
台風の後に・・・母のことを思い出す


台風が通り過ぎた後、外に出てみると、ユーカリの葉がたくさん落ちていました。
きっと海へ行けば、美しい貝殻や流木が打ち上げられているでしょう。
いまこの時に、わたしの目の前に現れてくるもの。
そこに何を見て、何を感じて、どう体験するのか、それがわたしの人生。
わたしが感じていることがわたしの世界。
みんな見ている世界は違う。
感じていることも違う。
見えているものに与えている意味が違うから。
わたしのように、落ち葉を美しいと感じる人もいれば、
見向きもしない人もいる。
わたしのように、落ち葉を拾う人がいても、
手に取る葉はきっとみんな違う。
ちょうど3年前に亡くなった母は、ここに来るといつもユーカリの葉を拾っていました。わたしの家の裏に、ユーカリの巨木があるのです。
母は、ユーカリの葉だけではなく、自然の中でいつも遊んでいるような人で、木の実や、お花をいつも手に持っていて、会うとそれを差し出してくれました。
「はい」ってにっこり笑って、小さい子供みたいに。

母はいつも笑顔でした。
笑顔しか思い出せません。
わたしは母のようにいつも笑顔ではないなぁと思います。
時々怒っているもの。
なぜ世界で戦いがあるのか、なぜ奪い合うのか、なぜ自由ではないのか、と、小さな頃から不思議でした。
どうして他者を苦しめようとする人たちがいるのか、なぜ黙って従っている人が多いのか、とか。
軍事費用ってなんだ!お金はそんなことに使うものではないよ!
人の幸せや自由や豊かな暮らしのためにそれを全部使えるのに!
同じ星の上で、いまだに戦いを終えられない人間たちってなんなんだ!
そんな風に、わたしは時々頭にきて、無力感を感じて、笑顔が消えてしまうことがあるのです。
今朝ユーカリの葉を拾いながら、母の笑顔を思い出して、涙が溢れました。
ちょうど命日だからかな・・・
人類はいつまで変わらないんだろう・・・
お母さんのように笑っていたいの、わたしも本当は。

わたしには理想の世界があります。
全ての人が自由で、自分であることに喜びを感じて、幸せに生きている。
心配や不安はなく、みんな好きなことをして生きている。
好きなこと、得意なことをしているから、とても上手にできて、それで人の役にも立っていて、それがまた自分も嬉しい。
戦いや争い、人と比べるなんてことはなく、みんな幸せだから、いつも笑顔で、誰かを批判するなんてことは考えつきもしない。
いつでも簡単に、新鮮で安全で生き生きとした食べ物や水が手に入り、農薬や添加物なんてない。
だからみんな健康で、お金というものは存在しなくて、必要な時に必要なものを受け取れる。
充分にあることを知っているから奪い合いなんてない。
権力者もいなくて、おじいさんやおばあさんが、いろいろな知恵を教えてくれて、みんな、自分の心を穏やかに整える方法も知っているから、人が人を縛るなんてこともない。
困った時は、助けを求めれば、必ず誰かが手を差し伸べてくれて、寂しい時は、誰かと一緒にいればいい。
みんな優しいから、ただ一緒にいるだけで、安心して自分を取り戻すことができる。
いつもみんなどうしたら役に立てるかな?って考えて生きている。
それが一番の喜びだって知っているから。
泣いたり、笑ったり、時には怒ったりして、今を思い切り味わって、
そして、すぐに過去のことは忘れる。
いつでも、今というこの瞬間にだけ、私たちは生きることができるのだと、心の底からわかっているから、過去や未来のことを考えて執着して、今を無駄にするようなことはしない。
鳥たちのように、猫たちのように、花のように、小さな子供たちのように・・・・
与えられた命を尊び、自分が決めてきた体験を思い切り味わって、本当の自分を充分に味わって、自分という存在の本質を思い出す旅。
それが人生なんだって知っている。
わたしは、わたしなんだ。
この世界で唯一無二の存在なんだ。
みんなそうなんだ。
だからお互いを尊重しあい、愛している。
もちろん自分自身を愛している。
永遠に続く魂として、世界に生み出され、長い長い旅をしている私たち。
みんな同じ大元から生み出された兄弟姉妹たち。
敵なんていないんだ、どこにも。
魂は永遠だけど、この瞬間というのはいつでもたった一度きり。
それがはっきりとわかっている目覚めた魂たちが自由に幸せに生きる世界。
それがわたしの理想。
サンクチュアリ

きょうは母の笑顔を思い出して、わたしも笑顔になろう。
きっと近くで笑ってる。
see you soon!
わたしの本もよろしくお願いいたします。魂の旅がいつもテーマです↑
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