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移住するなら「九州」と夫が譲らなかった話

移住も既に1年と半分が終わり、すっかり時が経ってしまった。
1年以上、間が空いてしまった移住物語を更新しよう。

▼1話目はこちら

現地視察に行くまでの話を書いてみたので、「どこに移住しよう?」と悩んでいる方々の参考になれば嬉しい🙏


住む地域は既に決まっていた(夫の中では)


「温かい土地で、農家になって適度にお金を稼ぎながら、趣味を満喫したい」それが、夫が移住に求める希望条件だった。

近年関東からの移住で最も多いのは、千葉・埼玉・神奈川のちょっと奥まったところや、長野や山梨といった、いざとなったらローカル線でもアクセスできる立地だ。いずれも2時間圏内で移動できる。

私も移住するなら温暖な場所が良いとは思っていたものの、関東に住む家族と極端に離れるのは気が引けた。

まだ子どもも3歳手前で、手もかかる。両家の親の支援がある、このありがたすぎる状況を自ら捨てるのはなかなかの勇気だ。

それでも、夫が移住したいと譲らなかった条件は「九州に住むこと」だった。(何度も何度も長野や京都、広島など違う場所を提案したが、まったく興味を持たなかった。頑固である。)

なぜか?


恋人時代の九州旅行


私たちが恋人時代のこと。2人で九州に旅行で来たことがある。
福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、宮崎、大分とすべての県を周遊した。

美味しい地のもの、
豊かな温泉、
やさしく元気な人々…

そのときに触れた九州の良さを、夫は忘れられなかったようだ。

特に、温泉が豊富で どんこ椎茸 や とり天 など美味しいものが溢れる大分は、とても印象的だった。

地獄めぐりの途中で食べた椎茸の天ぷらをたびたび思い出しては、「あれはもはや椎茸じゃなくて肉だったよね」と嬉しそうに話している。(確かに笑みがこぼれるほど美味しかった。また食べたい。)

そのうち、私も夫の「九州推し」に負け、「(全国なら)どこがいいか?」から「九州ならどこがいいか?」という会話になってきた。


家族と離れすぎず、な距離


私は最後まで、自分の家族と離れる寂しさを拭うことができなかった。だから、夫に提示した条件として、

「東京への直行便が頻回にある空港に1時間以内にアクセスできる場所」

だった。それならば、半日以内に東京に行くことができ、家族も気軽にこれると思ったからだ。ということで、島暮らしは早々にボツになった。前回紹介した平戸も、だ。

私たちは、「九州」「空港に近い」という条件から、候補を絞り出した。それが、大分佐賀だった。

田舎暮らしができ、九州の良さである美味しいもの・温泉も楽しめ、吸収のハブである福岡にも電車でアクセスでき、場所を選べば空港も遠くない。

さらには、佐賀は移住支援にとても力を入れていて歓迎ムードだし、大分に至っては豊後高田市が子育て世代に人気の移住先としてランキング上位に君臨するなど、どちらも移住先候補としては十分。

https://www.city.bungotakada.oita.jp/page/page_05098.html

「行ってみなきゃ、わからないね」インターネットで調べまくっている中、私たちはそう感じ、九州視察旅に出かけることが程なくして決まった。

そうとなれば夫は本気モード。仕事をスッパリと辞め、移住準備の時間を確保した。私はリモートワークで仕事を続けながら、旅を共にすることになった。

夢をみながらも、ちゃんと対話する


移住したことを知った友人や知人が、相談を持ちかけてくれることが増えた。そのときに伝えることは「まずは住みたい場所について、考え話すこと」。

私たちは、とにかく移住先を決めるまでは何度も何度も対話を重ねた。泣きながら、怒りながら。笑いながら、ワクワクしながら。

「別に九州まで行かなくてもいいんじゃ?埼玉でも田舎はあるし…」と、実にヒヨッた発言を夫にぶつけたこともあるし、

家族と離れる不安な気持ちを夫に理解してもらいたくて、朝まで泣き通したことも…。(お恥ずかしい限り)

移住は、人生を少なからず変えるもの。
失敗する可能性も高い。
そして、お金もめちゃくちゃかかる。

(関東から九州への引越し代のえぐさよ…)

だからこそ、夢をみるだけじゃなくて、たくさん現実を話し合った上で成し得るものだと思う。

しあわせな暮らしは家族全員のもの。互いの「譲れないもの」を共有し合い、対等な立場で進めていくと、納得感のある移住が叶えられるのかな…。(ついでに、家族の絆も深まります)

次回は、視察旅のことを書こう📝お楽しみに!


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