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ブラックバーン・ローヴァーズ 20/21 選手別シーズンレビュー

GK

1 トーマス・カミンスキ/Thomas Kaminski
 KAAヘントから£450m(約7000万円)で買い取ったイケメンGKの獲得はシーズン終わってみれば今季最高の補強だったと言える。安定したセービング、ハイラインのCB裏のスペースへの飛び出し、相手のプレスをひっくり返すWGへの正確なロングキックで貢献。出場こそなかったがシーズン途中にはベルギー代表入り、シーズン終了後にはファンが選ぶ年間最優秀選手(Player of the year)に選出と充実のシーズンだった。今季の失点は多かったけれどそもそもの守備の戦術がアレなので彼を責めることはできない。このクオリティの選手を格安で売ってくれたKAAヘントに足を向けて寝られないな。

こういうクソミスが今後もないように願うばかり。

13 エインズレー・ピアーズ/Aynsley Pears
基本2ndGKとしてベンチに座っていた。カミンスキが怪我をしている間にちょこっと試合に出たが、全体的にプレーのクオリティが怪しく、かなりファンから批判されていた。比較対象がカミンスキというのも気の毒な話ではあったが、それにしてもビッグセーブが少なすぎた。GKはある種、舞台役者のようなもので、ピンチのシーンに追い込まれながら如何にビッグセーブをして"やってやった感"を出せるかが大事だと思っているのだが、まずビッグセーブができなかった。それどころか、シュートをとりこぼして詰められて失点というシーンもあり、興醒めさせるプレーも多かった。完全移籍でMKドンズに放出したフィッシャーは今季覚醒して向こうでものすごいビッグセーブを連発していたので、それも含めてピアーズに対しては現地ファンからの風当たりが強い。クラブ側はGK陣の編成に満足しているようなのでおそらく入れ替わりはないでしょうな。
追記)なんと、サン紙によるとピアーズをローンに出す予定とのこと。

MKドンズで輝くブラックバーンアカデミー出身のフィッシャーくん

41 アントニス・スターリアキス/Antonis Stergiakis
主にU-23のリザーブチームで出場。なのであまり見れてない。今季彼のInstagramを追っていて一つ分かったことは、意外と顔がワイルドでチャラそうということである。移籍してきたときはロン毛であどけない感じだったのだが。

加入直後

加入から半年後

半年でめちゃくちゃワイルドになってしまった。

45 ジョーダン・イーストハム/Jordan Eastham
U-23のリザーブチームで数試合に出場。なのでよく知らない。ただ、番記者曰く、出場した試合ではかなりいいプレーをしているらしい。一方で私が知っていることは割とゆるふわボディだということだけである。

CB

5 ダニエル・アジャラ/Daniel Ayala
「鈍臭いラポルト」ことアジャラはシーズン途中11月に負傷離脱をしてそのままシーズンエンド。出場した試合では最終ラインから前線の選手に鋭い縦パスを刺しまくり相手のプレス隊を無力化していた。現代のCBにしては若干トロく、小柄なアタッカーの対応に後手に回っていたがチャンピオンシップによくいるデカいCFとはよく渡り合えていたのでまあ、問題ないさ。本人も「来季は強くなって戻ってくるぜ」みたいなことを言っていた。スペイン人らしく、わりかし発言が軽い節があるのでわずかに信用ならない感がある。

26 ダラー・レニハン/Darragh Lenihan
こちらは特に怪我もなくシーズンエンド。キャプテンとして声を張り激を飛ばしまくっていた。監督はピッチ脇で叫ぶタイプじゃないしな。アジャラに比べれば小回りや気が利くタイプでカバーリングも早くていい選手なのは確かだが、軽率な守備も多い。毎年ペナ内で相手を倒してレッドカードをもらっている気がするがあまり直す気もなさそう。めちゃくちゃいい日とめちゃくちゃ悪い日がない、常に一定水準のプレーをしてくれるし、何よりこれ以上他に移籍するような感じもしなくてありがたい存在である。

