フジロック予習その10 ~colin benders~
オランダの音楽家/トランペッター/プロデューサーであるkytemanこと、colin benders。
オランダのハーグ王立音楽院で音楽教養を培い、卒業後はThe Kyteman Orchestraのコンポーザーとしてクラシカルで攻撃的なシンフォニーを奏でてきた。またソロトランペッターとしても様々な場で演奏を行ってきた。
そんな彼が7年前にモジュラーシンセに出会ってから、更に突き進めた音楽を演奏する事になった。
これ程までに攻撃的で一音一音が鋭く尖ったモジュラーシンセの音は聞いた事がなかった。
モジュラーシンセは音の構築で成り立つもので、そのインプットされた音に電子回路を変えていきながら音を組み立てていく。
それは彼のライブを見ても他のモジュラーシンセの音楽家達と一緒ではあるが、ここまで鋭利的で凶器を感じるサウンドに仕上げる構築は過去他の人ではみた事ない。
アンビエントサウンドと密に接していたモジュラーシンセに、真逆を行く新たな境地を彼が連れてきたようだ。
今、colin bendersはコロナウィルスの影響でライブが中止になり外出出来ない状況を受けて、毎日、ライブ配信行ってます。
しかもシンセの説明までしてくれる。
レコーディングされた曲というのが特になく、このモジュラーシンセの構築はレコーディングもライブも超越した異空間を作り出している。レコーディングスタジオを持ち込んできたライブなのか、ライブハウスやクラブで行うレコーディングなのか。そこを往来する時間を彼のライブで共有する事ができると考える。
YMOやLogicsystemが好きな人は勿論、モジュラーシンセのライブに少し抵抗感や距離感を覚えていた人達にも是非ライブを見てその気持ちを一蹴して頂きたい。