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「ヨハネ黙示録 完全解読」 第一章

はじめに

 本件は、語られ尽くした預言書「ヨハネ黙示録」の、完全Decodeシリーズの最初の記事。黙示録13章で語られる有名な獣の数666や、権威を与えられる獣の象徴をDecodeしてゆきます。過去にも度々、部分的にお伝えした象徴の数々を、本シリーズでは全て繋げて綴ります。これまで繋がらなかった点と点が繋がってゆくことでしょう。

 また、本件はデジタル・ブックの『Decode of the Matrix』の、続きに位置するお話でもあります。そちらで綴った歴史の流れを理解しておりますとより一層お楽しみ頂けるかと思いますので是非ご覧くださいまし。


 もう一つ。以前にも一度、黙示録についてDecodeしましたが、そちらの記事は、黄金の夜明け団の密儀解釈を元にしたもの。黙示録自体のDecodeというよりは、黄金の夜明け団がどのように黙示録の象徴を解釈しているのか?という観点から綴ったもの。本件はまた別の深淵のお話です。混同なきようお願いいたします。

 では、魔女が読み解く「ヨハネ黙示録」のDecodeを始めましょう。


ヨハネ黙示録

「Red Dragon」
William Blake

・その成り立ち

 冒頭からはっきり申し上げてしまいますが、ヨハネ黙示録は旧約聖書に後から追加された経典の一部です。そもそも黙示録は、2世紀から3世紀にかけて、キリスト教の初期教会の中では広く読まれ、受け入れられていたものでしたが、その内容が象徴的で難解であり、さらに終末論的なテーマを扱っていたため、力ある当時の建築家には嫌われ広まりは限定的でした。

 4世紀に入り、キリスト教がローマ帝国の国教となると、聖書の正典を確定する動きが強まり、その流れの中で、367年、アタナシウスが発表した「復活祭書簡」において、黙示録が他の新約聖書の書物とともに正典としてリストに挙げられました。しかしながら、正典に加えられはしたものの、聖書の中で唯一「奉神礼で朗読されることのない書」と言う嫌われ具合は相変わらず。その後、397年の「カルタゴ公会議」419年の同公会議で、新約聖書の27巻が公式に認められたました。これにより、黙示録は正式に正典として承認されたと言うわけです。

 大切なことは、「後から突っ込まれた」と言うことと、「カルタゴ」と言う場所。旧約聖書はユダヤ教のものであり、カルタゴはフェニキア人の植民都市です。「Decode of the Matrix」のこちらの項で述べた通り、建築家に相対するエグザイルの王家とフェニキア王家は○○関係です。どう言う人々が、何がなんでも正典としてねじ込みたかったか分かりますね。



 カバリスティックな視点でも「黙示録」見てみましょう。

 「新約聖書」は「全27巻」、「ヨハネ黙示録」は「全22章」で構成されています。27は「」、22は「22÷7≒π」となる、どちらも特別な数です。

 あらゆる宗教の雛形と言われるミトラ教の神聖数は「7」で、イエスが亡くなった年齢は「33歳」です。また、フェニキア文字は22文字で、フェニキア人の港湾都市「テュロス / Tyros」は北緯33度です。2本の柱で有名なフリーメイソンの開祖ヒラムと同姓同名の王ヒラムが治めた土地もテュロスであり、そこから北30kmに位置する都市は「ビブロス / Byblos」。そして、この都市の名が由来となった本が「Bible / 聖書」です。

 建築家が隠したいものが目白押しね。



・その性質

 ヨハネ黙示録が特別扱いされるのは、聖書において唯一「預言的性質を有する書」であると言うこと。勘違いしてはいけないのは、預言というものは「当たるもの」ではなくて、パワーあるものが「当てに行くもの」です。端的に述べるなら、「啓示」ではなく「筋書き」。あなたの住む現実世界で、たびたび聖書になぞらえた出来事が起こるのはそのためです。


