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最速チャレンジの抱える問題
皆さんは最速チャレンジをご存知でしょうか?おそらく「存在は知っているけど、自分には関係ないな…」って思っている人が大半だと思います。
今回は圧倒的閉じコンである最速チャレンジを実際にプレイしてる側の目線から解説したいと思います。
1.そもそも最速チャレンジの現状抱えている問題は何か?
まず、最速チャレンジが現状抱えている問題点を簡潔に挙げると
・編成を考えるのがそもそも難しい、編成が組めてもそもそもキャラを揃えるのが難しい
・編成が組めても相当な試行回数(運)を要するものが多く、時間、金銭面での浪費が激しい
というものになります。
1つ目:編成自体の難易度について
まず1つ目についてですが、そもそも最速を取るためには何が必要でしょうか?
もちろんパズル力はなければそもそも土俵には立てません。しかし、パズル力だけあっても使っている編成の質が低ければ絶対に勝てません。
当たり前の話ですが、例えば編成Aは6分〜7分の幅で勝てる編成、編成Bは7分〜8分の幅で勝てる編成の場合、仮に王者が編成Bを使ったとしても編成Aを使ってる人には絶対に勝つことはないです
つまり最速を取るためには編成に一切の妥協が許されないことになります。
通常の周回の場合、代用というものが一定数存在しており、多少何かを捨てることで解決できることが多いです。
しかし、最速を取るためには理想編成が正義であり、代用をしてしまった時点で致命的になります。
つまり、最速を取ろうと思ったら「理想編成を完璧に組み上げる編成力」と「理想編成に必要なキャラを全て確保している箱の強さ」がパズル力より圧倒的に重要となります。
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ここまでは編成の重要性について述べましたが、実際の最速編成というものはどういう形になるでしょうか?
通常の編成の場合は「安定性+楽さ+速度」が最重要となります。7分で勝てる編成でもクリア率が80%とかならそれは8分45秒で100%勝てる編成より弱いという話になりますし、7分で勝ててもパズルが煩雑なら8分でパズルが楽な方が周回では好まれます。(新凶兆もオメガモンで事故アリで速く周回するより新宿儺で楽パズルする方が強いって感じ)
しかし、最速では評価項目が「速度」のただ一点のみです。つまり、仮にパズルがとんでもなく難しくて勝率が0.1%の編成があったとしてもその0.1%を1回当てた人が最速となります。
ここで、最速編成を作成する場合の考え方について見ていきます。まず、タイムを構成する要素として大まかに
・パズルスピード
・スキルを打つ回数
・敵の引き
・フロアスキップ
の4つが重要になります。スキルを打つ回数についてはオメガモンを例にとって考えてみます。
オメガモンは1段階目のスキルが2ターン継続の上限解放です。しかし、陣がついていないので1,2ターン目はウルトナ等の生成キャラに頼らなければ安定して色を揃えることが難しいです。
ここで、もし仮に1,2ターン目共に「素盤面で3色3wayが揃っている」と仮定したらどうでしょうか?ウルトナを打つよりも数秒速くパズルが組めることが容易に想像できます(が、もちろん盤面に色供給を頼ることになるので安定はしないです。)
ですが、最速というのは速さのみで評価されるため、色が揃う確率が1%であったとしてもその1%を当てたら確実にタイムが速くなります。
また、敵の引きに関しても同様で「もし自分にとって都合のいい敵しか出現しない」と仮定し、その敵のみに対応できる編成を作れば速度が上がることがわかります。フロアスキップに関しても、シールド破壊やグラビティ等で敵の行動をスキップできるだけでも相当な短縮が見込めます。
前述した通り、最速編成というのは全てにおいて一切の妥協が許されません。つまり、「全てのスキップ可能なフロアをスキップする」「理想の敵を引く」「理想の盤面を降らせる」ことができると仮定した場合にのみ成立するギリギリを攻めた編成が理想となることになります。
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ここで理想編成を作成し、実際組める人が何人いるかということが問題になってきます。
もし理想編成にたどり着けた人が1人しか存在しなかった場合、理想敵、理想盤面ガチャを一発当てた人がそのまま最速となります。この場合は比較的健全な勝負になると言えます。
しかし、もし理想編成にたどり着けた人が2人以上存在している場合はどうでしょうか?この場合、2人ともが全く同じ立ち回りの編成を使用しているため、パズルスピードでしか差がつかなくなります。
ではここでいうパズルスピードの差というのはどのようにして産まれるのでしょうか?これはもちろん人間性能の差もありますが、いかにパズルが上手い人でも盤面が乱雑であれば、パズルが下手でも盤面が綺麗な人に勝てません。
通常のランダンの場合、突破率が基本的に100%であるため、試行回数を積めば上手い人でも数回は綺麗な盤面を引け、実力に近い勝負になると思います。
しかし、最速チャレンジの場合、そもそもの突破率が1%未満が当たり前の世界です。つまり、そもそも1%未満しかクリア率のないものでタイムを競う(盤面欠損なし前提でさらに組みやすい配置が降ってくることを祈る)という非常に不健全な勝負になります。
人によっては最速期間中に勝てた回数が10回未満であるということが当たり前にありうるのですが、そのたった数回程度クリアできた人の中でタイムを競うというのはあまりにも酷い話です。(実力差もかなり反映されにくいと思います)
この通り、現在の最速チャレンジは「理想編成を考案し、必要なキャラを漏らさず全て確保した上で、とにかく運と試行回数で理想敵、欠損なし盤面を引き、組みやすい配置が出るまでリトライする」という金と時間でぶん殴るゲームになっています。
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2つ目:最速を取るまでにかかる費用について
1つ目では最速チャレンジというものがどういった苦行であるかについて述べました。2つ目では最速を取るまでにかかる費用について述べます。
最速を取るためには「キャラ」と「試行回数」が必要なことは前述の通りです。しかし、「試行回数」と一言で言われてもどの程度かかるかイメージがつきにくいと思います。
そこで、今回は新万寿、新凶兆で実際に使用した石の個数をお見せします。なんと…
・新万寿:500〜600個
・新凶兆:300〜400個
でした!!!
