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いよいよ最終回です。自分は不妊治療を乗り越えてマタニティ期、出産、育児が始まり今に至るのですが、不妊治療中は「妊娠する」しか頭にないです。だからもう一度、そもそもなぜ赤ちゃんが欲しいのか?考えてみませんか?

5)妊娠=ゴールではない「親」としてのスタートです

1.えっ?出産はゴールじゃないの?

不妊相談を受けたときに彼女は昔の私とそっくりだなぁと思いながらカウンセリングをします。

「あのね、妊娠しました。めでたく出産しました。で終わりと違うからね。そこからが本当に大変だからね。」

と彼女に話しましたところ

「えっ?出産でゴールでしょ!?まだあるの?」と真顔で言われた時には「ドキッ」としました。

私は子どもが好きです。どんな子でも好きです。子どもたちに幸あれと願い、私を苦しませるなら児童虐待のニュースを聞かせたらいい。怒りと悲しみでおかしくなりそうです。ニュースでやっていたらすぐにリモコン「ぴっ!」です。だから彼女の発言には「赤ちゃん」をどう思っているのかと説教したくなりましたが、「出産までで第一章が終って次は育児という物語が始まるのよ」と出産後の先を少しお話ししましたが物語のようでありました。上手くいってわが子を手にしたときに彼女はわが子をどう思うでしょうか?きっと生まれたときは達成感で感極まるでしょう。わが子への愛情も1000%でしょう。しかし眠れない日々が始まってその愛情はキープできるのかな?ふれあいの育児ではなくシッターに育てさせる育児をすでに考えていましたから(働きたいそうです)そんな人生もありかなぁと新たな価値観を私も学びました。私的にはおすすめの育児法ではありません。「ふれあい」はとても大切です。野生動物でさえ子は母親に身を寄せます。人工保育の子ザルが毛布を母親代わりに体に絡ませて眠っている姿には涙です。「ぬくもり」は人の心を癒します。だから私たちのようなセラピストが必要とされているのでしょう。

2.マタニティ期・出産・育児と未来を考えよう

私はマタニティ期が楽しかった。つわりも楽しんだ。何が食べれたり、ダメだったり、自分の経験がすべて今後の施術師として役に立つからと思った訳ではないけど自然と妊娠中の体に興味を持ちました。皆さんも研究観察日記ではないけどマタニティ日記付けていると後で笑えます。そうです。その時はつらくてつらくて「なんで」と思うけど、わが子を無事に胸に抱いたらすべてが「チャラ」になります。ローリング療法では少しでも快適なマタニティ期のお手伝いでマタニティローリングがあり、妊娠初期つわりの管理と骨盤の管理をして臨月迄サポートします。「今日生まれたら安産やのになぁ」「そうですね(笑い)」と言ってお帰りになってその夜に陣痛出産と初産なのに超安産!ってこともたびたびです。

出産したら産後の痛みや授乳。なれない育児で大体のお母さんはまいってしまうそうですが、私はただただわが子と一緒にいたかったので出産後からずっと一緒に寝ていた。「疲れるでしょ?赤ちゃん預かりますよ」と看護師さんがおっしゃってくれたが全然疲れなんてなかった。ただただ嬉しかった。下の子だけ医師より帝王切開での出産でだから呼吸がしっかりする迄と1日保育器に入れられたのですがとてもさみしかった。小さな赤ちゃんが入る保育器の中で窮屈そうにしている大きなわが子が面白かった。帝王切開だと産後の痛みは重い生理痛よりも痛いかな?すぐに動かせる産院もありますがエアーマッサージャーでエコノミー症候群防止で1日から2日絶対安静させる産院もあります。私は懇願してこのエアーマッサージャーを外してもらい足をバタバタさせて帝王切開の半身麻酔から抜け出し、わが子の世話をしながら産後の復帰に励みました。看護師さんたちは驚いていましたけどね。

赤ちゃんと退院してからがホントの大変です。昼夜かまわず泣いてくれるわが子。「育児マニュアル」なんてありませんからね。あくまでも「育児参考書」です。産院で「マニュアル通りではない」といって泣いているお母さんを見かけました。わが子のマニュアルは母であるあなたがお世話して自分で作っていくのです。小学校での「あさがお観察日記」を付けるようにわが子専用の成長記録を付けて育児を楽しんでください。

子育てが安定する日って来ないですよきっと永遠に。いつまでたっても「親と子」ですから。あなたもご両親との関係を考ええるとわかると思います。成長とともに成長の悩みが出てきますから。肉体的にしんどいのは小学生までかな「親子遊び」は体力をつかいますので子供との追いかけっこはなかなかものです。

と経験をつらつらと書きましたがこれらを読んで「楽しそう」と思っていただけたでしょうか?「え~」と思ったでしょうか

3.「こんなはずじゃなかった」と後悔しない

不妊治療に疲れていえる時、とてもさみしくて、絶望感がこみあげて自分を全否定したくなります。だから明るい未来を描いてみましょう。パートナーとどんな子育てしたいかなどんな子供に育ってほしいかな。名前は?何をしてあげよう。そして少し近い未来を知ってください。マタニティ期、出産、育児の大変さを理解し、楽しむぞ!!の心意気でちゃんとパートナーにもイクメン教育施しましょう。不妊治療で一番悲しいのは「こんなはずじゃなかった」と後悔することです。つらい不妊治療を乗り越えて授かったわが子を虐待する親がいます。「こんなはずじゃなかった」たいていの親はこどもにこの言葉の刃を突き刺す。「親ガチャ」ならぬ「子ガチャ」みたいな幼稚な考えだ。「親」という漢字は「木」の上に「立って」「見る」と書きます。これは神主をされている患者様より妊娠したお祝いにといただいたお言葉です

「お前さんはなよう気が付くからな、なんでもお前さんが子どものやろうとすることを取り上げてしまうと思うんや。良かれと思ってな。ちがうで、木の上でその子がどんなことするかじぃっと見てやりなさい。人として間違った方向や命に係わる時だけそっと注意して道を間違えんように導くのが親やで。こらえるんやで、子の人生勝手に作ったらあかんで」

皆さんもぜひ心にとめて不妊治療に向き合ってほしいと思います。

長編を読んでくださりありがとうございました。

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ローリング あさこ/ローリング療法師 蜷川 麻子
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