【レースレポート】富士登山競走⛰️
今回初めて富士登山競走にエントリー出来たので出場してきました!
そのレポートをさせていただきたいと思います!
富士登山競走とは
トレランをやっている方ならどこかで聞いたことがあるかもしれない「富士登山競走」という名前。
第1回大会は1948年に開催され、今年は第76回大会と非常に歴史のある山岳マラソン大会となります!
参加者は3,000人以上と山岳レースの中では非常に大きな大会となりますが、毎年エントリーは申し込みが始まった瞬間クリック合戦となる大人気の大会です。
コース内容
私は初出場だったため5合目コースでの参加となりましたが、5合目コースは
前半10kmのロード+後半5kmの登山道=計15kmのコース(標高差約1,480m)で、
過酷な上に制限時間も厳しく、対策が必ず必要なレースとなります。
制限時間は3時間30分ですが、山頂コース出場件獲得タイムは2時間20分となり、フルマラソンでいうと3時間30分〜45分ほどの走力が必要だと言われています。
レースに向けてのトレーニング
レース数ヶ月前までのトレーニングはざっくりと以下の通りです。
ウエイトやピラティスは継続してやれていたので体脂肪率は10%とコンディションは調整できていましたが、見ての通り走行距離が少な過ぎます。。
ちなみに4年前ほどに一度レースと同じコースを走ったことがあるのと、今年の5月に弊社の試走イベントで走っています。
レース前日
富士登山競走は前日受付が必須なのでほとんどの方が前泊するのですが、裕福でない私は富士吉田まで受付だけしに来て、また家に帰り当日の始発で会場へ向かいレースに挑みました。。
(トレランはとてもお金かかかるので20代〜30代の出場者は少ないです)
前日受付が木曜日、レースが金曜日にあるため多くのランナーは木曜日は午後から半休を取ってそのまま会場入りする人が多いみたいです。
レース当日
五合目コースは9時スタート。
私は始発で立川駅を出てスタートの富士山吉田市役所には7時30分頃に着きました。
すでに多くのランナーがいましたがトイレの数も多いのであまり早く来なくても大丈夫そうです。
8時時点で気温は27度、5合目は22度とのこと。
例年より暑い1日となりました。
補給について
今回スタート前は、
を摂取しました。
最近レースでかかせないのがスマッシュウォーター。
脱水対策のために活用しています。
装備
私はザックは背負わずに350mlのボトルを手に持つスタイルで行きました。
周りを見てみると2割くらいの方がザックを背負っていました。
エイドは5ヶ所あるので何も持ってない人が多かったですが、私は初参加で暑さもあったため念の為水分とジェルは持っていきました。
シューズは私はOnのトレランシューズで挑んだのですが8割くらいの方はロード用のシューズでした(予想外…)
レース戦略
少し無謀でしたが途中で潰れてもいいので来年の山頂コース出場権獲得タイム(2時間20分)を狙うことにしました。
数字だけみると富士登山競走はとても分かりやすいコース、タイム設定となっています。
しかし進むごとに斜度が上がっていくのでペース配分を調整しないといつの間にか心拍が上がりすぎ後半全く走れなくなってしまいます。
路面もコンクリート、土、岩と色んな箇所があるため一度でいいので試走をしておくことをお勧めします。
そして作戦としてはシンプル。
この2つが守れれば2時間20分をクリアする可能性が出てきます。(これが守れないとおそらく厳しい)
レースでの補給
エネルギー切れや脱水は全くなく補給は自分の中では100点でした。
自分で水分を持っていた人は2割くらいでしたが今回は非常に暑かったため持っていって正解でした。
また今回はタイムを狙っていたのでエイドではほとんど止まらなかったのも良かったです。
(私はトレランのレースではいつもエイドでゆっくりするタイプです)
暑さ対策
真夏のレースなので帽子やサングラスはあるに越した事はないですが、レース中は日陰も多く日差しは全然気にならなかったです。
むしろロード区間も途中からコンクリートがボコボコで走りづらく、山岳区間もゴツゴツした岩が多いため足元がしっかり見えた方が良いと思いました。
なので個人的にはサングラスは無い方がいいと思いました。
最も暑さが辛かったのはスタートの整列時。
タイムを狙う人たちは30〜60分前くらいから並んでいるのですが炎天下の中で立っているとそれだけで大きく体力を消耗してしまいます。
