関東以外で初となる個展from代々木公園
こんにちは、アーツトンネルのタカキです。突然ですが、みなさん、「アットホームチャンネル」というYouTubeで番組を知っていますか?
アットホームチャンネル
「アットホームチャンネル」は元吉本芸人の青柳貴哉さんが、ホームレスを取材するYouTube番組で、登録者は2023年10月30日現在で17万人を超え、人気を誇ります。
青柳さんは「かわいそうに見せよう」とか「同情してもらおう」とか、そのような姿勢でホームレスと対峙しません。ただ、「本当のこと」を知るため、青柳さんは質問し、現状を誠実に伝え、ホームレスのありのままの姿を写します。
その映像と、その中で語られる言葉に多くの人が心を動かされ、2020年4月の番組開始から3年半で、KADOKAWAから本を出版したり、番組を見た企業さんがホームレスの就職先を手配したりなど、多くの現象を巻き起こしています。
実は、青柳貴哉さんは、いいかねPaletteを運営する株式会社BOOKの青柳考哉代表の実兄であり、アーツトンネル代表のサドシマと、わたくしタカキの高校の先輩でもあります。
アットホームチャンネルと、番組を運営する青柳貴哉さん、そして、青柳さんの著書『Z世代のネオホームレス 自らの意思で家に帰らない子どもたち』については、こちらのnoteで詳しく書いておりますので、読んで頂けたら幸いです。
今回、アーツトンネルでは「アットホームチャンネル」に登場したホームレスたちの中でも非常に注目を集めた「絵描きのホームレスエノビさん」の個展を開催する運びになりました。
「夢はありますか?」
取材の中で、青柳さんがそう訊ねた時「絵を描いているんです」とエノビさんは答え「趣味というか、暇つぶしみたいなものです」そう付け加えたのですが、青柳さんはその絵を見て、その言葉が本心ではないと感じます。
青柳さんは話を続け、エノビさんはだんだんと本当の気持ちを吐露し始めます。「絵を描いて過ごしたいなっていうのは、ちょっとある」
後日、青柳さんはエノビさんがいる代々木公園を訪れ、絵を路上販売してみないかと提案します。エノビさんが描いた絵は、スケッチブック40冊、数百枚もありました。
初めての路上販売では、その中から6枚を選びビニールシートに並べました。
販売開始から40分後、エノビさんの絵は、番組を観て、路上販売を知り、来てくれたアットホームチャンネルの視聴者さんによって、初めて購入されました。その値段は1,000円でした。
「売れましたね!」と青柳さんが言った時のエノビさんの表情。アットホームチャンネルの歴史に残る素晴らしいシーンです。
大手レコード会社からの依頼
エノビさんはそこから東京都内のギャラリーでの個展を成功させます。そして、大手レコード会社であるビクターエンタテインメントより依頼を受けて、2022年12月、エノビさんの人生で初めてお仕事として絵を描くことになったのです。
「趣味で」「暇つぶし」エノビさんから出たこの言葉が真実なら、このようなことにはならなかったと思います。
青柳さんは、エノビさんの「本当の気持ち」を知るため、路上販売を提案しました。エノビさんは、その提案と青柳さんの言葉によって、自分の「本当の気持ち」を表現する勇気をもらったのだと思います。
絵描きのホームレスエノビさんの個展in福岡@アーツトンネルギャラリー
そんなエノビさんの個展が、福岡県田川市にある廃校利活用施設いいかねPalette内にあるアーツトンネルギャラリーで開催されます。
エノビさんは、今までに3回、東京都内で個展をしていますが、関東以外では初の個展となります。
最終日には、アットホームチャンネルの青柳貴哉さんがいいかねPaletteに来て、アーツトンネル主催のアーティストトーク「トンネルに火を灯す」に出演して頂きます。そして、その後、クロージングパーティーもあります。
今回の展覧会では、エノビさんの絵を購入することができます。すごい偶然が重なって実現した、今回の企画。是非是非、多くの方に来てほしいです。何卒よろしくお願いします!
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