森のレジェンド・インタビュー_愛媛防虫ランバー
愛媛防虫ランバー 代表取締役 清水泰彦さん × 専務取締役 清水嗣彦さん
安全に楽しく遊び続けるため
アスレチック遊具を点検し続け約30年
―愛媛防虫ランバーとえひめ森林公園(以下、森林公園)との関わりを教えてください。
清水(泰):アスレチック遊具を年に2回点検させていただいています。9月に点検をして、修繕が必要な箇所をお伝えし、その箇所が無事に修繕されているか、翌年の2〜3月頃に再度チェックをしています。防腐処理をした木材を屋外で利用する仕事を色々としてきた関係から、木製のアスレチック遊具の点検を実施している感じですね。私たちが入る大掛かりな点検は年に2回ですが、森林公園自身でも週に1度は必ず点検をされています。
ーいつ頃から森林公園のアスレチックの点検をしているのですか。
清水(嗣):1984年に森林公園が完成して、約15年ほどしてから点検業務に携わっているので、もう30年近くになります。当時は、愛媛県が間伐材を利用することを推進していたこともあり、「木をふんだんに利用したアスレチックにしよう」という目的もあったようですよ。フィールドアスレチックが流行した時代もかつてはありました。
清水(泰):森林公園が完成した時は、よくぞこんな場所に、ここまでの大きな施設を作ったなと思いました(笑)。
ー お二人は30年近く、森林公園の様子を見てきたのですね! 他の公園にはない森林公園の良さは何だと思いますか。
清水(泰):これほど規模の大きい木のアスレチック遊具が残っているということでしょうか。木ならではの柔らかさがあるのと、やはり自然の中にある公園なので、いきなり金属の遊具が登場するよりは周囲の景色とも馴染んでいてすごく良いと思います。30年前は、丸太を担いでアスレチックコースに上がれていたんですけど、今は無理ですね(笑)。
ーどんな思いで点検をされていますか?
清水(嗣):みんなが安全に遊んでもらえるようにと思いながら点検をしています。木でも鉄でも同じですが、木なら腐って、鉄なら錆びて使えなくなり、昔は放置された公園の遊具ってけっこうありしたよね。やはり、安全に使い続けるにはしっかりとした点検と修繕が大切です。アスレチックの場合、山を登りながらの点検は体力的に大変ですが、利用者の姿を横目にやりがいを感じています。
ー今後の森林公園についてどう感じていますか?
清水(嗣):近隣の小学校の遠足コースになっていたり、親子連れ、山歩きのご年配の方などいつ来てもにぎわっています。結のブランコやキャンプ場など最近リニューアルされた所もありますし、この場所自体が交流の場になっているようです。
清水(泰):完成した当時、木の遊具なので寿命もありますし、「ある程度壊れてしまったらやめてしまうのでは?」と思っていたんです。しかし、これだけ長い期間、木の遊具を使える状態で維持しています。私たちも点検を頑張りますので、これからもたくさんの人に楽しんでほしいと思いますね。
清水泰彦
愛媛防虫ランバー代表取締役社長。愛媛白蟻害虫防除協同組合理事長。道後公園指定管理、コンソーシアムGENKI理事長。木材に関係する事業に携わり約50年。
清水嗣彦
愛媛防虫ランバー専務取締役。社長の4歳下の実弟。商材部にて、防腐木材を使ったベンチや東屋などの製造・修繕を行う。
【インタビュー】ひめラー:難波江 任、秦 元樹