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22 テイラー・ハーウッド-ベリス/Taylor Harwood-Belis
昨冬の市場でシティからレンタルしてきた若手CB。さすがシティ産というべき基礎技術の高さとチャラさ。軽いノリでワンステップで突然サイドチェンジしてた。年が近いエリックガルシアやフォーデンがトップチームで出場し活躍(前者はともかく後者は特に)しているのを見て結果を残さなきゃやばいと焦っているか知らんがひたすら体を張っていた。エリート街道を歩んできたのに最終的には、「強い気持ちで!」みたいな感じでプレーをしていて、時に気持ちで行きすぎてイエローカードを貰っていたのは、若さゆえの空回りみたいでとても良かった。溢れ出る慶應卒外資コンサル感。
6歳の頃からシティだからか、シティへの愛情が強く、ブラックバーンにローンしてからもシティのツイートばっかしていたのはウケた。早くシティで活躍できるといいねと彼の出世を心の中で応援する一方で、まだストーンズやルベンディアスらと競争するには微妙な気もするし、彼自身も「もう少しローンで多くの時間プレーしたい」と言っていたし、もしかしたら来季もEwoodでプレーしているかもしれない。

28 スコット・ウォートン/Scott Wharton
ノーサンプトンに武者修行し、昇格させてブラックバーンに帰ってきて、満を辞して今季こそ!と息込んだがアキレス腱の怪我により8試合の出場にとどまった。なんという不運さ。このチームの守備陣の中では一番やる気があった。張り切りすぎて空回りして失点に絡んでしまうこともあったけど、とにかくやる気とか、責任感が強いのは非常にいいことなので責めたくない気持ちがある。アカデミー出身だし。
身体がしなやかで、サイドチェンジがうまい、ボールを持ったら無闇にロングボールを蹴らずに意外と持ち運ぶというのは私が見た7試合で分かった。もっと長く見たい選手。

30 ジャラッド・ブランスウェイト/Jarrad Branthwaite
名前が長いし読みづらい。エバートンから冬にレンタルでやってきたCB。エバートンに移籍する直前はEFL League 2(英4部)のカーライルユナイテッドにいたというだけあって英下部リーグのCBにやたら多い高身長&めちゃくちゃ線が細いタイプ。レンタルで来たものの途中で怪我をしてしまい10試合のみの出場でシーズン終了。まあ、まだ18歳だし、焦る必要はなかろう。195cmもあるが身体の使い方が下手だなという印象。全体的に総括すればいい選手なのだが、体全体の筋力のバランスが悪い感じがする。もう少し身体の線が太くなってフィジカルに戦えるようになれば来季エバートンでも見れそうな気がする。エバートンのCBのクオリティはシティほどではなさそうだし。

SB

15 バリー・ダグラス/Barry Douglas
LBのファーストチョイスとして30試合に出場。ベテランらしく気の利いたランニングによってボールを受けクロスを供給。結果的に2Aと物足りない数字に終わってしまったが、決して動き自体は悪くなかった。シーズン通してイエローカード5枚はもらい過ぎではと思うが。
今季でレンタル元のリーズとも契約満了となりフリーになるがまだチャンピオンシップのクラブならそこそこやれそう。昔ほどの爆発力はないが堅実なLSBを求めるクラブにお勧めしたい。
とか言ってる側から、どうやらリーズと契約満了後にフリーになって改めてブラックバーンと契約するとのこと。なんだその局アナみたいなスキーム。

2 ライアン・ナイアンべ/Ryan Nyambe
元々今夏に契約が切れる予定だったので、昨年に長期の契約延長をオファーするも拒否。しかし、クラブ側が行使できる1年の契約延長opがついていたので、仕方なく譲歩してこのオプションを行使すると言えば「移籍したいから1年の契約延長なんかしたくないよ〜」と駄々をこね、すわ裁判沙汰か!となったがまあ、裁判になったところで彼に勝ち目はないので結果的には大人しく契約延長オプションにより来夏まで残留という形に。やれやれ手のかかる男だ。そもそも、彼ほどの実力(1on1で大抵ぶち抜ける)を持つRSBなら移籍金を積んででも欲しいと言ってくるクラブはあるだろうに、そこで「他に移籍したいから長期契約は結びたくない」と言い出すのはみみっちくてどうかと思う。せめて移籍金を残して出ていくのがアカデミーから育ててもらった恩を返すってことだろ。というふうにピッチ外の話題でナイアンべにはモヤモヤしたシーズンだったがピッチ内では走れて守れてドリブルで抜けての三拍子揃った素晴らしいRSBだし全然プレミアでプレーできると思う。

