地域とアーティストから愛される田川市の名店「がぜん」について
こんにちは、アーツトンネルの高木です。
私たちは人とアートをつなぐために活動しています。このような活動をしていると、アーティストとお酒を飲む機会が多くあります。
アーティストが好きなお店ってどんなお店だと思いますか?
そのお店は田川市にある田川伊田駅の近くにあります。
「がぜん」は絵本作家であり画家であるミロコマチコさん、イースタンユースの吉野さん、バンドたまの知久さんなどのアーティストが喜んでくれたお店です。
想像を超えるエモさ
田川伊田駅から歩いて3分。赤い提灯が目印の「がぜん」は焼き鳥のお店です。
見るからに歴史がありそうな佇まい。
中に入ると、その予測を上回るほどの歴史を感じます。
そして、みなさん驚かれるのは、価格の安さ。
「これって、原価じゃないですか?」
取材をするため、一緒にお店に入った写真家のTomohiro Hanadaさんは、メニュー表を見て、思わずそう言っていました。
店内には、地元の家族連れや友人らしき2人組のお客さんがいらっしゃいました。常連さんっぽい佇まいで、思い思いに料理を注文していました。
やばい看板メニュー?
店内のポスターはタバコのヤニで黄色く変色しています。でも、どのポスターもどこか「おかしみ」があって、独特の哀愁を漂わせています。
そして、ひときわ注目を集めるメニューがあります。
それは「すずめ」
すずめ?
そう、お庭をチュンチュン、電線にとまっているあの可愛い「すずめ」の焼き鳥が食べられるのです。
アートとはあまり関係ありませんが、「すずめ」を食べるエピソードで秀逸なものがありますので、こちらで紹介しておきますね。
「消防団のすずめの話」
ざっくり内容だけ言うと、消防団の年配の方が、消防団の集まりの際に、誰よりも早く来て、先輩のために田んぼで「すずめ」を捕まえて、焼き鳥を作っていたという話です。
今回、初めて注文してみましたが、佃煮っぽい味付けで、お酒のあてにぴったり。美味しくてびっくりしました。
独特な時間が流れる名店
変化が早い今の時代、この「がぜん」の店内はまったく違う時間が流れているように感じました。
変わらないからこそ、地域の人、そして、鋭い感覚を持って、いろんな変化に敏感なアーティストにも愛されるのだろうなと思います。
アーツトンネル代表であるサドシマもかつて「がぜん」を題材にイラストを描いています。下で紹介しているnote、ネゴトヤ新聞の表紙のイラストです。
前にも紹介しましたが、彼女は他にも田川の風景を描いています。
「がぜん」の店主夫婦は高齢ですが、末永く営業してくれることを願っています。おばちゃんと少し話しましたが、明るくてめっちゃいい方です。
帰りに、伊田の飲み屋街を歩いて帰りました。
田川唯一の繁華街。
人は少ないですが、この飲み屋街もずっと変わらずに、あってほしいなと思います。
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