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ウェブサイトの可能性は無限大!コンバージョンアップのポイントを伝授します!

こんにちは。
この記事では、Artriggerでフロントエンドエンジニアをしている宮本が、今までの経験を踏まえてウェブサイトを改善させるポイントを7つのステップに分けてレクチャーしていきます!

まず、サイトを運営していると以下のような悩みって必ずでてきますよね。

「アクセス数が伸びない!」
「アクセスがあっても成果につながらない!」
「どこをどのように改善していくべきかわからない!」
などなど。
ウェブ担当者だけでなく経営者 / PM / ディレクターなど、さまざまな方にも思い当たる節があるのではないでしょうか。ウェブサイトは企業の顔であり商品でもあるがゆえに、その運営は一筋縄ではいかないものです。課題が生じたら何かしらの改善策を施す必要があるわけですが、闇雲に取り組んで数字が良くなるものでもありません。

・同業他社を真似てみる。
・何となく気になる部分を変えてみる。
・とりあえず予算をかけてリニューアルしてみる。

といった場当たり的な対処で結果を出すのは難しいでしょう。予算が減り、大きな改善も見られず、最終的にはユーザーも離れていってしまうという悪循環に陥りかねません。では一体、どうしたら良いのでしょうか。

1.そもそものウェブサイトの目的と目標を確認

ウェブサイトを改善したいと思った時、そこには何かしらの目的と目標があるはずです。たとえば、「アクセス数を増やしたい」「広告をクリックしてほしい」「売上を増やしたい」など。サイトの特性によって、ほかにもいろいろな目的が考えられますが、まずやるべきことはウェブサイトの目的と目標を明確にすることです。それによって、改善のアプローチが変わってきます。また、サイトを運営していると気付かないうちに当初の目的からズレてしまっているパターンもあるので、都度改めて確認することが大切です。

2.Webサイトの現状を把握

目的と目標を再確認したら、次はサイトの現状のスコアを定量的(数値や指標)に見ておきましょう。なぜなら、改善する前と後で具体的にどこがどう変わったかは、数字でハッキリと表れるからです。見た目や雰囲気で良くなったと自己満足に陥ることなく、コンバージョン(つまり成果)を出してこその改善という意識を強く持つことが重要になってきます。そのために必要な方法は以下の通りです。

■「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールを使う
サイト解析ツールとしてよく使われている「Googleアナリティクス」では、さまざまな数値を手軽に確認することができます。目的によって必要なデータは異なりますが、以下のデータは最低限、確認しておくと良いでしょう。

・セッション数 / PV数 / 直帰率 / 参照元
・新規とリピート
・PCとモバイルの比率
・アクセスの多いページ
・コンバージョン数 / コンバージョン率

Googleアナリティクスは期間ごとに集計したり、PCとモバイルで比較したりと、さまざまな機能を無料で利用できます。ぜひ使い方をマスターしておきましょう。Googleアナリティクスのデータをビジュアライズ化して見やすくしてくれる「Googleデータポータル(旧データスタジオ)」というサービスもあわせて活用してみるとGOOD。

Googleサーチコンソールを使う
「Googleアナリティクス」では確認できない情報なども、Googleサーチコンソールを使えばチェックできます。

・キーワードごとの表示回数、クリック数
・キーワードごとの順位
・モバイルユーザービリティ

など、より詳細の部分で改善のポイントを探りたい場合は、ぜひこちらも導入してみてください。

人に聞く
サイトの改善に解析ツールが必須なのは言うまでもありませんが、実際に使っているユーザーや社内の意見も大きなヒントになります。顧客のニーズ、自社の強み、営業時の契約率やサイトの使いやすさなど、解析ツールでは取得しづらい情報も得られるはずです。また、売上や粗利などを聞くことで、改善案の費用対効果を把握できるのもポイント。可能であれば社外の人に頼み、第三者の客観的な目線で率直な意見をもらうのもオススメです。

そのほか
現状の分析として、競合サイトの動向をチェックすることもお忘れなく。特に施策をしていないのに、コンバージョン率が著しく上下している場合は、他社のキャンペーンなどの影響を受けている可能性があります。ほかにもユーザーのマウスの動きを分析するヒートマップツールなども普及しているので、必要に応じて使い分けましょう。

