝3200mだ。
注目されるのは、10月19日に同国で行なわれたコーフィールドカップ(G1、芝2400m)で快勝した日本馬「メールドグラース」。
この馬が3200mでも脚が保つかどうかがポイントである。


私 「5000円お願いします」
平沢 「自分もお願いします」
あさ 「い、いや、僕はちょっと・・・」
森 「え?あさじんさん打たないんですか?」
尊師の魔法のコトバだ。これを聞くと無性に打ちたくなる。
あさ 「いや、でも鐘が・・・競馬やるとここの支払いもキツイくらいなので」
森 「メルボルンカップって24頭立てなんですよ。当たったらまじでデカイので、1000円でも着順によってはかなり増えますよ」
あさ 「うーん、うーん・・・」
あさ 「・・・じゃあ1000円お願いします」

森 「ちゃす。11、12番を全力応援で。三連複、馬連をメインです」

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13時になり、レースがスタートした。

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森 「さすがに多すぎてどれがどれだかわからん」

あさじんや私のような素人では、12頭でも自分の馬を見つけるのは難しい。
森先生によると、騎手の服装と色を覚えることですぐに見つけられるらしいが、海外の競馬ではそういったこともできない。

レースは終盤。最後の直線に差し掛かる。

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森 「画質も荒いしマジでわからんな」

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私 「12っぽいの来てない??」
平沢 「12来てるよ!」
森 「え?まじぃ??あつぅ~~」

無題

最後の競りが多すぎて意味不明である。
しかしどうやら手前の黒い馬、12番は3着以内に入ってるように見える。

私 「ツイッターによると1着が23番、2着が3番or12番、4着が20番らしい」
森 「いやー20番入ってたら美味しかったんだけどな~。回収300%くらいだけど三連複は確定だわ。12番が2着なら馬連も取ってる。頼む~~!!!」

なんと、そこから審議は30分以上もかかった。
審議ポイントはゴール付近ではなく、直線において3番の馬に妨害疑惑があることが原因らしかった。


結果。

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なんと2着の3番が妨害行為で降着、4着の20番が繰り上がりで3着となった。

森 「うおおおおお!!!イナフ(enough)!!!!!」


森先生は三連複23-12-20、馬連23-12を同時に的中させ、回収率は600%を超えた。
1000円ベットのあっさじーんは5000円の勝利となり、資金が2倍以上になった。
24頭立てでもサクっと当てるのはさすがの森神である。






店員 「お会計10500円です」
森 「2600オールやね」
あさ 「・・・・・・」

最初は「お金ないので個別会計で」と言っていたが、定食、瓶ビール約2本、餃子に消費税10%でほぼ2600円になったため、結局は割り勘となった。

残り資金は約5400円。
ご飯食べ終えたらお金が増えるとは、なんと幸せなことか。


森 「この間ビンゴやったんだけどね、面白すぎて18時間もやっちゃったわ」
私 「ビンゴって麻雀牌を裏返して列を完成させていくやつ?」
森 「そう!麻雀より100億倍面白いよ」
私 「ルール教えてほしいな」
森 「じゃあとりあえず雀荘行きますか。赤金とか色牌がたくさんあったほうが面白い」
あさ 「え?!い、いや僕はこれにて・・・」
私 「あさじんさん、場代出すからとりあえずおいでよ」
あさ 「そういうことなら」
森 「まぁ遊びだからね。積載するお気持ちは任せますよ」

メルボルンカップを倒した我々4人は、赤牌、金牌、ゼブラ牌などのある居心地の良い雀荘へ向かった。


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【 次回  全財産6000円で雀荘へGO! ビンゴ編



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フィリップ
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