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月ノ音






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月と太陽
昼の太陽は、本当は夜の月であるべきで、夜の月は昼の太陽であるべきだった。
というのは、有ったる夜(或る夜)二人寝ていて、今夜誰かの腹の上にシヤカナローの花が咲いたら、咲いた者が昼の太陽になり、咲かなかった者は夜の月になる事にしようと約定した。処がシヤカナローは月の腹に咲いた。
それを見た太陽は、自分が昼の太陽になりたいものだから、こっそり自分の腹に植え替えてしまった。
だから、太陽は昼に、月は夜に出る事になったのである。それで太陽はあらぬ事をしたからまともに見られないが、月はいくらでもまともに見られるという事である。
鹿児島県喜界島昔話集より


#満月の夜に