深夜と音楽
眠れない夜。YouTubeを開いて、ヘッドホンで耳を塞いで、視覚と聴覚を好きな音楽で埋め尽くす時間が好きだ。
どうしようもなく苦しい夜に、孤独を救ってくれる音楽を、僕はたくさん知っている。しかし、自堕落な僕には、落ち込んだ感情を特には持ち合わせていなくとも眠れない夜がやってくる。そんな時、ライブ映像やミュージックビデオといった、好きな音楽と好きなロックスターの存在記録を観ていると、胸が高鳴り、さらに眠れなくなる。
そんな僕の小さな宝物。
ハンブレッダーズ / チェリーボーイ・シンドローム
僕の青春のほとんどはこの曲の歌詞で語ることができてしまう。世界のことなんて何も知らない僕が唯一知り尽くしている感情。全てがとことん弱いのに、分かっているのに、どうってことないぜって本気で思える。
UNISON SQUARE GARDEN / フルカラープログラム
無観客ライブの映像。コロナ禍、中々生のロックバンドを観ることのできない期間があった。そんなモノクロの世界の中で、七色の照明に照らされた完全無欠のロックバンド。ラスサビ、初めて客席側が映った瞬間、田淵智也の潤んだ目と覚悟の表情。あの時言えなかったバイバイをこんな風に優しく包んでくれていた事実が本当に嬉しい。ここにそんな時代の記録があるから、悲しみはずっと忘れないでいられる。
ネクライトーキー / だれかとぼくら
場所、BIG CAT。演奏、ネクライトーキー。奇しくもツアーファイナル。曲は。だれかとぼくら。
朝日廉の書く文字が味を出している。メンバーの合唱から入るこの曲、淡々と流れていく状況説明。ギターが豪速球で入り、一気に曲が展開される。この瞬間の高揚感が大好きでたまらない。映像作品として、この映像の開幕はすごく高尚なものであると思う。曲入りの合唱、近い未来、会場全員で歌える日が来ればいいなと夢を描いて、また画面越しに歌っている。
オレンジスパイニクラブ / みょーじ
ライブバンドの最高にライブ映えする曲。何も知らないが、この映像のフロアを見るだけで断言できる。まだライブに行ったことがないのだが、この映像から芽生えた、メラメラと燃える心の奥底の高揚感に気付いてしまった。蒸し暑い小箱で観たいバンド。
sumika / 「伝言歌」
MCで語られている言葉が全てだと思う。この映像の場所にはいなかったのだけれど、sumikaを観た日の、住処に帰った日の、たくさんの記憶が、その一瞬一瞬が、日常に力をくれた。この曲の想いはここで語ってしまえるようなものではないが、この動画が想いを強めた一因であることは間違いない。
おわりに
ライブに行った日。新曲を聴いた日。CDを手に取った日。新しいバンドに出会った日。音楽を好きでいてよかったって思える日はたくさんあるけれど、なんでもない、自堕落な夜にこそそんな気持ちが強くなる気がしている。音楽が大好き!
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