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『誰にも認められなくても、自分を信じる』ことはできるんだろうか、 ~承認欲求を捨てる、の巻。

【誰にも認められなくても、ダメだしされても、自分を信じる。それはすごく難しい。起業家「酒井里奈」さんの記事から感じたこと】

私は、自分のやりたかった研究分野で大きな壁にぶち当たった。
袋小路に入ってしまった。
『この先、行き止まり』と言われたように感じた。

大きな挫折感。
胃痛がひどくなり、体に蕁麻疹が出て、毎日モノモライができた。
たぶん、ストレスで免疫機能が一気に下がった、のだ。
全く光が見えない日々。


私の耳元で、もう一人の自分がささやいた。

『このまま、止めてしまっても、いいんじゃない?
誰も、私に期待などしていなかった、だろう、し。

こんな孤独な作業、いつ日の目を見るか分からないものに、
時間とエネルギーを投資できるの?』


こんな時、一番いやなこと、
言われたくないことを言うのは、『自分自身』だ。

「撤退」「出口戦略」が必要な時もあるが、それが一番難しい。自分のアイディアに愛着もあるし、「まだ大丈夫かも」という希望が自分を苦しめる。


みんなと同じレールの上に載ってたら、楽なのに。
みんなと同じ方向に進む護送船団方式なら、
自分で考えなくていいのに。


中ぶらりんで、次にどうするか、が見えない。
私は、まず、大学院は休学することにした。


頭を冷やして、考えよう。
何が一番いいのか、
本当に、私はこれをやっていきたいのか。


そんな時、新聞である女性起業家のインタビューを読んだ。
酒井里奈さん。
休耕田で有機栽培された非食用の米を発酵蒸留し、エタノールを製造。
「バイオエタノール」で起業した女性で、
今は、オーガニック系の化粧品などで、とても注目されている。

朝日新聞 be on Saturday 2020/8/29
http://www.asahi.com/be/20200829/



しかし。
ずーーーーーっと、否定、ダメ出しをされてきた、という。
「こんなもの、金にならない」
プレゼンでも、ダメ出しの嵐。
出資先も決まらず、結局自分が引き受けることになる。


こんな時、普通の人は凹むが、酒井さんは
「それでも、大丈夫、と思っていた」から気にしなかった、そう。


誰にも見向きもされず、

会う人会う人にダメ出しされても、

自分を信じて、前に進むことができる、だろうか。


この強さ、は何から来るんだろう。

ベストセラー本『嫌われる勇気』では、
「他者からの承認欲求を捨てる」ことが幸せへの道、だという。


でも、認められたい、という気持ちを捨てることは
できるんだろうか。これが一番難しいのではないか。

大学院の研究室で、たくさんのポスドクの学生さんと出会った。
彼らは、大変な努力を重ねているが、日本のポスドク事情は
非常に厳しい。

それでも、どうやってあなたたちは、自分を支えているんだろう。


酒井さんのような
「フロントランナー」は、自分を信じる、ことが必須なんだ。

私は、どうするんだろうか。
他に道を探そう。
きっと、他に、道はあるはずだから。

自分で自分を信じて、励ましていくしかないのだ。
「人からの承認」ではなく、
自分が自分を承認するしかない、のだと思う。


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