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千葉で気軽に湯治「むつざわ温泉 つどいの湯」

むつざわ温泉つどいの湯

千葉は温泉が少ない。
特に外房エリアでは、天然温泉にはなかなかお目にかかれない。気がする。
今まで暮らしてきた地域では全ての移動手段で15-30分以内の距離に天然温泉があったが千葉に居を移してからというものの、思う様に巡り会えず、週末はかかりつけ温泉探しに奔走している。

そんな中、先日素敵な温泉に出会った。
「むつざわ温泉 つどいの湯」
千葉県長生郡睦沢町にある道の駅と一体型の温浴施設だ。


施設情報

料金は睦沢町民大人600円、町外大人800円。
道の駅と一体型のため、青果などの購入はもちろん、奥にはレストランやカフェも充実している。2019年にできたらしく、施設全体が清潔感に溢れている。

安い

お風呂について

内湯、露天風呂、ドライサウナ、ミストサウナと充実。内湯は源泉掛け流し浴槽もあり、かなり嬉しい。

筆者は特に露天風呂の壺湯がとても好きだった。壺湯も温泉。
壺のふちが首のつぼにジャストフィット。
周りに高い建物がなく、心地いい風を感じながら露天を堪能できる。

泉質

泉質は、含よう素-ナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉(高張性弱アルカリ性冷鉱泉)


茶褐色で、お湯の中では肌がすべすべになる。ヨウ素っぽい香りも抜群、うっかり顔にかかったお湯はしっかりしょっぱい。

出入り口には「成分が強いので必ず洗い流してからあがってください」とある。
勿体無い気もしたが、かけ湯してあがったあとの方が確かに肌も突っ張らなかった。塩の湯だからか、湯冷めもしにくかった。

なぜ含ヨウ素-ナトリウム-塩化物強塩泉


疑問を遡ってみた。
なんでも千葉は日本有数のヨウ素の産地のようで、世界で利用されている1/4は千葉県で生産されているらしい。

なぜヨウ素が産出されるの


千葉県は天然ガスの生産量も日本第2位。
千葉県のガスは比較的深度の浅い地下水に溶解していることから水溶性天然ガスと呼ばれるらしい。この地下水は、「かん水」と呼ばれる塩分を多く含んだ太古の海水で、通常の海水の2000倍のヨウ素を含んでいるそうな。

なぜ千葉に水溶性天然ガス

この水溶性天然ガスの主成分は、
地中に埋もれた有機物が微生物によって分解されて生まれたメタンガス。
この有機物の起源は人類が出現した頃に
砂や泥と一緒に堆積した動植物(貝など)と推定されている。
この有機物が微生物に分解されてメタンガスとなり、長い年月の中で地層(上総層群※)のかん水に溶けて溜まり濃度を増したと考えられている。
このような水溶性天然ガス田(地層)が、千葉を中心とする南関東一帯に広がっており、中でも九十九里、外房エリアがすごいらしい。

なるほど、むつざわ温泉が、
含ヨウ素で強塩化物泉である理由がわかった。
そして、なるほど。千葉の外房エリアに越してきてからガス代がバグかと思うくらい異様に安い理由もわかった。変だナーとしか思ってなかった。千葉、ありがとう。

千葉で気軽に湯治

「千葉で気軽に湯治を」といった案内が浴場内にあった。

源泉掛け流し
豊かな効能を楽しむことはもちろん、

温泉も加温用のガスも地産地消だからこそできる通いやすい価格設定

まさに気軽に湯治ができちゃう。
なんてことだ。夢にも思わなかった。

「千葉住みやすいんだけど、温泉が少ないんだよな〜」と一蹴していた過去に猛省。
むつざわ温泉に出会って、千葉の天然資源の豊かさを知った。家のガス代の安さに感謝を覚えた。

新しい学びに出会えた記念に、
むつざわ温泉つどいの湯をマイかかりつけ温泉にしたい。気軽にちゃっかり湯治したい。
少々のドライブと、ガソリン代はご愛嬌ね。


いい湯でした。

参考資料
https://www.pref.chiba.lg.jp/kouhou/kenmindayori/r6/r6-6/documents/1.pdf

https://www.tengas.gr.jp/keiyo/keiyo_outline/#:~:text=千葉県における可採,を期待されています%E3%80%82

https://www.pref.chiba.lg.jp/wit/kankyoudayori/documents/kandayori012.pdf

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