私の今現在(2020/2/16)の診断状況。 (頭蓋早期癒合症、類似する頭蓋形成の問題に関しての治療)


今現在、私の頭蓋の形成の問題に関して画像による診断をしてもらったのは

①杏林大学病院の形成外科の先生(O先生)

頭蓋顎顔面外科がご専門の先生ですが、早期癒合症などの先天性の疾患ではなく、事故などによる顔面骨折後遺症や顔面変形に対しての治療を主に行われている方です。
→12月の受診。頭蓋骨の外形、断面の3DCT画像診断。

医師の所見
:確かに日本人の一般的な頭蓋の形成に比べると幅が狭く細長い。
また上部の骨が薄いため、確かに頭蓋早期癒合症にも近い形成が認められるが、それが所謂私の発達上の特性の要因となっているとは考えにくい。
(早期癒合症のように、極端な脳への圧迫があるのかは、今回の画像からは分からない)
とはいえ、発達上の問題との因果関係を完全に否定することも出来ないとの見解だったため、治療、手術の可能性を尋ねたところ、

「難しいとは思うが出来ないこともないかもしれないね(なんと投げやり・・・発達障がい当事者、それも一定程度以上の年齢の当事者への頭蓋形成手術・治療へ積極的なアプローチをおこなってくれる医師は、元々の専門分野が頭蓋形成治療分野であったとしても、知見がなく本当に少ない!)」とのことだったので、セカンドオピニオンとして他院の早期癒合症専門医の方を紹介頂いた。

②その杏林大学病院形成外科の先生に紹介状を書いて頂き受診をした
順天堂大学医学部附属順天堂医院の形成外科の先生。こちらは、(やはり主には小児の)頭蓋骨縫合早期癒合症治療がご専門(S先生)

→1月の受診。杏林大学病院受診時と同じ3D画像を見ての診察。

医師の所見:
画像から判断をする限りでは、早期癒合症とはいえない。確かに日本人の平均よりも長形で骨の厚さも薄い部位があるが、これは頭蓋形成の個性の範疇といえ、異常ではない。また、私が訴える聴覚過敏、身体の不器用さ、協調運動の問題、記憶力(特には短期記憶)、整容上に抱えてきた問題点などについても、それが頭蓋の形成に由来するものとは考えないと、残念ながら完全に否定的な見解でした。。。
(診察には、予約時間に合わせて来院したにも関わらず、その他の後から来た患者たちの診察が優先され、結局はその先生の担当時間も終わりになってからの最後の診察となり、明らかに私に対しての優先順位を低く見ている対応を取られました。当事者の症状の深刻さに対しての医師の意識・理解度の低さに、毎度、早期癒合症、頭蓋形成の問題での通院にはメンタルが削られます・・・)

頭蓋早期癒合症の治療必要性を医師が認めるために必要な条件については、
こちらの頭蓋早期癒合症成人当事者の方のブログに詳細が掲載されています。こちらでは、ご本人の病態はもとより、下地先生の過去の研究などから、早期癒合症、軽度三角頭蓋の国内治療の現状に関しての情報がよく纏められていて、実に参考になります。

以下はそのブログの一部を引用します。

(当事者研究ブログ:大人の頭蓋骨縫合早期癒合症→
https://atama-psycho-linguistics.hatenablog.jp/)

「神経外科学では早期癒合症に対する外科治療の目的について、「頭蓋内圧亢進」の解消に限定しています。この「頭蓋内圧亢進」の定義は、重度慢性頭蓋内圧亢進のみです。』すなわち、医学は軽度慢性頭蓋内圧亢進を「病的」と評価しません。そのため、軽度慢性頭蓋内圧亢進は経過観察となり、外科治療を受けられません」

本人に幾ら脳への圧迫感や、側頭葉・前頭葉に
感じる違和感、またその他の身体症状、神経症状が伴っていたとしても、勿論のこと医学的に定義される形での客観指標がなければ、手術への妥当性は認められることがありません。

こちらで紹介されていますように、本来であれば早期癒合症の外科治療を受けるためには、医学的な客観指標として、「重度慢性頭蓋内圧亢進」が認められなければいけなかったようなのですが、直近でこちらの当事者の方の治療に関して大きな進展があったとの報告がツイッターでありました。

頭蓋早期癒合症の治療は、とりわけそれが自閉症スペクトラムなどの発達障害の治療目的で行われているものに対しては、脳神経学的に「神経症状との確かな関連性が認められていない」、また時には命の危険が及ぶ可能性もある脳外科手術であるがゆえに、批判が多くあり、この方のように軽度慢性頭蓋内圧亢進にとどまる場合には、治療に至ることができないのが日本の実情でした。(ちなみに筆者は、現在、かつての国外留学中に知り合ったアメリカ人の友人に頼み、英語圏、また彼の情報が得られる限りの国外での早期癒合症の治療可能性についても調査を行っていますが、国外でも殆どの場合、成人以上の年齢の当事者に対しては外科治療に至る事例はないようです)

自身がそもそも頭蓋早期癒合症、類似する頭蓋骨形成上の問題を抱えているとの自覚さえない、発達障害当事者の方々への根本治療可能性を開くという意味で、一つのパラダイムシフトにもなり得る診断基準ですが、そちらの詳細は、当事者(R氏)とのSNSでのやり取りを通じて得た情報では以下の通りです。

「慢性頭蓋内圧亢進の他覚所見が認められる場合に限り、治療適応を認定してもらえるような状況です。
圧迫感という自覚症状では客観的証明ができたとは言えず、他覚所見が画像で確認できることが条件です。通常、他覚所見は重症のものから順に、脳ヘルニア、外転神経麻痺、嘔吐、うっ血乳頭が挙げられます。
私の場合、これらはなかったのですが、指圧痕が認められました。これは軽度慢性頭蓋内圧亢進の他覚所見です。幸い、私の場合、これと身体症状および配分性注意傷害の因果関係の疑いがあるということで治療適応の認定がおりました。指圧痕があることが重要です。 」

つまり、私の場合でも頭蓋内亢進圧の他覚所見、それも画像により、頭蓋に圧力がかかっていることの証明である指圧痕が判別できるのだとすれば、
手術による治療可能性が残されている、ということになりそうです。

現在、こちらの頭蓋内亢進圧の他覚所見を得るため、順天堂大学医学部付属順天堂医院の脳神経外科、もしくは他の都内の頭蓋早期癒合症の知見のある病院へのアプローチをおこなっているところです。

随時、私の診察・治療の状況についても進展があり次第、こちらに記録をしていきます。

他にも、私が直接受診をした医師はもとより、友人・知人を介して得る情報には限りがあるため、早期癒合症当事者や、発達に特性をお持ちで「自分の発達特性の由来は、もしかすると頭蓋形成の問題なのではないか?」と思い当たる方や、その周囲の方などからもより多くの知見・意見を頂き、
情報をアップデートをしながら、発達の特性を伴う頭蓋早期癒合症の手術治療に対する認識・アプローチが医療分野、また当事者たち、その支援に関わりのある方々の間でもより当たり前のものになるための一助として、このnoteを活用してもらえればと思います。



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