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modest

英語を話すことに自信がないときに…

慶子さん、こんにちは!
今日は英語における謙虚さ、というものに関して質問です。
私は、どうしても、日本人的に、私の英語が変でごめんなさいね、と
言いたくなってしまう時があり
思わず
I'm sorry, my english is not good.
という、前置きを、自然にしてしまったことがたくさんありましたが
相手の反応は、予想とは違うものであることが多く
その代表的なものは
『ん…だから?』みたいな反応でした。
あなた、それ言って私にどうしてほしいわけ?という
ぽかんとした顔をされることが多かったです。
それで私は、ちょっと言い換えて(やっぱりでもなにか言いたくて)
I am little embarrassed to speak by English,…
という言い方に変えたら、ああ、大丈夫よ、という
ほとんどが優しい顔をしてくれるようになり笑、少しほっとしたのですが
私の英語って変でごめんね、という気持ちを示すことは
そもそも文化的に言う習慣がなかったり
感覚的にも相手からすると受け入れがたいものなのでしょうか。
そのあたりのイメージを、慶子さんからお聴き出来たら嬉しいです。
今日も良い一日でありますように!
Ai 拝


あいちゃん、こんにちは!

こ、この写真のニャンコ!!!(笑)カーテンの後ろに隠れて(っていうか、全然隠れていないけど)今日のテーマであるmodest(謙虚)なキャラをアピールしようとしているのかしら???
これ、ニャンコあるある!ですよね。本人(本猫)は隠れているつもりだけど、めっちゃ居場所バレてますからっ(笑)・・・ってやつ。

自分の英語力に、どれくらいmodestでいるのが正解?

あいちゃんが住んでいるシンガポールはきっとネイティブスピーカーでない人もたくさんいるだろうから、ネイティブでない英語を話すことは「普通」なんだろうね。だから「英語が苦手」って前置きすると「ん・・・だから?」って反応なのかな。

日本人は「英語は苦手なんです・・・」って良く言いますね。でも、実は話し出すとペラペラな人も結構いて、「苦手って嘘じゃん!」っていう経験を数え切れないほどしてきたので、私は日本人の「英語は苦手」は信用しないことにしています(苦笑)。

一方で、日本人以外の英語ネイティブじゃない人が、とても英語とは思えない(失礼!!)発音、文法、、、、更には私が全く理解できない自分の母国語の単語まで交えて自信満々に喋りまくり、「な、なに言ってるのか、全然わからない・・・!」と青ざめている私を見て「通訳のくせに英語わかんないの?」みたいな態度を取られたこともあります。いや〜、ほんと、困ります(汗)

こんなとき私は、謙虚な日本人、大好き!日本は素晴らしい!あっぱれニッポン!みたいに思ってしまうんですよね〜。

日本人って本当にmodestという言葉がぴったりな謙虚で慎み深い国民ですね。(注:例外もいます。)

でも、謙虚さも行き過ぎてはもったいない。ベストなバランスはどこにあるんだろうと、私もよく考えます。

そういえば、某外資系企業の会議で通訳をしていた時に、話が白熱して英語のネイティブスピーカーが早口で機関銃のように喋り出したことがありました。(会議は英語で行われ、英語が苦手な日本人のために通訳が入っているという状況。)

そしたら、その会議に参加していたフランス人の女性が「ちょっと待って!私は英語ネイティブじゃないの。今の話、理解できないから分かるように説明してくれない?」って言ったんです。

英語コーチングとかで英語の悩みを聞いていると、「ネイティブがワーって喋り出すと分からなくなっちゃう」っていう相談、結構多いんです。日本人って、そういうとき「俺の英語もまだまだだよな〜」とかって、つい思っちゃうじゃない?それが、このフランス人の女性は「私は英語ネイティブじゃない」と断った上で、「分かるように説明して」って毅然と言ったんですよね。なんか格好良かった〜

母国語ではない言葉で人と繋がるということ

ところで、私が英語で交わした会話で一番相手と心が繋がったと感じたのは、拙い英語で友達に悩みを相談した時なんです。もう何十年も前、当時私はNPOプログラムに参加中で英語環境で生活してはいるものの、日常会話が何とか出来る程度の英語力でした。プログラムがもうすぐ終わるというタイミングで突然アメリカで大学に進学することを勧められ、アメリカに残るか日本に帰国するか、もうメチャクチャ悩んでいて、頭の整理をするために誰かと話したくて、同じプログラムに参加していたアメリカ人の友達に相談したの。相談っていっても自分の気持ちを正確に表現するような英語力はないから、本当にゆっくり、ゆっくり何ともたどたどしい英語で「なんて言ったらいいんだろう」って一生懸命に考えながら。

彼女に話せたお陰で、自分の中で整理がついて本当にありがたかったのだけど、話が終わった時に、その友達が私のことを見て「相談相手に私を選んでくれてありがとう」って言ったの。あの時のことを思い出すと、今でも涙が出てくるよ。何ていうか、人に頼ること、頼られること、信頼することって言葉のスキルとはまた違うところにある気がします。

あれから私の英語も少しは上達しているけれど、あの時ほど誰かと気持ちが繋がったという強烈な経験は中々ないです。もちろん、英語で面白い議論をするとか、英語のおかげで人との繋がりが広がるとかっていうことは沢山あるけどね。でも、語学は人と繋がるためにとても便利なツールではあるけれど、必ずしも語学力=人と繋がれる力ではないと私は思うんです。


またまた話が逸れてしまった。

なので、modest(謙虚)でいることは大切だけれど英語が苦手っていうことを必要以上に遠慮したり申し訳なく思うことはないんじゃないのかな。もちろん、自分の英語力が十分でないために相手の手間を増やしてしまったり、迷惑をかけてしまったりした時には、ちゃんと感謝や謝罪の気持ちを伝えることは大切だけどね。

一生懸命隠れているつもりでも、全然隠れていないこの写真のニャンコのように、話し始めたらどっちにしても英語のレベルは分かるので(笑)、話す前に「英語は得意でない」とわざわざ言う必要はないと私は思います。でも、「英語は得意でない」と前置きしておくことで自分が話しやすくなるなら、苦手なことを伝えておくのも良いかもしれません。

英語力に関わらず「この人と友達になりたい」って思ってもらえる人間力の方が大切だし、あいちゃんはきっと周りの人からそう思われてるよ。

それでは、また明日!

慶子



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