私はスタート近くの日陰で待機し5分前に整列しました。
それでも先頭までさほど距離は変わりません(同ブロックの先頭と最後尾でもスタートラインを切るのに30秒ほどしか変わらない)
30分以上暑さにさらされるのか、30秒をロスするのかでは圧倒的に後者の方を選ぶべきだと思います。
レース状況(前半戦)
スタートから浅間神社までの車道区間はかなり混み合います。
しかしここでしっかり走れないと勿体無いので、疲れない程度に上手くすり抜けながら前に進んでいきたいです。
浅間神社以降のロードからばらけてきて、歩く人も出てきます。
周りに流されず絶対に歩かないようにゆっくりでもいいのでコツコツと走り続けるのが大事です。
ロード区間(10km)を1時間10分で通過するということは、1km7分ペースで走らなければなりません。
しかも富士山は進むごとに傾斜が急になってくるので前半はキロ6分30秒ほどで貯金しておく必要があります。
私は9kmくらいまではキロ6分30秒-7分の間で刻めましたが、残り1km切ったあたりから歩いてしまいました。
走り続けられなかった訳ではなかったのですが、呼吸の状態から糖代謝の過度な亢進が予想されたため後半へ筋グリコーゲンを残しておくためにも敢えて歩くことを選択しました。
これが後半の山岳区間でかなりプラスに働いたと思います。
※長距離スポーツは運動生理学の知識がとても重要だと再認識しました
ロード区間通過タイムは1時間13分。
予定より3分遅れてしまっていますが、そもそも無謀な挑戦だと思っていたので上出来だと平常心で進むことが出来ました。
後半戦。馬返し以降は山岳パートに入ります。
レース状況(後半戦)
周りを見ていた感じ、7割以上の選手がロード区間で力を出し尽くしてしまっており一気にペースダウンしていました。
富士登山競走はトレイルランナーだけでなく、むしろロードランナーの方が多い?大会ということもあるかと思いますが、この山岳区間に入ってから私は多くの選手を抜くことが出来ました。
とはいえ、前半3分のロスがあったため巻き返すために攻めなければなりません。
私はトップ選手ではないので特に失うものはありません。
攻めて潰れても誰から怒られる訳ではないので、積極的に攻めることにしました。
登山道なので中々抜くスペースがないのですが、少し幅が広くなったり傾斜が緩やかになった瞬間、積極的に前の選手を追い越して行きました。
積極的に攻めはしましたが、高所で出し切ってしまうと色んな危険もあるのであくまで余力は残しつつメリハリをつけながら攻めることが出来たのもよかった点でした。
そしてついにゴール。
タイムは2時間14分。
まさかこんなタイムで走れるとは思ってなかったので驚きでしたが、余力も残してゴールが出来たので次回の山頂コースにも繋がるレースとなりました。
月間走行距離が全然足りていなかったので自信は全くありませんでしたが、冒頭に書いたように走る以外のトレーニングが充実していたのが今回良い結果が出せた大きな要因だと思います。
これに関しては私がトレーナーとして大切にしていることであり、また多くのランナーに伝えていきたいことでもあるので、それが体現でき非常に嬉しかったです。
ランナーが走る以外に何をやらないといけないのか。
なぜ走る以外のトレーニングが大切なのかをこれからも多くの人に伝えていき、また自身が体現し続けていきたいと思います。
レース後
レース後はバス乗り場までの途中で配ってくれるアミノバイタルを摂取し、その後羊羹とアクエリアスで速やかに糖質補給。
レース後の速やかな糖質とたんぱく質(アミノ酸)の摂取が次のレースに向けての重要なスタートなります。(ビールを飲みたい気持ちもわかりますが…笑)
下山後はご褒美に苺フラッペを飲みました🍓笑
レース結果
その他
・レース前に手荷物と大きな荷物を預かってくれます。
手荷物は5合目まで運んでくれてレース終了後に受け取れます(着替えや補給食など)
・レース終了後は5合目に送迎バスが準備してあり、ふもとの道の駅まで送ってくれ、そこに大きな荷物は運んでおいてくれます。(5合目からふもとまで30分ほど)
・その後は自由ですが、駅まで遠いので道の駅から富士山駅まで送迎バスが出ています。
まとめ
長々とお付き合い頂きありがとうございました。
富士登山競走にチャレンジしてみたい!という方の参考になれば幸いです。
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