もう一つ、ピッチ外の話題として、祖国ナミビアにプロサッカー選手を輩出するためのサッカースクールを設立したのは彼の人柄の良い部分が現れていると思う。ナミビア代表の選手を見ても欧州でプレーしているのは彼くらいだし、ナミビアのサッカーの発展に大きく貢献しようという姿勢や人としての責任感には素直にリスペクト。
リスペクトはするが、移籍金はしっかり置いてけ。

17 アマーリー・ベル/Amari'i Bell
昨季まではLSBのポジションをしっかりゲットしていたが、ダグラスの加入により2番手となり一気に出場機会が減ってしまった。それに伴い明らかにモチベーションも下がっていた。まあ分かっていたことだが。
反対側にいるナイアンべはインナーラップも使いながらポゼッションに参加しているのに、こちらは永遠にオーバーラップを愚直に繰り返していて切なかった。攻撃性能は高くないが守備ではそこそこ良いものがあるのだけど。タイトに守備につくもののかわされたりして失点に絡んでしまったときに他人事見たいな態度でいられるのはメンタル強いなと思った。うまく責任から逃れるタイプである。今季で契約満了につき退団。ブリストルローヴァーズが獲得に興味とのことで、チャンピオンシップでは難しいにしても、英3部なら活躍できそう。良き人生を。

24 ジョー・ランキン-コステロ/Joe Rankin-Costello
名前が長いのでJRCと呼んでいる。プレシーズンマッチのレスター戦でウィンガーとして出場し、ペナ内をドリブルで蹂躙し、レスター守備陣を転がしまくっていた。今期への期待感は例年になく高かったが、ハーヴェイエリオットやドーランの加入、ブレレトンの覚醒によりウィンガーとしての出場機会が減りRSBで使われるように。少し気の毒だったがそもそも身長が183cmもあって推進力があるならそりゃコンバートされるわな。
守備時のポジショニングや1on1での対応がだいぶ怪しかったが、攻撃面ではお釣りが出るほどだった。とにかくドリブルで抜けるし、スペースへ入り込むタイミングや攻撃のセンスが、他のSBに比べて頭抜けていた。元ウィンガーだからそらそうよねという感じだけど。これは来季必ずブレイクするので多くの人に見ていて欲しい選手の一人。

MF

4 ブラッドリー・ジョンソン/Bradley Johnson
今オフの謎残留第一号。この34歳の契約延長にブラックバーン界隈誰もが驚いた。なぜ延長。
この記事を書くにあたってジョンソンの出場記録を調べて見たのだけど、体感としては14試合くらいの出場かと思っていたが、実際は30試合に出ていた。それなりに出ている割にあまり印象がないのはなぜだろう。彼については本当に謎ばかりが付き纏う。

実際、シーズン序盤はよかった。というのも、今季からトライしてみた433の中盤のアンカーとしてそれなりに(完璧にではない)フィルターとして機能していたし、持ち前のマッスルでゴールに向かってくる相手選手をラガーマンさながらのタックルで潰していた。(ゆえのイエローカード累積7枚)
強豪ダービーカウンティ戦(今となれば今季のラムズは全く強豪ではなかったのだが)では2Gと奇跡的に謎の活躍をし、9月だか10月だかのリーグ全体の月間最優秀選手に選出。
圧倒的な足の遅さにのせいで対応は後手に回る一方となり、なかなかアンカーとして機能しなくなっていった、だからこそ、誰もが彼の顔を、彼のプレーを、彼の筋肉を見るのは今年で最後だと思っていた。
まさか来季もEwoodで見られるとは思っていなかったが、まあいい。その厚かましさと明るい性格で若手をいじり倒していってほしい。

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6 ステュワート・ダウニング/Stewart Downing
かつてリバプールで一世を風靡したドリブラーもキャリアの終わりが近づいてきたのかもしれない。開幕前は契約問題で少しいざこざして遅れてチームに合流したもののその後特に結果を残すことができず、救世主となることはなかった。
今季で契約満了につき退団が確定。
次のクラブを模索しているが、コロナ禍で経営状態が不安定なEFLリーグのチームが彼のような将来的な売却が見込めないベテランのサラリーを払う余裕もないだろうし、実際、本人も引退も視野に入れているらしい。
ブラックバーンではイングランドを驚かせたドリブルはなかなか見られなかったが、サイドチェンジの精度はピカイチだった。