「え、ほんとに?」と思う方もいると思うのですが大マジです。ではなぜこんなにかかるのかというと、最速チャレンジが「スタミナ100のダンジョンで超低確率のガチャを回し続けないといけない」ゲームだからです。
私のスタミナは580程度で、石1個で5.8回トライできます。しかし、先ほど述べた通りガチャの確率は1%未満の世界であるため、5.8回程度で当たりは来ません。最低でも580回(石100個分)は引かないとまともなタイムは出ないと思います。
もし詰める人間が2人以上存在している場合、お互いがお互いのタイムを抜くために鬱になりながら膨大な石を割り続ける必要があります。しかし、最速チャレンジは勝者が1人しか存在しないゲームのため、仮に1000個石を割ったとしても2位以下であれば評価されることはありません。
もし、石100個程度使ってクリアした際のタイムが1位に負けている場合、人間の心理としては「ここまで来てしまったからやめられない」という方向に傾きがちです(いわゆるコンコルド効果)
思うようなタイムが出ないまま石だけが無限に割れ、金と時間が無駄に消費されていく焦りは恐ろしく、精神衛生上非常に悪いです。
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2.最速チャレンジで生じている問題の解決策について
ここからは解決策についての案をいくつか述べます
①敵の分岐、盤面ガチャについて
ここまで読んだ方ならこれを解決すべきだと考えると思うのですが、個人的にはこれは必要だと考えています。
もし仮に分岐が全く存在しないダンジョンが存在していた場合、そこでの最速は周回編成とほとんど同じものとなってしまい、編成の多様性が失われます。
どこを捨ててどこを取るか、というのも戦略の一つであり、ゲームを面白くしている要因であるため、新万寿のようにやりすぎでなければ、むしろあった方がいいです。(個人的には周回編成と最速編成が似てると編成を考えるのが簡単になり、競技人口が増えてしまってより戦いが激しくなるのでやめてほしいですw)
②スタミナについて
これが今回一番提案したい内容です。新万寿、新凶兆最速を見ればわかる通り、最速チャレンジはかなりのリトライゲーになることは明白です。その環境においてスタミナ100というのは大きな足枷であり、競技者としても満足するまでチャレンジする機会を妨げられていることが非常に心苦しいです。
最速チャレンジをやっている人の中で報酬を目当てにプレイしてる人は1人もおらず、もし仮に報酬が0でもスタミナが10や25でプレイできるならそっちでやりたい人が大半だと考えられます。
そこで、新ダンジョンで最速をやる場合には報酬ありスタミナ100と報酬なしスタミナ10を併設して両ダンジョン合わせて最速タイムを計測するシステムにすればかなり改善されると考えています。
③2位以下についてこれはランダンでもそうなので別にいいんですけど入賞するまでにも結構頑張ってガチャ当てないといけないので入賞したらなんか頑張ったね称号的なのをくれたらうれしいです④ダンジョン自体の難易度について
例えば新万寿だと明らかに最速を意識したダンジョン構成になっていたせいで周回難易度自体が簡単すぎたり、逆に新凶兆みたいに明らかに周回を意識したダンジョン構成になっていたせいで最速編成が簡単すぎたりとダンジョンのバランスが悪くなっている印象があるのでもっと特定のコンセプトに寄せるのではなく自然なダンジョンで最速チャレンジをした方が面白いと思います。(特に新万寿と新凶兆はいかにワンパンするかっていうところから逆算して考えるゲームになってたので編成の自由度が低くなりがちでした)
最後に
ざっと思うところを書き散らしただけなので漏れがあったり読みにくかったかもしれません。
色々文句を言いましたが最速チャレンジは上手く活用すれば非常に面白いコンテンツになりうるポテンシャルを秘めているので頑張ってほしいです。