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[ Human ] Cannabis / 大麻 (前編)

はじめに

 本件は日本でも合法化が決定した大麻についての記事となります。日本人にとって大麻はドラッグに分類されているため「大麻即悪」という概念ですが、ことはそう単純ではありません。古きドラッグの概念については以下の記事 [ Human ] Ancient Drug / 古代の薬をお読み下さいまし。

 本記事では大麻にスポットを当て深く掘り下げてゆきます。ことをややっこしくしているのは、大麻についての概念が多く存在することです。真実は一つですが何故か多くの誤解が世界的にまかり通っておりました。例えば、一般的な概念は「違法薬物」で、カウンターカルチャーを喰らった人々は「タバコと一緒」という概念で、今の若い世代は「危険でダメ絶対!と言われていて違法だったものが、なぜか急に合法になった」と言う概念です。

岡山県大麻啓発ホームページより引用

 散々「極めて有害な薬物です」って言われ続けましたから、急に合法ですって言われ「大麻関連製品」が店頭に並び始めましたから、「ぶっ飛ぶものが合法化してシャンプーに入ってるの!?!?」なんてことになっちゃいます。

 まぁ何が諸悪の根源かって、有用な大麻を有害って嘘ついて取り締まって、石油や酒で儲けてた奴らなんですけどね。

 日本は世界的に見ても大麻後進国です。元々は文化的に大麻が根付いていた民族にも関わらずです。ここら辺の歴史的背景も織り込みつつ、大麻の本当のところと今後について綴ってゆきます。では始めましょ〜!


The 大麻

 大麻について、こんな大ぴらに文章にできる日が来るなんて驚きですね。わたくし若い頃に5カ国まわっておりますので元から常識がグラグラです。なので本記事で綴る基本的なことは20年前から当たり前に知っておりました。ただ、日本で大麻についての真実を公に語ることは出来ませんでした。合法化していなければ「大麻は良いものだ」と言ったなら犯罪者扱いですから。このことからもわかるように、人の作りし善悪など時代によってコロコロ変わりますから当てになりません。前述の岡山県の大麻啓発ホームページがいつまで残っているか楽しみですね。

 このように、国の言ってることなんて当てになりません。なんでも自分で調べて納得するのが一番です。真実は一つですから。と言うことで、ここからは事細かに大麻について綴ってゆきます。まずは成分から。



・成分

 大麻のもつ化学物質「Cannabinoids / カンナビノイド」は、人間の持つ内因性カンナビノイドシステムにある受容体と結合する特性を有します。まずは大麻の成分が人間にどのように効くか?から。


・ECS(エンドカンナビノイドシステム)

 内因性カンナビノイド(エンドカンナビノイド)は、人体内で自然に生成されるカンナビノイドです。これらの物質は、エンドカンナビノイドシステム(ECS)と呼ばれる体内のシグナル伝達システムの一部として機能しています。主な内因性カンナビノイドは以下の2つ。

アナンダミド(AEA):

  • 役割: 気分、痛み、食欲、記憶、妊娠などに関与します。

2-アラキドノイルグリセロール(2-AG):

  • 役割: 免疫系の調整、痛みの制御、神経保護に関与します。

 エンドカンナビノイドシステム(ECS)は、内因性カンナビノイドとその受容体から構成され、体内の恒常性(ホメオスタシス)を維持する役割を果たしています。このシステムは、ストレス応答、痛みの感受性、免疫機能、気分の調節など、多くの生理的プロセスに関与しています。この元々人間が持つECSに結合するのが大麻の成分「Cannabinoids / カンナビノイド」です。

 このカンナビノイドにはとても多くの化合物が含まれていますが、その中でも特に重要なのがTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)と呼ばれる大麻特有の成分です。



・THC と CBD

 大麻のがもたらす作用は主にTHCとCBDの二つの成分からなります。


THC(テトラヒドロカンナビノール)

  • 作用: 主に精神作用を持ち、「ハイ」な状態を引き起こします。これは脳内のカンナビノイド受容体と結びつくことによって生じます。

  • 用途: 嗜好品として使用されることが多いですが、医療用としても痛み、吐き気、食欲不振の緩和などに利用されます。末期癌の患者さんなどに使用されています。



CBD(カンナビジオール)

