鶴見良行と「裸足の研究者」-辺境地から中央をみる―【共創ワークショップ・2021年1月定例会】

★共創WS 2021年1月定例会
「鶴見良行と「裸足の研究者」 ー辺境地から中央をみるー」
日時:2021年1月28日(木)20:00​ − 21:30​(19:50​ ログイン)
場所:全世界からオンライン(zoom)参加
参加費:700円(初回参加者、高校生・大学生は無料)
定員:18名まで
申込締切:2021年1月27日(水)15:00​まで

<ワークショップの内容>

鶴見良行(つるみよしゆき 1926-1994)は、戦後を代表する哲学者の鶴見俊輔や社会学者の鶴見和子のいとこにあたり父親が外交官という典型的な上流階級に生まれました。自身も東大法学部を卒業し、国際文化会館の企画部長という立場で欧米の知識人と接する中で、ベトナム戦争をきっかけにアジアに目を向け、私費でアジアの辺境地を「歩く学問」を中年以降に始めます。その足跡は、フィリピン、インドネシア、南洋の島々に及びました。代表的な著作として、1980年代に社会問題を起こした『バナナと日本人』、『ナマコの眼』などがあげられます。

いまでこそ鶴見が残した膨大な著作は、フィリピンやインドネシアなどの東南アジア研究者にとっては、すぐれたフィールドワークの一次資料として学問的にも評価されていますが、鶴見本人は「ジャーナリスト」とみずからを評しており、実は存命中は、中央の学界から無視された「在野の研究者」でもありました。

このワークショップでは、まず、この在野の研究者の鶴見良行が、象牙の塔の中ではなく、市井の中で育てようとした「裸足の研究者」とは、どのようなものであったのか、どのような思想と願いを込めて「みずから現地を歩いて考えることができる市民」を育てようとしたのかを概観します。

ちなみに鶴見本人は「裸足の研究者」を育てることに失敗したと回顧しています。ところが、そのあるべき姿を、鶴見は、遺書となった『東南アジアを知るー私の方法ー』岩波新書新赤版(1995)で、明確に示しているのです。このように鶴見の足跡をたどりつつ、特に「裸足の研究者」について検証をおこなった上で、その今日的な意義について、みなさんとディスカッションをしたいと考えています。

<講師:柴田英知>
開発民俗学提唱者。さまざまな人びとを結びつけて社会変革をおこすことのできる「共創コンサルタント」の育成に力をいれています。

<当日の予定>
参加者自己紹介
鶴見良行と「裸足の研究者」講義 担当:柴田英知
グループワークと全体ラップアップ
次回の予定について
<オンライン(zoom会議室)のリンクの連絡について>
このセミナーは、オンラインのみでの開催となります。参加者には、Zoonの会議室へのリンクをグループメッセージで1月27日の午後9時までに連絡します。それ以後の申し込みの方は即時にメールします。万一、受け取れない場合は、下記の世話人の柴田までメッセージをお顛いいたします、

<共創ワークショップ(定例会)の趣旨>
さまざまな社会的課題の解決のために、模索している人はたくさんいます。それらの課題の解決には、いままでSDGs(持続的な開発目標)の指針や北欧の福祉国家などの事例などが参考とされてきました。しかし、はたしてそれはどのくらい有効なのでしょうか。国内・国外の「現場」や過去の歴史をふりかえってみると、実はそれぞれの地域で、その地域の「文化や伝統」に即して、社会的な課題が解決されてきたことがわかります。
この勉強会では、人文学の知見の中に、現代の社会的課題の解決に資するものを見出して、それぞれの現場で生かしていけるようにワークショップ形式で学びを深めます。大きなテーマは、まちづくりや国際協力など、ひろい意味での社会課題です。あなたの興味や関心により柔軟にテーマや内容をアップグレードしていきます。つまり、あなた自身のテーマを、仲間と一絹に考えることができます.

<世話人のプロフィール>
柴田英知:共創コンサルタント。国際協力と日本の地域づくりを担う人材育成に力をいれています。
小澤真人:デジタル・ストーリーテリング研究所代表。映像を活用した教育活動を実行中。
南谷 真:工学のわかる文字の人。シビックテック団体 Code for AICHIを運営しています。

<運営事務局>
歩く仲間内「国際共創塾」塾長 柴田英知
〒460-0002 名古屋市中区丸の内3-17-24 NAYUTA BLD
E-mailアドレス:bxf00517@nifty.com

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