 無神論の日本人にはシナリオの威力は理解できませんが、世界最大の信者数を誇る某教団信者たちは違います。さらにちょっと余計なことを付言するなら、多くの宗教がキリスト教に”アレ”されておりますから、以下のグラフの青い部分は、実際はもっと多いと言うこと。


単立 キリスト教研究所

 そんな、我々より圧倒的に数の多い信者たちは、シナリオに一喜一憂させられる人々です。そして、何より問題なのは、世の中は大多数の人間が動けばそれが現実化するということ。ですから、我々にしてみたら、聖人の預言ではなく未来のシナリオですから、知るに越したことはないのです。



・その密儀

 そこで知恵は、その真理を象徴で包み、その直感を寓意で覆う。
信条・儀式・詩は比喩であり象徴である。

レノルド・E・ブライト

 誰もが読んで理解できる物語が「顕教」で、見る目を持つ者にしか読めない物語が「密教・密儀」です。上記の引用に当てはめ申し上げるなら、顕教物語で語られる信条・儀式・詩は、智慧あるものが真理を象徴や寓意で包み込んだものあり、真理はそれらを取り払ったものであると言うことです。



・知るべきこと

 我々が「ヨハネ黙示録」において知るべきことは二つ。

 一つ。知恵ある者に向けて残された密儀の「666」の解読。

 一つ。顕教物語に合わせて行われる「現実の未来」の解読。

 ヨハネ黙示録13章18節にある「獣の数字666」。現代では、あらゆる寓意に蝕まれ、その真理は消失しています。666と言う数列に隠された真の理を解くことは、未来を知ることに直結しますのでとても重要です。そんな666の真理を知っている”力ある者たち”は、「その時」に合わせ「終末論的顕教物語」を現実化し、人々の心を大いに揺らします。よって、上記の二つのDecodeは、我々が知るべきことであります。

 では、一つ一つ順に、また、一つ残らずDecodeしてしまいましょう。



魔女の本気

・密儀の666

 まずは密儀の666に関することからDecodeしてゆきます。

Here is wisdom. Let him that hath understanding count the number of the beast: for it is the number of a man; and his number is Six hundred threescore and six.

ヨハネ黙示録13章18節 KJV

これは、細心の注意をはらって解くべきなぞです。この数字の意味を解ける人は解いてごらんなさい。獣の名前の文字を数字になおすと、六百六十六になるのです。

ヨハネ黙示録13章18節 KJV

 日本語訳は、なんとも挑発的に書かれており、ちょっとイラッとしますから全部解いてしまいましょう。

 ただ、密儀の666のDecodeの前に、本題である13章の前の、12章の象徴からDecodeしてゆきます。そうすることで、666が何を意味するか明確に理解できるためです。ではまいります。



 666の数が記されている13章の一つ前は、当たり前ですが12章。この12と言う数は、十二ヶ月、黄道十二宮、十二時間(43200秒)など、時間に結びついています。そんな時間に結びついている数12の章の第一節は以下です。そのまま続けて三節まで記します。

 また、やがて何かが起こることを暗示する、大きなしるしが天に描き出されました。一人の女が太陽をまとい、月を踏みつけ、十二の星の冠をかぶっている姿が見えました。

十二章一節

この女は妊娠しており、陣痛の苦しみにうめいていました。

十二章二節

そこに突然、巨大な赤い竜が現れました。七つの頭と十本の角を持ち、七つの冠をかぶっていました。

十二章三節
「The Great Red Dragon and the Woman Clothed with the Sun」
William Blake

 みなさんご存知の、黙示録の赤き龍が現れる前には、太陽をまとい、月を踏みつけ、十二の星の冠をかぶる女が予兆として天に現れます。この女は、陣痛の苦しみにうめいておりました。これらの象徴が示す意味は、黄道十二宮と、日々周期的に昇降を繰り返す太陽と月。よって、「時間」を象徴します。

