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【北海道開拓の思い出】#19 1か月ぶりの北海道飯
函館に着いてびっくりしたのは寒さだった。海を一つ越しただけでこんなに寒いと思っていなかった。
鵡川まで来ると、函館の寒さどころでない。父もあまりにも寒かったのだろう。腹が痛いと云って鵡川の病院へ行くのに降りると云う。その時私は何も分からず、もうすぐ富内だものと云って無理に富内まで来てしまった。その晩は富内の八田さんの職員が泊まる合宿に泊まった。
そこの合宿に連絡していたのだろう。片岡さんのおばさんがすぐ七輪に炭を入れて、塩漬けにしたイカを焼いてくださった。一か月ぶりにイカや魚をおかずに晩御飯を食べた。その魚、イカのおいしかったことといったら。
次の日、トラックに乗って無事我が家へ着いた。たった一か月なのにすっかり木の葉もなくなっていた。ストーブが赤くなるほどもやしているのを見て我が家が一番だと思った。
1か月も学校を休んだのに、落第もしないで6年を無事卒業した。きっと何もない時代にあのノートやエンピツが役に立ったのかな。