販売員だった自分に伝えたい10のこと その②
自分に優しく。
とある就活生向けの職業紹介の本で、「接客・販売の仕事は、立ちっぱなしのことが多かったりシフト制で勤務時間も不規則になることがあるので、体力必須の仕事と言える。」と書かれていた。
実際、普段はデスクワークをしている本社勤めの人が視察や研修などのために1日店頭に立つと、普段の仕事に比べて疲れると言っているのを聞いたことがある。
そういったところからみても、やはり販売の仕事は体力勝負というのは事実であることが伺える。
よくよく考えてみると例えば日常の中で本を読んだり、テレビを見たり、映画を観るときなどは、座った状態で2〜3時間過ごすこともあるかもしれないが、歩くことも含めて立った状態で同じくらいの時間を過ごすことはまずない。人は長い時間立ったままでいることを望まないようだ。
もちろん、どんな職種でも働くにあたって疲労を感じるのは当たり前のことだ。ちょっと疲れたからといって休んでばかりいると信用を失うことになりかねない。
例えば風邪をひいたからという理由で仕事を休む人はほとんどいないと思うし、僕も少々の風邪では休まないようにしていた。
ただあまり体が丈夫な方ではなく、風邪をひいているときに無理をすると喘息が出てしまう。病院に行くと、「そういうときは喋らないようにして安静にすること」と言われたが、販売員の仕事は喋ることなのでそういうわけにはいかない。
そういう具合に体調を崩している中無理をして、正月休みも盆休みも祝日の休みもない販売員にとって貴重な休日を療養のために無駄にしてしまう。
何度かそういう経験をして「何をしているんだろう…。」と思った。信用を失わないために無理をして、結局体調を崩してしまったら本末転倒だ。
割と生真面目なところがあるのでそんなことを思いながらも少々の無理はしながら販売の仕事を続けた。でも今振り返るともっと自分に甘くしてよかったんじゃないかと思う。
立ちっぱなしの辛さだって「ちょっとトイレ行ってきます。」とかテキトーなことを言ってうまく休憩をとればよかったし、風邪をこじらして喘息に苦しむくらいなら有給を使って休めばよかった。
いまさらという話かもしれないが、周りを見てみると器用にやっている人が多いことに気づく。
二十歳そこそこの頃の自分なら「真面目に働いていない!サボっている!」と腹を立てていたが、見方を変えれば自分のコンディションを保っていいパフォーマンスができるようにしているのだとようやく分かるようになった。
真面目さをどう活かすか、それが知恵の使いどころだ。
- まとめ -
・1時間に1回は、「ちょっとトイレ行ってきます」と言って売り場を離れて休む。
・風邪をこじらす前に、有給をとってしっかり休む。休日は休日として楽しむ。