 どのような時間かと申しますと、二節にあるように「陣痛を伴う」時間です。H・P・ブラヴァツキー夫人の言葉を思い出してください。

 この気候の変化は、洪水、地震、その他の世界的陣痛を必然的に伴う

H・P・ブラヴァツキー

 つまり、12章1節の象徴的な女は、とても大きな陣痛が伴う時間を示しています。この周期については後ほどはっきり綴りますので、先に12章1節のカバリスティックな意味をご説明申し上げます。



・121

 12章1節を三桁の数字に置き換えると「121」です。この数は、「門・2本の柱」を象徴する数11で出来ています「11×11=121」


 門は「新たな旅立ち始まり」を象徴します。よって、陣痛が伴う時間を象徴する女は、「12章1節 / 121」で数字的にも「門」を象徴し、新たな始まりを示します。

 そんな12章の陣痛が伴う時に、共に現れるのが赤き竜です。では続けて、十二の星の冠をかぶる女と共に現れる、赤き竜の象徴をDecodeしてしまいましょ〜。



・赤き龍

「Red Dragon」

 そこに突然、巨大な赤い竜が現れました。七つの頭と十本の角を持ち、七つの冠をかぶっていました。

12章3節

 「七つの頭と十本の角を持ち、七つの冠…」の文のDecodeは、非常に多くの解釈が存在し、また、多くの寓意に包まれ有耶無耶にされておりますので、わたくしがバシッとDecodeしちゃいます。信条・儀式・詩は比喩であり象徴ですから無視し、真に大切な数だけ抜き出し深く考えましょう。すると、一つの見慣れた数が現れるとともに、「あ〜、アレは黙示録の赤き龍とも結びついた象徴だったのだ」と理解できゾッとするはずです。

 「七つの頭と十本の角を持ち、七つの冠」は英語でも「seven heads and ten horns, and seven crowns upon his heads.」と表記されており、「7と10」&「7」とくくれます。まとめますと「17と7」です。ではこれを計算してみましょう。この二つの数が元になり、あの数が現れます。

17 × 7 = 119

The Gate



上の如く 下も然り
似て非なる対
鏡面反射


・見慣れた数

 偶然だと思います?ではいつものように重ねてゆきましょう。古き象徴主義を現代に伝える二つの団体の象徴を見てみましょう。ローマ数字の「911」は「Ⅸ Ⅺ」と書き表せ、その形は「門」のようになります。

左「イエズス会の指輪」 右「フリーメイソンの指輪」

 上記の二つの団体のリングに刻まれた門の意味は、ルカの福音書11章9節の門の意味です。真の意味を理解している人々は、その象徴を「門」として正しく使用しております。

 求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう

ルカの福音書11章9節


 さらに重ねてしまえば、建築家は、レパントの海戦とユグノー虐殺の合同祝祭日として1572年に"9月11日"を祝日と定めました。当時の人々にしてみたらユグノー虐殺はまさに黙示録的出来事。そんな虐殺の祝日に9.11と言う門の象徴数字をつけ、新たな世界への旅立ち記念日としたのでしょう。「自分たちの思想に相反するものは○しても構わない」というマインドの人々のやる事ですから納得ですね。そんなマインドは現代でも続いておりますよ。さらに重ねてゆきましょう。



 黙示録に記されている数666は、黙示録独自の数ではなく、太陽の数としても機能しています。よって、次は119という数を太陽暦に組み込んでみましょう。そうしますと、また再び見慣れた数が顔を出しゾッとします。

太陽暦の「9月11日」の911日後は「3月11日」です。
911日を週に変換すると、130週と1日です。

「WTC」と「One world trade tower」
911の13年後の113に開業。


 911では、2,977人が死亡し、25,000人以上が負傷しました。これは現代版ユグノー虐殺のようであり、911以降は新たな世界へ突入いたしました。


 



 さらに続けましょう。2001.9.11で象徴的な事件が起きた911日後の2004.3.11にはこんなことがおきて、その69週後の2005.7.7にこんなことが起きました。ゲート(Ⅸ Ⅺ)が開いたら、象徴的な数の日に、象徴的な事件が続きましたでしょ?