8 ジョー・ロズウェル/Joe Rothwell
たまにとんでもないゴールを決める攻撃的ミッドフィルダー。

「来季は彼を攻撃の中心選手に据えようかなHahaha」なんて監督のトニーモウブレーはお気楽に喋っていたが、どうやらフロントは来夏まで契約が残る彼を移籍金収入を見込める今夏中に売却をして、引き抜きが噂されるアダムアームストロングの慰留のための資金に替えたいらしい。なんという統一感のなさ。評価が現場と経営でズレすぎていて若干クラブ運営が不安になる。
ちなみに、降格が確定したシェフィールドユナイテッドが獲得に興味を示しているんだとか。前への推進力はあるしいい移籍なのでは。些細なミスからのボールロストから取り消すためにアフターでファウルしてイエローを貰ってしまうしょうもなさはご愛敬。
今夏の動向が一番読めないのがこの人。・

8 コリー・エバンス/Corry Evans
兄貴のジョニーは33歳にして見事復活し、レスターの躍進に貢献。(FA杯決勝では前半に負傷してしまい交代してしまったが)

それに対して弟コリーは今季、英2部のブラックバーンを契約満了につき退団。
なんと皮肉なことだろうか。
再起をかけてどこかで復活を成してほしいが。

意外とアンカーとしての守備力と強度は良かったのでまだ現役でやれそうな雰囲気。現役の北アイルランド代表だしな。(そもそも国のレベルがとか余計なことを言ってはいけない)

18 ヤコブ・ダヴェンポート/Jacob Davenport
昨季よりは存在感は増したがやはりこれといって突出したスキルがないのが悩み。守備的ミッドフィルダーという触れ込みなのだけどそれにしては強度が足りないし、刈り取る力もそんなに高くはないし。さすがシティ産というだけあって基礎技術は高いんだけど、いまいち特技が生かしきれてない感じ。もう一皮むける必要がある。来期の覚醒に期待。

21 ジョン・バックリー/John Buckley
「ランカシャーのシャビ」と勝手に呼んでいる。今季は昨季より更にプレーがエレガントになった。シーズン途中にRSBがいなくなり、やむなく急造SBをやっていた(やらされていた)が、爆発的なスピードも守備力もないので、案の定何もできず、ただ最終ラインからやたら高精度なロングパスを蹴るだけの移動砲台になっていてだいぶキツかった。ボランチとしてはかなり優秀で、技術やプレー精度に関してはおそらく一番。ボディフェイントだけで相手をかわしたり、ワントラップで入れ替わったりとチャンピオンシップには珍しい技巧派で、体の線が細い故にたまにすぐ潰されたりするが別に体格なんてなくても技術である程度なんとかなるということをプレーで示している。
ホルトビーという背番号10が去った今、この彼こそがNEXT10番にふさわしいのではないか。プレースタイルも10番っぽいし、顔がいいし。

23 ブラッドリー・ダック/Bradley Dack
昨季からの靭帯の怪我を引き継いだままシーズンが始まり、シェフィールドウェンズデイ戦で復帰するもその16試合後に再び靭帯を故障し長期離脱。おそらく来期開幕に間に合わない。

イギリスのITVで放送されている『Love Island』っていう「無人島(スペインのマヨルカ島とか)に男女数名が一緒に生活をして最終的に視聴者投票で1位のカップルが賞金獲得」っていうテラスハウスのような恋愛リアリティショーがあって、もちろん台本はないしただ男女がイチャコラせっせするわけなんだけど、この番組で有名になったOlivia AttwoodさんがITVで『Meets her Match』という自分の番組を始め、ダックとの新生活 in Manchester の様子を垂れ流していた。もちろん彼は治療中)
今季のダックについての思い出の8割はこれに尽きる。プレーについては相変わらず英製大前元気以外に言葉が見つからない。謎の攻撃センスの持ち主。彼女のほうのお騒がせタレント感がすごいのでいつか「私のダーリンを試合に出さないブラックバーンはクソ」とか言いかねない。

27 ルイス・トラビス/Lewis Travis
アカデミー出身。万能ミッドフィルダーとしてバキバキにスタメンを張るアカデミーの星。開幕して即大怪我をしたが、復帰以降はやっぱり主力というかなかなか替えが効かなかった。走れて捌けて守れて、彼ほどクセがなくシンプルにGoodな選手はなかなかいない。アカデミー出身としてこのままブラックバーンで昇格に貢献したら地元ファンからしたら最高だろうが、その前に引き抜かれそうである。

