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[Symbolizm] 知らねば見えぬ何事も:「神話」

 本件は「神話」から象徴を読み取るための「概念」と「根本的な意味」を綴り、最後には「現代の見方」までを繋げます。

 神話における「数や象徴」は根本的な意味が分かっておりませんと全く繋がりません。しかしながら”これ系”の意味を探そうと検索すると、大抵エンジェルナンバーやゾロ目が特別な数だ!とかなんとかが溢れかえっているため、かえって混乱を招きます。んで、その意味は?となるとフワフワした意味しか綴ってありません。どっかの誰かの五番煎じくらいの受け売りだからです。

 そんなのが乱立していますから誰かがまともな事を綴らないと!ってことで魔女の登場〜♪

はじめに

 神話に登場する数や象徴の意味を理解するには、今現在あなたが持つ「神話」と「数」の考え方の変更を必要とします。あなたの概念では「神話と数」は「文系と理系」のように分かれていると思います。ですが元は理を理解するために必要な「言葉と数」であり、両者の特性を合わせたものが「神話」です。

 その神話というものは時代・文明により様々。ある場所でオーディンと呼ばれた雷神は、別の場所ではインドラと呼ばれ、またある場所ではユピテルと呼ばれます。わたくしが惑星に関するツイートで、神話内の固有名詞を使用せず「雷神」や「死神」と呼ぶ理由です。大切なことは名称ではなく、その名称がつけられた神が何を示すのか?なのです

 しかしながら現代から神話を遡ろうとすれば、前述のように多種多様な神話や固有名詞、派手なドラマに翻弄され本質に辿り着けません。そこで、現代から遡るのではなく、最も古き体系を直接学ぶのです。そうすれば「数と神話」の真の関係を理解することが可能になるってこと。では始めましょ〜!!


最も古き体系

 最も古き体系についてはこちらの記事[ Symbolizm ] 古代科学についてに綴ってありますので参照ください。本件では抜粋・省略します。

 ある初期のラビによれば、カバラとは、その深遠な原理を手がかりとして、人間がまわりにある宇宙と内なる宇宙の神秘を共に理解する事ができるように「神」が人間に授けてくれた賜物なのである

Manly P. hall

 紀元後の始めの数世紀、カバラ体系はごく単純なものであった。それが次第に精緻な神学体系へと発展し、果てはその教義が全く理解できないほど難解なものになってしまった。

Manly P. hall

 何度もお伝えしておりますが、わたくしが考える最も古き体系はカバラです。カバラから様々な神学体系へと派生してゆきました。故に新旧問わずどの神話も似通っています。「言葉」は変えられても「数」は変えられませんから、あまり無茶な変更は出来ないのです。

 そして、そこが我々にとって唯一の蜘蛛の糸。変えられない数を読み取ることで「常識的な歴史」とは違う確かな繋がりを確認できます。試してみましょう。

 例えば智慧の象徴数「322」

 「古代の神秘的な伝統」も「古代の神秘的な宗教」もゲマトリアは共に322です。

 現代の結社「Skull and bones」もドクロの下に322を象徴数字として使用しているのは有名です。

 このゲマトリアは良くできていて、時間の概念を加えることで322が浮かび上がります。AM 0:00から数えて202分目は「AM 3:22」です。集合写真は上に時間、下に聖杯となっております。また、さらにカバラ的な計算を進めますと最も古き者が現れます。

3 + 2 + 2 = 7
202 = 22

22 ÷ 7 ≒ π

 詳しくはこちらのスレッドをどうぞ。"前回は東海岸の音の魔女"が訳してくれましたが、今回は"西海岸の医の魔女"が訳してくれてます。ちなみにルシファーは「光」「智慧」の象徴です。また、イエスの物語で「智慧の月」を象徴する「受胎告知」は古代の神秘宗教の春分の三日後です。

 このように、「古き」から「現代」まで、多頭の蛇のように派生してしまった神話を一本に繋げ本質を読み取れる体系はカバラしかありません。故に、カバラ体系の「数と神話の概念」を理解しなければ、現代の象徴は一切読み解けないのです。ではその数と神話の概念とは?

数の本質は一桁にあり


数と神話の概念

 カバリストは宇宙の秘密を解き明かし、10のセフィラからなるセフィロトの樹に集約しました。ではセフィロトに沿ってざっと宇宙の説明しますね〜。

 1が始まりで、2と3がくっついて456789を産んで10ができます。

 どうです?さっぱり意味が分かりませんよね?読み取れるのは数の順番の序列くらいなもの。数は唯一無二ですが、唯一無二しか表せません。唯一無二が内包する深淵なる意味を理解するには数だけでは不十分なのです。そこで登場するのが「言葉」。

「1の父母」が「2の母」と「3の父」を産み、その両者が456789の子をもうけ、「3の父」と「7の母」が「6の子」を産み10の地上に降り立った

 どうです?ややっこしいことこの上ないですよね?王族の家系図調べてる時みたいでしょ?書いてるわたくしもよく分からなくなってしまいます。数に言葉を足してもまだ理解が及びません。あとは何が足らぬのか?

