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HHKB Studioのリリースまとめ~Type-Sと比較視点~

【10/25 14:00追記】
リリースにない情報が動画に含まれていたためリンクを追記しました。目次の追記インデックスから遷移可能です。

  • HHKB公式YouTubeのASMR動画

  • 散財TV(YouTuber)のPFU sponsored のレビュー動画

はじめに

10/25にPFUからHHKBの新ラインナップ「HHKB Studio」がリリースされました。
HHKB Professional HYBRID Type-S(以下、Tyep-S)ユーザの筆者が同製品との比較の観点でリリース内容を整理しました。
興味深いリリース内容でしたので、最後にリリースに対する個人的な感想を記載しています。

公式リリース

主なリリース内容(時間がない方向け)

  • 新ラインナップ「HHKB Studio」発売

  • 価格は、44,000円(税込)

  • 10/25から順次販売
    PFUダイレクト各店舗(本店、Amazon、楽天、Yahoo!)

  • 60キーレイアウトキーボードに操作系機能を追加(ポインタ、ジェスチャー、マウスボタン)

  • HHKBオリジナル静音メカニカルスイッチ(リニア45g)を採用

  • 色は墨のみ

  • 乾電池の出っ張りなし

Type-Sからの変更点

操作系

  • キーボード中央のG、H、Bキー間にマウスポインタ機能が追加→「ポインティングスティック」

  • 左右横、左右下の4箇所でスクロールタッチ操作機能が追加→「ジェスチャーパッド」

  • マウスの左右中央の3ボタンクリック機能が追加→「マウスボタン」

キーマップ

  • HHKB Studioに対応する新しいキーマップ変更ツールをリリース

  • ポインティングスティック、ジェスチャーパッドはキーマップの変更が可能

  • キーマッププロファイルは4つまでキーボード本体に保存可能
    macOS用1つ、Windows用1つではなくなった。

  • 複数キー同時押しを1キーに割り当て可能

  • キーマップは4レイヤー式(標準、Fn1、Fn2、Fn3)に変更

スイッチ

  • HHKBオリジナルの静音メカニカルスイッチ(リニア45g)を採用

  • ホットスワップ対応

  • 通常プロファイルのMX3ピンおよび5ピンメカニカルスイッチと互換性あり(Cherry、Gateron、Kailh社製)

筐体

  • 電池ボックスの出っ張りが無くなった

  • 色は墨のみ(白、雪はない)

  • 本体サイズは、308×132×41mm

  • 重量は英語配列が840g、日本語配列が830g(電池含まず)

Type-Sと同じ点

  • 60キーレイアウト(マウスボタンを除く)

  • BluetoothとUSB-C接続

  • バッテリーは乾電池式

  • 英語配列、日本語配列のラインナップ

その他

  • HHKB Studioは、PFU America, Inc.で企画、Huge Design LLC.のデザイン協力で開発

  • キーボードルーフ、ケース、パームレスト販売

  • キートップの3Dデータを提供予定(2024年3月頃に情報リリース予定)。他ラインナップのキートップデータは対象か不明

  • ゲオの有償レンタルは10/25から可能

  • 既存のタッチ&トライスポットで順次HHKB Studioを展示予定
    b8ta Tokyo - Yurakucho(東京有楽町)は、2023年10月26日~2024年1月25日展示

不明点

  • キートップの素材
    明記なし。おそらくPBT素材?

  • 無刻印キートップのキーボード本体の販売
    現時点で刻印ありのみ販売。無刻印版の販売や無刻印キートップセットの別売りがあるか未定

  • プロファイルの切り替え方法
    今まではプロファイルが2つ(macOS用1つ、Windows OS用1つ)でdipスイッチによる切り替えもしくはFn+Control+W/Mキーの組み合わせだったが、4プロファイルはどうなるか。

感想

既存ラインナップとHHKB Studioという住み分けになる印象を受けました。

Type-S と比較すると、一部の完全上位互換機能や不可逆な変更が気になります。
電池ボックスの出っ張りがなくなった点は嬉しいユーザが多いと思います。キーマップ周りの拡充も上位互換として魅力的です。
不可逆な変更としては、ジェスチャーパッド、ポインティングスティックやメカニカルスイッチなどが特に気になります。これらは、買う/買わないの大きな判断材料になりそうです。

その中で最も意外な点は、メカニカルスイッチの採用です。
私はHHKBの哲学の馬の鞍(=パソコンと人のインタフェース)にHHKBの打鍵感が該当する要素と解釈していました。”キーボードは、慣れていないスイッチの場合打ちづらい”という感覚から自然に解釈しています。

今回、HHKBの馬の鞍の対象が私の解釈と異なると認識しました。それは、馬の鞍の対象は60キーレイアウトで、打鍵感は必ず含まれるものではないというものです。思えば、過去に販売されていたHHKB Liteシリーズ(押下圧55gのメンブレン式)も同じ整理が適用できます。

一方で、静電容量無接点スイッチの”あの打鍵感が良い”という既存のHHKBユーザは多いと思います。
今回のリリースだけで判断すると、Type-Sユーザは打鍵感をどれだけ重視するかでHHKB Studioが買い替えの検討候補になるかと考えます。

もしくは、新しいHHKB Studioの打鍵感を重視するユーザが増えてくると面白いですね。

また、Type-Sと比較しなければ、ThinkPadのようにトラックポイントやマウスボタンの一体型キーボードを嗜好するユーザやメカニカルスイッチを嗜好するユーザがHHKB Studioを好みそうな印象です。

思わず感想が長くなってしまいました。
HHKB Studio、早く触ってみたいです。

追記

打鍵音は、Type-Sにかなり近いように聞こえます。

また、Youtuberのレビュー動画に新規情報がありました。

  • 雪モデルを販売する可能性がある

  • マウスボタンはロープロファイルメカニカル

  • 電源はスライダー式スイッチ

  • オリジナルのメカニカルスイッチは単体で販売予定


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