Ninth Peel
かなり遅いが、20周年前に、2023年ツアー1周目のセトリの話をしようと思うよ。自分なりの拙い解釈、備忘録。
夢が覚めたら(at that river)
本ツアーは、『未来』に対する絶望や希望を肯定しようとする為の言葉が多い。未来はなってみないと分からない、だから、取った選択が少しだけ報われたな、なんて思わせてくれる、そんな2時間の幕開け。この2時間の夢が覚めたら、その先の未来はどうなっているんだろう。
シュガーソングとビターステップ
死ねない理由、生きてく理由、全部証明してやるよ、なんていう風に聴こえるポップソング。命があるかさえ怪しくなるような、こんな世界を驚かせられるのは、結局はこんな楽しい歌とリズムなんだ。
ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ
ロックンロールは制御不能だ。人生における未来への憧憬、そんな恋も覚めちゃうような世紀に生きていても、せめて、制御不能なとびきり楽しいロックバンドの催しが、少しばかりは希望を持たせてくれるんじゃないかな。
Nihil Pip Viper
UNISON SQUARE GARDENは、オーディエンスを気安く励ますようなバンドではない。仲良しこよしでは断じてなく、音楽でぶん殴って音楽で愛を示す、極めて明快なロックバンドだ。彼らがそうであるように、自分の信念は自分で決める。その決断を下すための少しばかりの勇気を、彼らの信じた音楽によって示してくれる。このライブが終わったら、無尽蔵な街へ繰り出してみるのも悪くはないかも。
City peel
人生なんてこんなもんか、なんて、未来が全て見透かせてしまうような瞬間が、いつかは来る。だけど、掛け違えたボタンから生まれる心地よさをまだ味わってないから、一旦そのまま生きてみない?もしかしたら、今見えてる人生は外側の皮に過ぎなくて、もっと楽しい実が眠っていて、なんて。
静謐甘美秋暮抒情
求めていた未来の景色なんてそう簡単には見つからない。だけど、何回繰り返しても、歩くことはやめない。早く眠る日だってあるけど、静謐甘美な目覚めのその後で、その景色が待っているかもしれない。
WINDOW開ける
自分の殻に閉じこもって、デリケートな心を持ち合わせている頑固者。ここまでの言葉にだってあんまり頷かない。ならば、少しだけ窓を開けてみたら、うるさいロックが、このバンドなりの理論が、君の何かを変えるかもよ。この後、よーく聴いておけ。
シューゲイザースピーカー
油断して開けた窓に突如鳴り響くシューゲイザー。この鼓膜の痺れが、どうも生きる証拠らしい。ヒットソングじゃ到底生み出せない痺れを生きる証拠にする、みたいな、捻くれた人生にだって、生きることを渇望する基本原理は適用される。
アンチ・トレンディ・クラブ
どんなヒットソングでも救えない命を救うことがロックバンドの正義。ただ一人、君だけに歌っている、そこを動かないでほしい、そんな風に聴こえるロックンロールだって正義なはずだ。ただそれは今だけ、この瞬間が楽しければそれでいい。それでいいなら、一緒に遊ぼうぜ。
MIDNIGHT JUNGLE
みーっどない( ᐙ )じゃんぐーじゃんぐー( ᐙ )
夜と遊べ、アホになれ、以上。
Phantom Joke
自分の目には、UNISON SQUARE GARDENは、変わらない為、ロックバンドの信念を生かし続けるための努力を怠らないバンドに映っている。世界がどれだけ残酷でも、まだ生きている、まだ音楽を、人生を愛していたい、未来を愛していたい、そのためだけに鳴らしてきたバンドだ。強くなれる前途証明を、このバンドとなら成し遂げられる。
Numbless like ginger
歴代最低最悪の気分、そんな時は今の事象の整理で精一杯で、勝手に未来まで自分で否定してしまう。でも、実はまだ未来はなんにも決まっていなくて、答え合わせはまだまだ先でも良くて。ただ命だけ持っていたら、終着点へのおみやげにだってなる。だから、ただ生きて、自分の声を殺さないで。
お人好しカメレオン
自分の人生を生きろって、この曲を通して、ずっと言いたかったんだろうな。ずっとずっとシンプルな答えのために、いろんな人生の捉え方を、君に合った人生の捉え方を、ずっと鳴らしてくれていた。もしも一つでも、君に届いて、手を握り返してくれたのならば、もうどこへだって行けるはずなんだ。
スペースシャトル・ララバイ
ドラムソロを挟み、本日の主役。これまで鳴ってきた『人生』『未来』『選択』の答えが語られる。残酷な世界、そんな中の人生でも、未来の選択は必ず君が選ばなくちゃいけない。それがどんな選択でも、君の取った答えなら、その決心自体は祝われるべきものだ。失われそうな、失うべきではない人生が、ひとつ地球に残り、今ツアーのメッセージは完遂。
放課後マリアージュ
この一分一秒、UNISON SQUARE GARDENとオーディエンス、一対一の尊い時間は他者には奪えない。どこまでも大きくなるこのロックバンドは、きっと天下を取っても、大それたメッセージを届けた後でも、音楽で一緒に遊んでくれる。
徹頭徹尾夜な夜なドライブ
ひがしのそらから( ᐙ )よなよなどらいぶ( ᐙ )
飛べ、揺れろ、以上。
カオスが極まる
弾けるところまで弾けた。ロックバンドは、爆音だけを味方につけてどこまでも混沌を極められる。体力もそろそろ限界、こんな地獄も慣れちゃえば超気持ちいいんだから、何回だってライブ来いよ。ほら、楽園は近い。
恋する惑星
大団円、極めてポップネスな楽園への到達。孤高のスリーピースロックバンドが、最後くらい女々しくたって許せてしまう、どころか、愛してやまない理由になる。これだけ強くしてくれた僕の人生に、僕の世界に、UNISON SQUARE GARDENが光っていない訳はない。
ガリレオのショーケース
オマケ!惑星と惑星が一つになった後日談、そりゃたまには寂しくもなるけど、最上級を奏でればさ、世界は明るくなるって今日分かったでしょ?最低だと思ってた人生が反転した、今日みたいな日を、またね。
kaleido proud fiesta
かくして、またそれぞれのストーリーは始まる。あんなに悲観していた未来を、今なら自信を持って迎えに行ける気がするんだ。あなたと僕だけで夢を見続ける、これが僕の出した未来への一つの答えだ。
おわり
ツアーを通しての意味の考察、かなり楽しい。みんなやったほうがいい、楽しいので。20年目のロックバンドも楽しみだね。
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