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販売員だった自分に伝えたい10のこと その③

よく学ぶ。

 商品についての資料を見ていた時「こんなこと覚えて何になるんだろう…。」、「もっと重要な仕事がしたい!」ということをついつい考えてしまうことがあった。店長や本部の人など、お店の運営に権限がある人たちは商品の詳しい仕様なんかじゃなくて、もっと全然違うことを学んでそのポジションについているんだろうと思っていたし、そういった人たちが担当している仕事の方が重要な、意味のある仕事だと思っていた。

 店頭に立ち始めて間もない頃は、お客さんに尋ねられて答えられないと自分が困るので商品の勉強もするし、ある程度のところまでは嫌でも覚えていく。
 それを継続すれば立派なんだけど、接客で困らない程度の知識になるとそれ以上学ぶということをしなかった。他のスタッフを見渡してみても自分が極端に知識がなかったわけでもなく、自分がフォローに回ることも多かったので別段そのレベルで問題なかったかもしれない。
 ただ、知識の習得を怠らない人はより信頼されるし、その人にしかできない仕事が与えられる。僕がいた職場を例に挙げると、一般的なスキルのスタッフは店頭での接客を中心に任されるが、特に詳しい商品カテゴリがあるスタッフについては複数のお客さんに対して行うセミナーや体験会の講師を任される。そういった業務を担当すれば社内でもより注目されるし、勤務時間をその業務のために充てることができるので、より自分の特性にあった仕事にフォーカスすることができる。

 僕はどちらかというと接客・販売のスペシャリストよりマネジメントに関わる業務に興味を持っていた。そういったこともあり商品や接客についてのスキルアップをおろそかにしてしまったけど、今考えると間違えだったと思う。よく言われる話だが、目の前の仕事をないがしろにする人に、より重要な仕事は任せられない。またどんな仕事に対しても、面白みや学びのエッセンスを見いだせるかどうかが大事だということもちょっとずつ分かってきた。(それが非常に難しいタスクはやはりあるとは思うけど…)

 また商品知識のように、販売員に必ず要求されることだけじゃなくてプラスαの要素、例えば経営についてやマーケティング、VMDなどについてももっと早くから積極的に学べばよかったなと思う。
 そういったことは上層部の人たちが詳しいけど、店頭で接客している人たちは商売というものを理屈じゃなくて肌で感じ取り学んでいく。そうやって実践から得られる勘に知識を組み合わせることができればとても大きな強みになるはずだ。

 小売の職場ではアルバイトで入社して本部で活躍している人というのも珍しくない。おそらくそういう人たちは、目の前の仕事を自分なりに楽しみ、興味を持ったことに対して貪欲に学べる意欲を持っているのだ。

まとめ

・任された仕事に必要な知識やスキルはしっかり身につける。
・任された仕事の一段うえのことにも関心を持って、学ぶ。
 (例:接客・販売→経営・マネジメント 商品の陳列→VMD)

 

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