自立と自律 2

自律


自立
 と 自律 の違い


自立 は、
自分でできることは、自分でやること。



自律 は、
自分ルールを持ち、自分で考えて、決めて、行動すること。



誰かに、何かに強制されたからではなく、

自分の意思・判断に基づいて
自分から進んで
やろうとすること です。






例えば、
小学校の教室にて

お部屋を広く使うために
机を端に寄せたいという場面。



自立 は、

一人用の机を
持ち上げて運ぶことができるから、
自分一人で運ぶこと



自律 は、

重たい教卓を
「運びたいけど、自分一人の力じゃ運べないな…」
自分で考えて

「誰かに手伝ってもらおう!」
自分で決めて

・お友達を呼んできて、一緒に運んだり、
・教卓を運ぶのは先生にお願いしたり、
自分で行動すること



をそれぞれ指します。









・自分だけの力でできることは、
自分でやる

・他の人の助けが必要だと思えば、
助けを借りる・周りと協力する


といった風に
状況に応じて、

自分なりの価値基準・ルールを持って、

自分で判断・決定・行動ができること。



これが、自律 です。








自分から考えて、決めて、行動する
ためには、


誰かに言われて、という
「外発的」なモチベーション

でなく、

自分から進んで、という
内発的」なモチベーション

が必要となります。




内発的」なモチベーションは、
以下の3つのプロセスで養われます。

 共感 ・ 説明 ・ 決定




例えば
子どもが宿題をやりたくないと言っている時


共感

「なぜ宿題をやらないのか?」
「どうして宿題をやりたくないのか?」

まずは、
子どもが今感じている
ことを、気持ちを

理解する
理解しようとしている姿勢を示す




説明

その上で、

「この宿題をやることには、こういう意味がある」
「今宿題をやると、後々こういうことがある」
と、説明してみたり、


「宿題をすることには、どんな意味があると思う?」
「どうして宿題をやった方がいいと思う?」
と、一緒に考えてみたり、
子どもに考えてもらったり する。




決定

そして、

説明した、考えてもらったことをもとに

「じゃあ、こうする。」
と、最終的には子どもが選択・決定をする。





ここで大切なことは、

最終的に必ず
子ども自身が選択・決定をすることです。




自分で決めると、
その約束事は
自分ごと になります。

もしその約束事を破ってしまったら、
それは、
自分のせい になります。




当スクールでは、

日々のタイムスケジュールを
子どもたち自身で
組んでもらっています。


・今日は宿題の時間が何分必要か?
・外遊びには何分間行きたいか?
・宿題・おやつ・室内遊び・外遊び…
 どの順番でやりたいか?




子どもたちが組むことで
当スクール内で過ごす時間は
子どもたち自身のものになります。



もし
集中していなくて
時間内に宿題が終わらなかったとしたら、

もし
ダラダラと片付けが終わらず
外遊びの時間が減ってしまったとしたら、



その責任を負うのは
当然子どもたち自身です。




自律した子を育むためには


日々生きていく中で、


子どもたちの
選択・決定 の機会を増やしてあげる。


子どもたちが、
その 選択・決定 を
実行 できているかを
大人は見守る。



この 選択・決定→実行 
回数を、頻度を
増やしてあげればあげるほど

子どもたちの自律心は伸びていきます。



朝の身支度で、
「今日の洋服はどっちにする?」

家族で行ったファミレスで、
「今日はなに食べる?」

夏休みの家族旅行の計画で、
「どこに行く?」
「なにで行く?」
「どこを巡る?」
「どういうルートで巡る?」


日常に転がっている
些細な選択肢・決めごとを
子どもに委ねてみる。


この積み重ねが
自律した心を育む。


そう信じて、
私は見守ることに
徹しております。


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