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雲南で近未来の希望を垣間見たかも?


昭和の香りが色濃い街並み

雲南に来るまで知らなかったのですが、雲南市は住みたい田舎ランキング全国No1の町なのです。若者がたくさん移住してきてて、お年寄りと一緒にお茶をしてたり、コワーキングスペースで仕事してたり、企業と組んでビジネスを進めていたり、空気こそ田舎ののんびりした感じですが、他所にはない活気があります。これはよく理想として机上では語られますが、実現していることにかなりの驚きがあります。


毎週定例で若い方がお年寄りに声をかけて井戸端会議


なぜ私らがここに来るに至ったのかわかった気がしまして、その秘密を少しだけ垣間見ました。

背景として雲南市はいくつかの町村が合併した広い市なので、それぞれの旧自治体の自治を残した州のような集合体として市政が運用されていて、自治的な気風が育っているようです。

地元出身の1人の女性がコミュニティナースというものを始めます。ナースというと病院で治療にあたる仕事ですが、コミュニティナースは日常生活から健康に気遣い相談に乗り、見守るという病院に行く前の健康管理をサポートする仕事をするのです。それは生活そのものの細々としたことにまで及んでいきますし、地域の生活全般と関わってきます。その活動が認められ仕組みが整って行くにつれて、波及が広がって行きます。
実際に健康のためのイベントを開催しているところにも遭遇しました。

ショッピングセンターで開催されていた健康相談のようなイベント 内容は健康にとどまらない

女性や若い世代が移り住んで活動をすることによってNPOなどの市民活動が盛んになり、そこが窓口となって企業との連携などが生まれているとか。
小さい町ですが、古い建物を活かしたコワーキングスペースやシェアオフィスが目につきます。私たちが滞在していたところもそんな場所の一つです。若い人たちが集まって古民家を借りてシェアしていて、そこの情報や仕事のシェアでまた新しい活動が生まれているような空気がありました。そうした活気がさらに若い人を誘引して行きます。


夜にはまちづくり系のミーティングが行われていた。
中心街にこうしたスペースがいくつか

これらに触れたのは短い時間だったので詳細な仕組みやプロセスまでは把握できていませんが、女性や若い方が活躍していることを感じました。その背景には市長はじめ有力者の存在があります。後ろ盾となってその活動を支える。潰そうとはしない。邪魔はしない。そこが何より大事なのでと感じました。
私らを受け入れてくれたおんせんキャンパスはそうした地ならしがあって、ここにあるのだということも感じました。

そんな上手い話があるか。資金繰りや利益、報酬はどうしているんだとか、そういうことを疑問に思う方もいると思います。もちろん表からは見えない影の部分もあるでしょう。(その辺は震災後のNPOの評価などで垣間見ています)
彼らをサポートする企業や人はいるのです。それで安泰とは思いませんが、私らアート系の人間が思うより遥かに大きなお金が動いています。

ビジネスベース、公共事業ベースとは異なるうねりがここにはあります。それは新しい時代の大きな力になるのかもしれないと感じました。


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