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月の牢獄 (4)

安倍政権下、 日本の切り売りはいっそう進み、 焼いた鮭の身をほぐして瓶につめたあと、 ぽつぽつ残る骨みたい、 形骸化された街からは、 古き良き時代がどうだったか、 その一端も思い起こすことができないほど、 その表面は、 一定の意図とその必要に、 すきまなく塗り固められ、 日本がどんな国であるのかを、 もう違う意味で確認をするしかない、 それが日本に、 なってゆき その日本(小泉、 安倍政権以降の日本)しか知らない世代は、 いまある日本が日本でしかない、 その選択肢のなさを、 どう感じているのかを、 ただただ、 ただただ、 申し訳なく思う。

こんな国に誰がした。 誰でもない、 わたしたち。
政治でも、 影の政府でも、 日本や世界の情勢でもない。

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髪の毛一本の道

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