赤ちゃんと仙人たち
仙人たちが赤ちゃんを囲む
ある仙人は
この世とは
なんたらかんたら
こーとかそーとかあーとかどーとか
だれそれのこれそれのあれそれで、、、
またある仙人は
ありのままに 何も語るまい
またある仙人は
よちよち かわいい子じゃあのう
赤ちゃんはまっすぐな瞳で見つめていたが
ひらひらり
どこかから飛んできた蝶に視線を移し
きゃっきゃと笑った
ある仙人は言った
ああ それこそが真理
赤ちゃんは あうー と声を出した
ある仙人は
あってるのかい これが真理でちゅか
すると赤ちゃんは泣きだした
うぇーんうぇーんうぇーん
仙人たちはオロオロし
あれれ ママはどこ行った
ママー!
真理が何か解らずとも
そのやりとりはとても面白く
くすくすとだれかの笑う声がした