無目的主義
なんのために書くんだろう。
なんのために働くんだろう。
なんのために生きるんだろう。
なんのためになんのためになんのために
そんなことをぐるぐると考えて
空を見上げて
あ、地球にいるんだな。と思う
それから、あ、意味なんてないんだ。と思う
これは自暴自棄になったり刹那的になったりしてるのではなくて
偶然うまれて偶然しぬことになんの意味もなく
ただうまれてからしぬまでを
ああだこうだ言いながら過ごしている
それがすべてなのかなあ、と思うのです
とかくわれわれは夢や目標や
目的や意味や価値や
そんなものを追い求めていて
なにかを生み出したりなにかを達成したり
なにかに向かっていないと気が済まなくって
そうすることでじぶんの輪郭を鮮明にし
いきるに足る存在だと主張し
愛されるに値する人間だと叫び
根拠を探してあくせくしているような気がするのです
意味はないんだというスタート地点に
ぐるっと一周して戻ってきたとき
すべてを手放して
なにかを得る準備ができるのかなと思う
でもそれをまたすぐに忘れて
なんのためにと言い出すのだ、わたしたちは。