Saitama sunnydays
さて、どこから話そうか。
正直、自分でも驚いてるんだ。まさかこんな事になるだなんてな。これは、少しの間違いが致命傷になるかもしれないって話。もし時間が少しでもあるならゆっくりしていってくれ。コーヒーくらいなら出すよ。
☕️☕️☕️
少し冷たくなった空気が窓から忍び込んで、俺の顔をそっと撫でていく。二日酔いの寝起きにはちょうどよかった。頭痛を引き摺りながら、エスプレッソマシンの電源を入れ、時計を見た。
am7:12
のんびりしてる場合じゃなかった。
7:30には家を出なけりゃいけないからな。こう見えても俺はサラリーマンだ。通勤時間は守らなきゃいけない。通勤時間に二日酔いとか、天気、ましてや季節など関係ないだろ。
通勤時間はいつだってボーダーレス。
🚃🚋🚃🚋🚃
会社に着き、予定表を覗き込んだ俺は顔をしかめた。
二日酔いにとってハードな仕事。
時に運命は残酷だ。
まあ、たっぷり汗をかかせてくれたおかげで、昨日のアルコールも青い空へと蒸発していったよ。
それにしても、沢山飲んだ次の日ってなんで腹が減るんだろ。
🍝🍛🍚🍜🍲
昼飯はコンビニで済ませることにした。現場からも近かったし、何よりもそのコンビニの向いに公園があったからだ。青い空の下で食う昼飯は美味いからね。コンビニって、割と高くつくけど、そんなことより空の下で食うことに俺の心は奪われたんだ。いつだって快適な方がいいだろ。
だけどその時の俺は、これから起こることにこれっぽっちも気づいちゃいなかったんだ。
とにかく俺は油断してた。
☀️☀️☀️
公園には二組の親子連れ。だぁだぁ言いながら空を見上げている小さな女の子がいて、俺はその光景を微笑ましく眺めてた。でも、そんな時、事件は起こった。
🔫🔫🔫
麺がのびてるやん!
ふかふかかよ!
注 写真だと分かりづらくてごめんなさい
これはある秋晴れの日、俺の身に巻き起こった出来事だ。
アンタも気をつけてくれよな。
少しの油断が致命傷になることもあるんだ。
俺から言えることはただ一つ。
くれぐれも麺類は早めに食べてくれ。
【了】