展示会のタイトルを決めるときに意識していること

これまでに出たアイデアを図に並べてみました。

これまでに出た13の展示会アイデア

KJ法によるグルーピングと意味合いの抽出

前回までに集まった展示会のアイデアはこちらの前回の記事にまとめています。

ブレインストーミングで集めたアイデアは近い意味合いのもの同志をグルーピングしたり、並べて見比べて見ることで新しい閃きが得られることがあります。「これとこれがあるなら、こういうのもいいんじゃないか?」と。
今回の並び方や矢印の向きは一例ですが、みなさんもそれぞれのアイデアを見つつ「自分だったらもっとこうする」と考えて見たり、もしくは自分が考えたアイデアと他の人のアイデアを見比べて見てもっといいアイデアが思いついたりしたら提案してみてください。
 ただし、だからといっていくつものアイデアを足したり変えたりしてみたからといって必ずしも良いものになるかと言えばそうとも限りません。かえってコンセプトの軸がぶれて何がしたいのかわからなくなってしまったり二つを足して組み合わせることで一つであった時の良さが失われることもあります。最終的には「これが好き」「こっちがいい」等々、好みの問題で考えて良いと思います。KJ法について詳細に知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。


アートスープが展示会タイトルを考える時に気を付けていること。

一旦話を変えて、アートスープで開かれる展示会でタイトルやテーマを決める時に意識していることをいくつかお伝えします。
①「好き」の気持ち、情熱、気持ちが溢れてくるもの
②何がしたいのか分かりやすく伝わりやすい
③可能な限りシンプルにする
④ほかの団体や過去開催された展示と被らないようにする

以下詳細です。
①「好き」の気持ち、情熱、気持ちが溢れてくるもの
アートスープ自体の団体の活動目的が「創作活動が好きで自分の作品を見せたい人」と「その人とその作品が好きで作品を見たい人」それぞれの活動の場・交流の場を提供することにあります。
展示会のタイトルやテーマも
「このテーマが好き、描きたい、出展したい!」と思ってもらえて参加してもらえるもの。「そのテーマ大好き、作品を見に行きたい」と思って来場してもらえること、みんなの好きなものが集まる場所であって欲しいと思います。なのでタイトルもテーマもまず第一に主催者、出展作家、来場者のそれぞれが好きなものを選ぶのが最優先です。

②何がしたいのか分かりやすく伝わりやすい
数文字から長くても十数文字のタイトルと、十数文字から長くても百文字未満の短い時間・文字数のステートメント文の中で「何がしたいのか」を誰にでもわかりやすいものであると良いと思います。特にアートスープは公募企画展形式で展示会企画を回すことが多く10人~20人ぐらいの人数で一つの展示会を作ります。しかも劇団やバンドと違い毎回メンバーが総入れ替えの即興チームで一つの空間を作りますので、みんなが目指すビジョンは分かりやすいほうが目指す方向が全員に浸透しやすく、それがそれぞれの制作と出展作品、展示演出に影響してより良い展示会になると思います。

③可能な限りシンプルにする
人は色々な物事を忘れながら生きています。SNSでふと目についた展示会の告知で「あ、これいいな行ってみようかな」と思った展示会のタイトル
1時間後、1日後、1週間後、あなたはどこまで覚えていられますか?
その展示会に強い興味関心を持ち目にした瞬間に詳細情報を調べてスケジュールを確認していつ行こうかと考える人ならきっと忘れないでしょうし、普段から継続的に何度もアートスープに通っている常連さんならタイトルを覚えていなくても「次の展示また行こう」で良いでしょうが、その展示企画を初めて目にしたまだ顧客ピラミッドの入口にたったばかりの人を次のステージに惹き込んで進めさせるか、そこで新規のファン層を獲得できるかどうかが関わってきます。
(※顧客ピラミッドに関してはこのあたりの記事を参考にして下さい

宣伝広報でいえば現在のSNSでは自分たちの発信以上にリツイート、引用リツイートや他ユーザーの書き込みなどの関係者以外の人たちの行動による宣伝もとても重要になります。自分たちで主催企画して命名した思い入れのあるタイトルであれば自分たちには、何故そのように名付けられてどんな思いが込められているのかどんなに複雑なタイトルでもすぐわかりますが、宣伝に協力してくれるかもしれない多くの第三者にそれが伝わるとは限りません。正しく正確に多くの人に伝播していってもらうためには分かりやすさとシンプルさは重要になります。

④ほかの団体や過去開催された展示と被らないようにする
①、②、③の条件を満たしたうえで、考え抜いたその題で開催を決定する前に一度各種SNSとGoogleでそのタイトルを検索しましょう。
どんなに強い想いが込められていても、伝わりやすくて良いタイトルでも
他に誰かがすでに命名して開催したものの後追いでは魅力も半減しますし
検索情報が混在してしまい分かりにくくなってしまいます。
特にハッシュタグを用いた宣伝投稿がタグの重複を起こしてしまうと相手の団体とのトラブルにもなりかねません。

このあたりがアートスープで気を付けている4つのポイントです。

金魚作家 晴智ありささんの場合

・『うろこのすきま』の場合
存在しないものだけれど、何があるんだろう?どんな意味の言葉なんだろう?と興味を持ってもらえるようなタイトルにしました。
親しみやすさと覚えやすさを意識し、ひらがな表記にしています。
また、無いものから作家さんそれぞれが連想したり感じるものを表現したり見つけ出せるような場として活用してほしいという願いもあります。

・個展の場合
個人的に個展は1つの小説や映画と同じような感覚があるので
設定したテーマや物語のイメージが広がるようなタイトルを意識しています。
『そこに在るもの』
→これまでの表現と今の表現とこれから挑戦する新しい表現、
「これから」に至るまでの考えなどから連想。
『いつか見た夢の底で』 他ギャラリーのものですが
→日常は楽しいだけでなく理不尽なことや辛いこと、叶わないこともあるげれど夢の中(表現の中)では自由に生きられるように…という祈りのようなタイトルです。


各自の最終提案を一つ決めて下さい。

それぞれ各自ご自分で出したアイデアと、他のみんなが出したアイデアを見たりこれまでに話し合ったことなども取り入れた上で
自分がこれ!と思う最終提案を一つ出してください。
今既に出ているものでよければそちらで大丈夫です。
新しい提案を出したい方は10月26日までに提出して下さい。
提出先は前回までと同じくLINEオープンチャット、Googleフォーム、Twitterで直接アートスープにリプライしてもOKです。

10月26日までに提出されたタイトル、アイデアの中から投票を行います。
投票期間は10月27日から11月1日24時まで。
集計結果を11月2日夜に公開いたします。
集計結果を見て、1月に開く展示会のタイトル・テーマを決定したいと思います。それが決まり次第情報の告知を開催して出展作家さんの募集を始めます。



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