 「物語」=「Myth / 神話」が必要なのです。「数と言葉」で「物語」を紡ぐことで、理と同義の数に「序列や属性」を与えることができ、また複雑な「相関関係」が覚えやすくもなります。

 ただ、注意しなければならないことは、現代で一般的に読むことのできる神話は大して当てになりません。神話でもいわゆる密儀と呼ばれる部分にこそ意味がありますので。[Decode Art] 映画「π」:「伝説」でお伝えした「死にゆく神の物語」のような密儀が大切です。密儀でなければ以下のオシリスの神話ように、精緻に折り込まれた数や描写が省略されており真意を読み解くことができないからです。(wikiと比べて下さいまし)

オシリス神話


まとめ

 古くから大切にされている智慧とは理に関する数学的秩序です。当然の事ながら、数学的秩序を表すには数や幾何学を用います。しかし、数や幾何学だけでは深淵を表現することは出来ないため数と言葉を用いて物語を紡ぎ、理を擬人化しドラマティックに脚色した神話を作りました。これが神話の本当のところです。

 故に、神話に折り込まれた大切なことの序列は「数・幾何学」→「言葉」→「物語」の順です。これは神話から大切なことを抜き出す順ということ。ですから、物語や神話の些細な表現の違いを挙げ議論することがどれほど無駄か分かりますでしょ?本質はそこにないのですから

「数・幾何学」+「言葉」+「物語」=神話


神話の根源

 上記の概念で神話を見るなら「数・幾何学」と「理」がはっきり書かれた神話が根源ということになります。その定義を満たすものはカバラのセフィロトしかありません。つまり、以下が神話の根源的な意味であり、また神話の本質です。数があり、それを表す言葉が添えられたもの、それが神話。

 ただ、上記は根源過ぎて難しいと思いますので、わたくしの本『As above So below』と照らし合わせ理解を深めて下さいまし。本のサブタイトルに「Modern Myth / 現代の神話」とあるように、「この世の仕組みを人間に理解できるように伝える」、これが本来の神話の姿であり、またわたくしの著作物全般の真意に他なりません。


数と惑星

 「本質」に太陽系の惑星を当てはめたセフィロトが上記のもの。ここで初めて「数」と「惑星」が繋がります。冒頭で名を挙げたオーディン、インドラ、ユピテル、は「数4」であり「雷神」であり「木星」の象徴です。


???

 えっ?「いつもは”水星がオーディン”で”木星がソー”って言ってるじゃないか?」ですって。

 その通りよ。現代ではそうなっているの

 ここからは特に大切よ。わたくしが綴っているのは本来の属性。不思議に思わない?太陽と月はそのままで、土星はローマ神話の名前で、その他は全部エッダの神々の名前。その7体の神々を並べるとユダヤ教のメノラーとなる。そして、この暦を押し付けた団体は死にゆく神を御神体として祀っている

 誰かが上手にまぜまぜしちゃったからこうなったのよ。

 だから冒頭の英語のゲマトリアもバッチリなのよ。聖書は元々22文字のヘブライ語よ〜。26文字の英語のゲマが当てはまるわけがないの。でもキッチリ当てはまってたでしょ?よ〜く考えてね。

 神話の「表のストーリー」と「裏のゲマトリア」を古代科学に則って書き直せる天才ってそうはいないんですよ。そう考えると、上記のように数ある本の中で、現実と照らし合わせて”どれが大切か”が明確に分かりますでしょ?

 大切なことは、最も古い本質の神話を理解し、そこから現代はどのように象徴されているかなの。また、特定の宗教観に囚われているのは我々側だけ。オーディン、インドラ、ユピテル、ヘラクレスと雷神を分けるのは我々側だけということ。再度例えるなら、マルス、アレス、ハデス、ヴィシュヌ、審判しにくるイエスは全部同義の属性を持ち火星を示すということ。

 このスペースで話していた事とも繋がります。みなさん疑問に思っていると思います。なぜ「特定の神話に沿って現実が進められるのか?」ということを。

神話の物語が大切なのではありません。
その物語が何を示しているのかが大切なのです。

 現実の流れに当てはめた時、どうしても「特定の神話」と順番が違いますでしょ?「現実の出来事と特定の神話」の「象徴的な物語部分」は重なりますけど、順番が前後したり、または特定の場面が繰り返し用いられたりもします。大切なことですのでもう一度繰り返しますね。

物語が大切なのではありません。
その物語が何を示しているのかが大切なのです。

 例えば「審判しにくるイエス」の場面に似たことが起きそうなら「火星に注視しろ」ということ。なぜかって?階段の象徴画の一番上の段はなんですか?

 いつの時代も最高神は「時間」の属性を持ちます。周期とはとても大切なこと。特に現今の周期の終わりに近い我々にとっては。ですから社会も慌ただしく変化しているのですよ。

 本件はこれまでといたします。あなた様の心にわたくしの智慧が響きましたなら引き続きお付き合いをお願いいたします。


お知らせ

 今回のお話は来週の[Symbolizm] 知らねば見えぬ何事も:「数と文字」に続きます。本件で綴った「根源」だけでは現代の我々には少々難解ですので「数と女神」「数と文字」を繋げ理解を深めます。現代の象徴を読む一助になることでしょう。お楽しみに〜


新刊:『Divine Ratio Re:Decode』

本:『As above So below』

アパレル&小物:Cavalier Camp

動画:Channel 113



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霜月やよい
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