備忘録:オタク原体験の記憶
小学生の頃、親もいる中で録画したのを見た金曜ロードショー、エヴァ新劇場版序。綾波の裸。
イオンのゲームセンター、モニターで流れる新劇場版Qの予告。桜流し。ピンクの新機体。
見たかったが、親に見たいとは言えなかった。
これも親に連れられて行ったホビーオフで見た、エヴァ量産機のプラモデル。妙に気持ちの悪い姿をした、知らない機体。旧劇場版の存在をうっすらと知った。
薄暗い蛍光灯。当時は自分が小さかったからかホビーオフがとても広くて棚は高く、物に溢れていたように感じた。
しばらくした後、ドラマにてまとめ売りされたエヴァの漫画を中古で買う。暗い店内、まとめ売り漫画の棚、オレンジ色の表紙。
ここで初めてオタクを自認する。
漫画を買ったこと、妙に恥ずかしくて親にはヘラヘラと誤魔化した気がする。
1巻の巻末、庵野秀明と山下いくとの文章を読み、明確に「作り手」の存在を意識する。
初号機の素体の顔に衝撃を受け、しばらくトラウマになった。未だに8巻の表紙は身構える。
当時、13巻までしか出ておらず、クライマックスで未完のまま時が止まる。
数年後、最終巻を本屋で新品で買えたことは、自分の人生の大きな出来事だった。高校の帰り、駅ビルの上層階で買った最終巻。美しい終わりと元気なアスカ。夏色のエデン。
エヴァと荒川アンダーザブリッジは、最終巻を本屋でちゃんと買えたのをきっと一生忘れないと思う。
……金ローのエヴァでオタクに目覚めた子供は多いだろうなぁ。恨めしいようで感謝しています。
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