真夏のオリオン
やっと君に手が届くところまで来たっていうのに。
少しだけしか姿を見せてくれないんだね。
君を探し始めて、どれくらい経っただろう。
何千年?
何万年?
これでも、やれるだけ急いできたっていうのに。
なあ、君も手を伸ばしてくれよ。
ちゃんとその手を掴むから。
そして、旅をするんだ。
僕らの宇宙を君と二人で。
彗星の尾っぽにつかまって。
三日月に腰かけ、流星群を眺めたり。
土星の輪っかでダンスをしたり。
君が燃え尽きてしまったとしても
僕は君を思い続けよう。
僕の命が燃え尽きるまで。