 再び時代を戻し、建築家からエグザイルへ、決定的に権威が入れ替わった「フランス革命」も見てみましょう。これも「119」です。

 1799年11月、ナポレオンが決行した総裁政府を打倒したクーデター(政変)。ナポレオンは統領政府の第一統領となり、独裁権力樹立の第一歩となり、同時にこれによってフランス革命は終わったとされる。ブリュメールとは革命暦の霧月のことで、ブリュメール18日は現行暦では11月9日に当たる。

ブリュメールクーデター


 同革命の、もう一つの象徴であるマリア・アントーニア・ヨーゼファ・ヨハンナ・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲンの処刑。この日は1793年10月16日です。(116)

 2024年7月26日から始まったパリ五輪のオープニングセレモニーにも緋色のドレスを着たマリア・アントーニアが登場しましたね。

 ちなみに、7月26日は、聖ヨアキムと聖アンナの記念日です。聖母マリアの母がアンナで、父がヨアキムです。神の祖父母として神聖視されるこの夫婦。共にユダ族の出身で、ダビデ王の家系に属します。ダビデ王ってのは、あのダビデの星のダビデね。

「アンナとヨアキムと聖母マリア」
「パリ五輪のメダル」と「………」


 五輪の儀式で、また新たな門を開くのでしょうね〜。門を越えた道の先には、金の子牛を祀りモーセに怒られた人々と同じ道が用意されています。



 あなたの住む現実世界は、そういう世界なのです。



・119 と 144

 それでもまだ、カバリスティックな視点が信じられないあなたに、もう一つ黙示録の有名な数字をDecodeしちゃう。全部しっかり繋がっておりますのよ。

 ヨハネ黙示録には「144000人」という数が登場します。この数の解読にゼロは必要ありませんので省きますと「144」となります。

 144は、0から数えると13番目、1から数えると12番目のフィボナッチ数という特別な数です。この特別な数144は119と繋がっています。なぜなら、119の約数は「1, 7, 17, 119」であり、この約数を全て足した総和は「144」だからです。

 わたくしのような自称ではない、リアルに現代の魔女と呼ばれた夫人の言葉を忘れないでください。

 神性を扱う偉大な教師たちは、古代の書物がほぼ象徴的に、しかも秘儀参入者にしかわからない言葉で書かれていた、という点で意見が一致している

H・P・ブラヴァッキー

 真理は永遠普遍の唯一無二ですからいつも繋がります。そして、その真理は「数・幾何学」を扱うカバリスティックな視点でしかDecodeできません。




まとめ

 これらのことから、12章に登場する赤き竜の七つの頭と十本の角、七つの冠の意味は、17 × 7 = 119で「門」を示します。もう少し詳しく述べると、「新しい世界への門」ということ。共に現れる、時間と結びついた数12をもつ、「十二の星の冠をかぶる女」と合わせて考えますと、陣痛を伴う周期的な「時(とき)」が訪れると、赤き竜が象徴する黙示録的な出来事の門も開かれるということでございます。

 では続けて、本題のヨハネ黙示録13章の666が鍵となる「陣痛を伴う周期的な時」をDecodeしてゆきます。……といったところで、本件はこれにて締めとさせて頂きます。来週は、「6」や「666」の神秘を余す事なく綴ります。

 あなた様の心にわたくしの黙示録が届きましたなら、引き続きお付き合いをお願いいたします。 



作品紹介

デジタルBook:『Decode of the Matrix』

デジタルBook:『ダヴィンチコードを乗り越えて』

本:『Divine Ratio Re:Decode』

本:『As above So below』

アパレル&小物:Cavalier Camp

動画:Channel 113

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霜月やよい
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