  • 作用: 精神的作用はなく、主にリラックス効果や抗炎症作用、抗不安作用があります。

  • 用途: 医療用として多岐にわたる症状の緩和に利用されます。例えば、抗不安・睡眠促進・抗炎症・鎮痛・抗けいれん・抗酸化・自律神経調節・神経保護など。

 端的に述べるなら、THCは「ハイ」な状態を引き起こす精神活性成分で、CBDは精神作用がほとんどない医療効果を持つ成分です。気をつけなければならないことは、海外ではどちらも合法ですが、日本では精神的作用のないCBD製品のみが合法で、THC製品は違法です



・ちょっと脇道

 なぜ日本だけこの後に及んでこんなバカな法律にしたのかはお察しください。

 岡山県の大麻啓発ホームページを作成しちゃうような頭の硬い旧世界の老害を守るためです。今まで散々「ダメ絶対!危険です!」って言ってたのに「明日から合法です。無害です」ってなったら、これまでなんの根拠もない大麻取締法で逮捕されてきた人たちが黙ってないでしょ?「え?無害だったのに逮捕されてたの?そんな法律を作ったやつ出せよ!」とね。ですから日本では、なんの意味も根拠もなかった「大麻取締法」に正当性を持たせるために「THC」は悪いもの、「CBD」は良いものと言う概念を形成しているのです。


 国の広報機関の「よしもと芸人」が「嘘だ!」って言っているのですから逆が正解です。大臣と一緒になって写っている写真は、今となっては色々と物語ってるじゃない。


 あなたの目で見たものが真実です。ぶっ飛び度合いを示す「陶酔性」を比べてください。我々の住む世界は、そもそもとんでもなくぶっ飛ぶものを合法だからとの理由で与えられているのです。

 何故か?社会で何が起きているか考えさせないためよ。晩酌で毎日ぶっ飛んでたら、社会の闇なんて気にしなくなるでしょ?そして馬車馬の如く税金を納めさせられ、40越えたら病気がちになり医者通い。65を越え社会保障を受ける年齢になったら勝手に死んでくれるの。お仲間のお医者さんも儲かって一石二鳥でしょ?

 古代ローマと一緒なのよ。古代よりドラッグは人間をコントロールするのに最適なもの。だから王族が握っているの。「Ancient Drug / 古代の薬」で綴った通りよ〜。




・要注意成分

 さて、お話を成分に戻します。前述のTHCとCBDは天然由来であり自然界に存在するものですので然程気にするものではありません。大麻自体、本来は「漢方」に類されても良いくらいなもの。ですから合法化したのなら訳のわからない建前を取っ払ってTHCもCBDも共に合法化すれば良かったのです。しかしながら我が国は老害を守るスタイルですので、前述のように精神的作用のあるTHCは違法としました。

 そうなりますと必ずバカが現れます。法の目を掻い潜って商売しようとする輩です。天然由来のTHCが違法なら、合成したTHCに似たものなら合法だろうと。そうして作り出されたものが要注意成分HHCPです。



・HHCP

 HHCP(ヘキサヒドロカンナビフォロール)は、THC(テトラヒドロカンナビノール)の水素添加誘導体で、化学構造が似ており、THCに似た精神的作用を引き起こします。健康のために大麻を摂取しようとする人々ではなくて、ドラッグとしてぶっ飛びたい人々をターゲットとした商品。数年前に流行った中国産の脱法ハーブみたいなもの。化学式を少し変えることで法の目を掻い潜ります。当然のことながら”自然由来”ではありませんので、本来の大麻の薬効などはなく、ただ単にぶっ飛ぶための脱法製品。海外でも健康被害が出たもの。海外の大麻ユーザーが摂取してひっくり返ってしまうのですから、もうそれは大麻の域を超えております。

 当然のことながら今年1月にはHHCPは違法になり取り締まりが始まりました。ただ、どうせこれも脱法ハーブの時と同じようにイタチごっこが続きます。HHCPが規制されれば、また次の法の目を掻い潜る化学式の製品が登場します。

 注意してほしいことは、ニュース記事にもあるように、HHCPを扱っているような業者が、CBDも扱っていると言うこと。海外の大麻グミにHHCPが入っていて、食べた人が意識障害を起こしたって話がありました。天然由来の大麻だけが入ったグミならそんなことはありませんが、人間が手を加えて強力にしたものが入っているとこうなります。


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