3.サイトの分析と課題点の発見

さて、次は課題を見つけていく段階です。ここは、はじめに確認した目的に応じて、しっかりと分析・考察をしていきます。たとえば……

・目的は資料(PDF)のダウンロード。
・ユーザーのアクセス数は特に問題なし。
・想定しているキーワードでアクセスしてきている。
・LPからの直帰率も低い。
・しかし、コンバージョン(ダウンロード数)が伸びない。

このような場合は、LPから想定通りにダウンロードページに流れているかを調べると良いでしょう。もししていないなら、どのように遷移しているのかを分析し、最適な動線を再設計する必要があるかもしれません。

このように、目的に応じて対策を細かく考えていきます。さらに「顧客のニーズに合っているか」「自社の強みを活かせているか」など、改善策やブラッシュアップのための意見を広い視点で探るのがベターです。

4.ウェブサイトの改善案を洗い出す

さて、いよいよサイトの課題を発見した上で考えられる改善案を出していきます。目的が先ほど「資料(PDF)をダウンロードしてもらう」であれば、具体的に下記のような案が考えられるでしょう。

・デザイン(ボタン / ヘッダー / メニューなど)やテキストを修正する。
・全ページにダウンロードボタンを設置する。
・リンクの位置を変更する。
・アクセス数の多いLPに、ダウンロードページヘのバナーを貼る。
など。

ここはUIやUXにも関わる重要な部分なので、エンジニアやウェブデザイナーだけでなく、場合によってはアートディレクターやコピーライターといった専門のスキルを持つ人たちの協力も得られると理想です。

5.改善案の優先順位を付ける

具体的な改善案を洗い出せたら、それぞれの作業の優先順位を付けていきます。というのも通常、リソース(予算 / 人員 / 工数)には限りがあるからです。やることが明確になったら、速やかに実践する計画を立てていかないと、いつまでも実行できません。優先順位の付け方としては、最も効果がありそうだと考えられるものを上にしていけば良いでしょう。一般的には、PV数の多いLP、登録フォーム、カートの修正などを行います。

6.改善案の実施

優先順位を決めたら、あとは手を動かすだけです。作業内容をチームや担当者と共有→理解→指示した後は、施策を1つずつ実施していきます。なぜ1つずつかというと、複数の改善策を同時に行ってしまったら、効果測定の判別がしにくくなってしまうからです。最短距離で最大の効果を上げるためには、ABテストで検証しながら確実に成果を積み上げていくことが重要です。ただし、改善箇所が多く、現状ではアクセスもコンバージョンも期待値に達していない場合は、大幅な改善(リニューアル)もアリといえるでしょう。

7.改善結果の確認

改善策を実施して1週間から1カ月ほど経過した後で、目的に対して効果があったのかを検証していきます。注意しなくてはならないのが、効果があるように見えても実はほかの動きが絡んでいる場合です。例えば「セッション数とそのトレンド」や「同時期に公開した記事がSNSで多数拡散されていた」といったサイト以外の要因も考えられるので、効果測定はGoogleアナリティクスのデータなどを見ながら慎重に行いましょう。また「まったく効果がなかった」「むしろ悪化した」という場合は、速やかに改善前の状態に戻すか、再度「そもそものウェブサイトの目的と目標を確認」に立ち戻ってみてください。どこかに大きな落とし穴があったかもしれません。

さいごに

サイト改善の基本的な流れは、上記のように

1.そもそものウェブサイトの目的と目標を確認
2.Webサイトの現状を把握
3.サイトの分析と課題点の発見
4.ウェブサイトの改善案を洗い出す
5.改善案の優先順位を付ける
6.改善案の実施
7.改善結果の確認

となります。このプロセスを繰り返すことで、サイトのコンバージョンを上げていくのが一般的な考え方です。効果は改善したポイントによってまちまちですが、各工程で間違いがなければ次第に良い数字につながっていくでしょう。しかし、何度改善しても効果がまったく出なかったり、目標に届かない可能性もあります。ちょっとした改善で劇的に成果があがることもあれば、逆もあり得るシビアな世界。それがウェブであり、マーケティングであり、ビジネスの原則です。

損失を防ぐために手っ取り早くプロに依頼する方法や、場合によってはウェブサイト以外の問題(サービスや商品そのもの)を根本的に変えることも視野に入れた方が良いかもしれません。しかし、ウェブサイトを通じて自社の理念・強み・サービスなどを徹底的に見つめ直すことは、必ずコンバージョンの改善につながるはずです。ぜひ、このステップを参考にして、改善のためのPDCAサイクルを回していってください。そして、コンバージョンアップに少しでも貢献できれば、とても嬉しく思います。