月の牢獄 (65)
植物育成ライトを昼夜問わずあび続け 生えた芽はめきめきと育つよう
三角の角からの、 全方位、 細部深部へとわたるエネルギーの注ぎを受けて
うめこまれそうして彼らとひとつのものとなった粒の開花はいっきに進み
その花あちこち咲き誇るのを目にすることになった11月
開いた花は ぎょっとひとの目をひきつける
その香りは周囲へと振りまかれ その匂いにふくまれるもの伝播して
整備された花壇みたい そこ一帯が ひとつのトーンをおびるよう
その花の集まりから読み取れたもの そのままに言葉にしていく
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