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平和
引っ越してからの数ヶ月、 徒歩5分圏内での生活に徹していたから
涼しくなって、 行動範囲がほのかにじわじわ広がってゆくこと
なんだかものすごい新鮮さと、 冒険みが生じ あいまって 空気の
すがすがしくも甘い、 秋のうっとりする心地と香りに 感動がすごい
ガザへの攻撃は一年たっても止まることも止めることもなされないまま
戦火のさらなる広がりを見させられることに 言葉よりも、 心を失う
人間なのか悪魔なのか、 元々どっちなのかとなるほど 悪魔にしかみえない
顔つきのネタニヤフや、 ボーダーを超えその獰猛さを隠さないモサドよりも
その凶行を止めるどころか、 アメリカに至っては、 ずっと彼らが戦争を起
こしたくてたまらなかったイランと目下のヒズボラに対するイスラエルへの
支持と支援を表明し 洗練と先端を当然に有したものとされている先進国
西側の国々の その知性も精神性も感性も それによって築かれ維持されて
きたものも このダブルバインドな白人至上主義のありかたを前にすれば
すべてが砂の城みたいに思える。 それをかろうじて塗り固めているものが
無色透明の無意識だとしたら それがどれだけドロドロ色に赤く黒く煮えた
ぎったものであっても 今起きていることに 自分の意識と思いとありかた
鮮明にしつづけることの意味を 必要を その重大さを 思ってやまない
もしもこのままイスラエルを使った戦争にイランや中東がまきこまれるなら
そこで失われる命、 破壊されるひとの暮らしに文化に資源、 尊厳に存在
それら全てを一瞬にして奪う、 それを行う、 行わせるひとの 胸からお腹
あたりにある アメーバ状の透明の虚無は、 奪うと同時に 増幅される
目の前にあるものは 自分の内にあるものとして それを見るなら
脅威は目の前の攻撃対象ではなく 自分自身であることをわかるのに
それと同じ 無意識からあることは その反映として現れ出るもの
それを意識し 自覚するなら
いまそれは ひとは自分の肉体に見ることが きっと増えてる
あらゆるものは、 マクロにミクロ、 個々に全体 相似性を奏でる絵画の
ようで その出所であり起点となるのは、 この瞬間の自分の意識
法も秩序もないものにし、 非道をたのしむ 彼らの自己都合による人非人な
行いを 許容し、 さらなる地獄へと、 世界を突き進めさせているのは
それはひとりひとりの無意識なようでいて ここでも個々の自己都合による
戦略的な無関心なら この地球に生きるものすべてが、 その反映であり結果
を今後も共有をしてゆくとき そこでどんなことが行われても 自分の身に
いかなることが起こっても それは誰も、 誰のせいにもすることできない
これから、 またこれまでも 申し訳ない極みにあるのは 声なき動植物や
赤子に子供たち。 集合無意識の反映が これからのすべてに直撃しそれを
彼らは生きるしかないことへの申し訳なさは、 もういまでもはてしないのに
ただそれでも いまこれからは、 いまによっていくらでもまだ変わりうる
その余地がないわけでは もしもまだないのなら
まだ間に合うなら そう思ってでしか そう思う以外にはないとしか
それは前向きでも、 否認でもない いまにわかるこれからを思うとき
いまできうるこころの置き所は、 そこにしか、 ないように思う
人類が、 ひとがひととしてある そのポイントオブノーリターンをもう
超えてしまっていたとしても まだ間に合う そうならばいましかもう
いまはない
透明な秋の風を 胸いっぱいに吸い込みながら
吐き出す息は 自分のこころであることを
そのこころは 願いではない わたしの平和を