インスタグラムはモデルの彼女との惚気ばかりでとても良いです。
さっきのダックの彼女と違ってこちらは純粋にトラビスのことを愛している感じの誠実な美女でとても良いですね。

31 エリオット・ベネット/Elliott Bennett
流石に出番はないわな。もうポジションがなくなりすぎていてこのおじさんが元々どこの人だったかもよく思い出せなくなってきた。
ルートンタウン戦で途中から入ってきて審判にキレ散らかしていたことしか覚えていない。

戦力としては全くカウントできないので契約通り退団かと思いきや、まさかの残留の線があるようで。どういうことやねん。なんでも、クラブ側はロッカールームやピッチ外でのプロとしての振る舞い(チームを鼓舞したり、若手の面倒見など)を評価しているんだとか。一方で、シュルーズベリーがフリーになるベネットの獲得を検討していて、ベネット自身もプレー時間が欲しいようで、ただいま話し合いの真っ最中でございます。ベテランとしての振る舞いとかはレニハンとかアジャラにも期待できそうな感じはするけどな。本人がプレー時間を望んでいるのであれば、残念だが彼の来季の居場所はここではない。
先に言っておこう。Good luck Captain.
出番がなくても不満を漏らすことなく、「自分のできることをやるだけさ」と言える人格者であった。

39 タイリース・ドーラン/Tyrhys Dolan
プレストンのアカデミーにいたがトップ昇格を逃したところをブラックバーンが横から入ってプロ契約を結んだ。「なぜプレストンは放出したんだ?」と疑問になるほど有望な若手だった。サッカーゲームみたいなタコ足ドリブルで相手を翻弄(突破できるとは言ってない)し煽りまくっていた。ウィコム戦ではプロ初ゴールを挙げ、めでたくブラックバーンローヴァーズ最年少ゴール記録を樹立。シーズン当初はWGで出場していたがハーヴェイエリオットの台頭に伴い徐々にIHにポジションが移り、終盤はアダムアームストロングの負傷離脱に伴いCFの位置でメッシのような偽9番をやっていた。シーズン終盤はチーム全体がうまく回らず勝てない試合が続き、順位を大きく下げたがこのドーランの偽9番大作戦はかなり機能していた。今季加入&プロ一年目だったが最終的には3つのポジションで結果を残し、長期の契約延長も締結。

https://twitter.com/RoversAlliance/status/1309953127999852547?s=20

英国のロックダウン中に親友が自殺してしまい、そのショックが作用してかピッチ内でもしばらく不安定なパフォーマンスが続いたが、この出来事をきっかけにブラックバーンの基金と協働してメンタルヘルスケアの団体に寄付をしたり、メンタルヘルスについて理解を深める活動を始めるなど、プロサッカー選手として、一人の社会人としても素晴らしい行いだったと思う。

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FW

16 ハーヴェイ・エリオット/Harvey Elliott
つい最近18歳になったばかりという現実を受け入れられない。凄すぎるでしょこのひと。フィジカル強いし、仕掛けられるし、シュートが上手い。シュートがめっちゃ上手い。このくらい若いと無駄にテクニックを見せつようとオサレプレーをしたくなるものだが、プレー選択はめちゃくちゃシンプルで直線的、無駄がない。ワンツーとかよくやってたな。あんだけちやほやされてたからさぞエゴイストなのかと思っていたら周りを良く使えるし、意外とワンマンプレーをしないタプだった。見た目は完全にオラオラ系だけど、ヒルズボロの悲劇を弔うためにTシャツにメッセージを書いて見せたりと意外と律儀というかいい奴だった。めっちゃ好きな選手になってしまったけど、彼を買い取ることはできないんだよなあ。リバプールファンは幸せですなこのような選手を保有できて。

今季7G11Aと大暴れ。彼抜きで来季を戦うのはなかなか厳しいと思っていたら、来季再びローンで借りられる可能性があるらしい。なんという。
ワトフォード、ブレントフォードは獲得を狙っているらしい。
個人的にはまた来季もハーヴェイエリオット3変化を見られるのは嬉しい。

