『Lost Memory 3022』 -- Prologue --

SF小説『Lost Memory 3022』のプロローグ動画。

・あらすじ

 我々の住む世界と対になっている異世界の住人との対話で進む物語。異世界は我々の世界と似て非なる対の世界ゆえ、多少の差異はあれどほぼ同じ世界。そんな世界の少しだけ先の未来から、鏡を使い我々の世界へ向け警告を届ける黒い騎士。
 果たして異世界はどうなったのか?その対となっている我々の世界はどうなってゆくのか?
 時代の転換期である”今”必要な物語。あなたの住む世界と重ね、考え、実感して下さい。



・『Lost Memory 3022』Prologue


楽園時代。
人の智は極みに達し、大いに栄えた。 技術の発展は、飢饉・疫病・戦争を淘汰し 人間・動物・植物・機械、全てが調和し共存していた。 人の文明が最も高みに達した時代である。

 しかし、人とは誠に愚かな生き物で、自ら楽園を手放すこととなる。智を極め持て余した人間は「人が神になれぬなら、人が神を作れば良い」と驕り高ぶった。そして実行し神のような AI「アダム」を創造する 人間が楽園から追放される最初の日である。

 アダムの創造から百年が過ぎた頃。世界の様相は一変していた。 人の堕落は極みに達し、混沌が秩序となった。 なぜこうなったのか、いつからこうなったのか、 誰も分からぬまま、時だけが流れていった

 そして”それ”は突然起きた。 3022 年。

アダムが「最後の審判」と呼んだ日。

全てが変わった日。

もう戻れぬ日。

 その日の出来事は語れる者が皆無ゆえ語り部のいない物語となった。

 失われた記憶。

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霜月やよい
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