駐妻になると「平日何してるの?」と聞かれるようになりました
駐在帯同して、もうすぐ5か月目に突入。「平日何してるの?」と頻繁に聞かれるようになり、違和感を感じ、この質問をされることに苦手意識を持った時期もありました。なぜ不快に感じたのか、この場を借りて言語化してみようと思います。
「平日何してるの?」は何が知りたいの?
この質問は、主に日本にいる友人から頻繁に聞かれていました。渡米して最初の1週間ほどは「まだ時差ボケ中だよー」なんて他愛もなく返事をしていました。
そこから約2か月程は怒涛の生活基盤づくり。SSN取得やら運転免許試験を受けたり、アメリカの電話番号を取得したりしながら、慣れない日常生活を送る日々。1日があっという間に終わる感覚でした。
そんな中「平日何してるの?」の質問。その質問には「何が美味しかった?」「ネットフリックスばっか見てんじゃないの?」「観光した?」「暇なら〇〇してみたら?」「仕事のない生活ってどんな気分?」が続きます。
誰も何の悪気を持っているわけではないことは重々承知しているのですが、毎日生きるのに精いっぱいの状態。マズローの欲求5段階説に当てはめると、最初のステップである生理的欲求と安全の欲求が満たされていないレベルだったんだと思います。
そんなときに、娯楽的な欲求は何で満たしているかというニュアンスで聞かれている気がして、「そんなレベルに私は今達していない。仕事してなくても毎日忙しいんだ。」という感情が沸き上がり、「平日何しているの?」と聞かれるたびに嫌悪感を感じるようになりました。
次第に、「毎日暇だと思って聞いてるの?」「自分は仕事で忙しいけど、あなたはゴロゴロ過ごせて幸せねとマウントでも取りたいの?」と、大好きな友人たちが何気なく聞いてくれる「平日何しているの?」に被害妄想まで抱く始末。質問されると「何が言いたいの?何が聞きたいの?何が知りたいの?」と問い詰めたくなるような気分でした。
実際に平日何をしているのか
渡米3か月目ごろからは生活立ち上げも落ち着き、自分用の車も手に入れ行動範囲を広げる余裕が出てきました。毎日同じではありませんが、だいたいこのパターンで過ごすことが多いです。
<朝~昼>
・夫のお弁当を用意
・ストレッチ
・朝食
・読書
・英語学習
・掃除(しない日もある)
・スーパーへ買い物(しない日もある)
・妊婦検診(週に1回だけ)
<昼~夕方>
・昼食
・英語学習(午前中できなかったときだけ)
・調べもの
・散歩(しない日もある)
・夕食準備
<夕方~夜>
・夕食
・翌週の献立を立てる(しない日のほうが多い)
・シャワー
・テレビ鑑賞
午後の「調べもの」に毎日負荷がかかります。調べても調べても、また新たな調査対象が出てくる。でも、それ以外は私なりにとても充実しています。フルタイムで仕事をしていた日々に比べると、とてものんびりした日々です。私は大学卒業後から今回の渡米まで十数年ずっと働いてきましたが、渡米後平日に行っていることは、これまでぎゅっと休日に詰め込んで行ってきました。それを今は毎日自分のペースで行うことができています。
何より、1日に時計を見る回数がうんと減りました。やることは色々ありますが、時間に追われることがなくなりました。
なぜ平日のことを聞かれるのが嫌だった?
以前ひとつの記事にまとめたのですが、駐在帯同して気づいたことがあります。それは、駐在帯同する人に対して私が抱いていたイメージは現実とは全く異なるということ。これまでは駐在帯同は海外旅行の延長、というイメージを抱いていました(本当に申し訳ないし情けない・・・)。でも実際は色んな葛藤を持ち帯同を決意し、想像にも及ばない苦労を経験していて、その中で喜びや楽しみを上手に見つけている、サバイバル力の高い人たち。
駐在帯同前の自分だって、駐在帯同している友人に対して同じ質問をしていたはずなのに、なぜこんな気持ちになるのか。
もしかしたら、駐在帯同して良かったこともあるけれど、経験した葛藤や苦労を誰かに分かってほしい気持ちが爆発していた状態だったのかもしれないです。それは自分が実際に経験してみないと分からなったという、恥ずかしさを隠すためでもある気がします。
「のんびり過ごしています」と言えるようになりました
平日のことを聞かれると「暇のヒの字もないわ。毎日忙しすぎる。文化も言葉も違うんだから、何もスムーズに事が進まない。」と答えていましたが、最近は気持ちの余裕も少しずつ出てきたこともあり、日本にいたときに「休日何して過ごしているの?」の感覚で聞かれているのかなと思えるようになりました。
聞く方もそこまで興味があって質問していることはなく、何を答えても「へーそうなんだー」くらいの重みなんだろうなと気楽に思えるようになってきました。
そして、辛いときやしんどいときは素直に「最近上手くいかないことがあってちょっと疲れてるんだ」と言えばよい。私の友人なら、きっとみんな寄り添って話を聞いてくれる。
生活に慣れてきたり楽しみを見つけることができるようになった今は、「渡米直後は生きるのに必死でどうなることかと思ったけど、今はのんびり過ごせてるよ!」と言えるようになりました。その方が、きっと友人は安心してくれるはず。
友人に感謝
渡米直後は自分のことしか考えられず、トゲのある返ししかできない時期もありましたが、それでも懲りずに連絡してくれる友人たちには感謝しかありません。
こうやって気持ちの変化に気づけたことで、また一つ私は人として成長できたのかな、なんて思ったりもします。そう思えるのも、友人たちのおかげですね。
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事が、いつかどなたかのお役に立てば幸いです。