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シーズン序盤 ver後ろ結び

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シーズン中盤verハチマキ

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シーズン終盤verヘアバンド


7 アダム・アームストロング/Adam Armstrong
最近、結婚式をしていた。奥さんが全然美人じゃなくて、否、サッカー選手の妻にしては派手さがなくて、とっさにハリーケインの顔が脳裏に浮かびました。
そんなことはいい。
昨季覚醒した快速ストライカーは今季28G5Aと大爆発。
圧倒的なスピードを生かした裏抜けと、斜め45度(俗にいうデルピエロゾーン)からのコントロールシュートを武器に得点を量産。
まだ24歳と若いため、もちろんプレミアリーグのクラブ間で争奪戦に発展しており、ブラックバーン側は移籍金£20mを要求している。
2018年の夏にニューカッスルから£1.9mで獲得したから10倍で売れそうだが、今回の移籍金の40%はニューカッスルに渡す契約なので、実際に懐に入ってくるキャッシュは半分くらいになりそうだが、それを加味しても美味しい話である。
監督は残留を希望しているが99%来季はプレミアでプレーをしているでしょうな。
さらばだ、アームストロングよ。大金を残してくれてありがとう。

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このゴールパフォーマンスも見納め

9 サム・ギャラガー/Sam Gallagher
「走れる電柱」は今季も走った。201cmとかいうそのデカい図体のせいで全くシャイようには見えなかったが。あの身長で突然ダブルタッチしたりするんだから人は見かけによらないのだということを教えてくれる。今季はドーランやエリオットの台頭により出場機会は少し減ったがそれでも途中出場した試合で5G1Aと頼れる兄貴感がでてきた。前線は小兵が多いだけにこの人だけやたらデカくて目立っていた。今季もやはり身長の割にヘディングが並っていうところはピータークラウチっぽい。来季もいるんだろうがこの巨躯を生かせるチームはもっとありそう(ウィコムとかモイーズのチームとか)な気もしている。

20 ベン・ブレレトン/Ben Brereton
元U-19イングランド代表は今年、母親のルーツであるチリ代表を選択。
チリ国内ではもちろん「ブレレトンって誰やねん」状態だったらしいが、実力で認められるといいな。コパアメリカがチリ代表としての初の活動になり、今後アレクシスサンチェスやビダル、ブラボと接点ができるのはいい経験だな。間違ってもビダルから謎の葉っぱを貰わないように気をつけていただきたい。

高身長だけどアームストロングの次くらいに足が速い選手。昨季までは442の2トップをやっていたけど、今季の433移行に伴いLWGとして出場。そしてこのコンバートが大当たりし、シーズン序盤はチーム・ブレレトン状態だった。
大器としてまだまだ伸びる気がするので近いうちにプレミア個人昇格がありそう。

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監督

トニー・モウブレイ/Tony Mowbray
長らく442でチームを作ってきたが今季は突然433にチャレンジ。シティもリバプールも433だし、その流行にキャッチアップしたんだろう。
結果、得点数は変わらなかった。なんでだよ。いや、シーズン序盤は確かに1試合平均3点ペースでゴールをしていたが、徐々にチームの調子が悪くなり得点不足になった。という流れを汲めば、結果的に昨季と得点数が変わらなかったのは理解できる。なんというか、イメージとしては毎試合コンスタントに2点獲るではなく、5試合に1回、5点獲るみたいなイメージ。獲れる日と獲れない日の差がすごい。
翻って、失点はどうかといえば、減った。なぜか減った。体感的には昨季より失点している感じがしたけど。まあ、ここは昨季のウォルトンではなくカミンスキの補強がかなり大きかったように思う。前任者だったらもっと失点していたはず。カミンスキ様様である。

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アスレチック紙によるとトニーモウブレイのブラックバーンは、キック&ラッシュのイングランドフットボールではなく、丁寧なポゼッションサッカーが身に付くとしてプレミアのビッククラブの若手のレンタル先として人気らしい。
今季はリバプールからエリオット、シティからハーウッドベリス、エバートンからブランスウェイトらが修行を積みにきて皆、十分な結果を残して所属元に帰っていった。切ない。この穴埋めを来季しなければならない(移籍市場で苦戦してるなう)を見るに、絶対に買い取れない(資産にならない)若手を借りるのも考えものだなと思う。ローンで借りてきた選手は所詮、流動資産だからな。
とか言っているうちにもリバプールからまた新たに若手が修行を積みにきそうな雰囲気だが。

来季は。今季活躍した核の選手が根こそぎ抜けるため、多くの選手の獲得があると思うので今オフは楽しくなりそうな予感。

ブラックバーンの移籍関連の話については弊Twitter(@kawakotale)を見ていただければなと。フォローよろしくお願いシャス!

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