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過去の残骸と未来の永遠:〈Remains〉再定義-Sheela Gowda

過去の残骸と未来の永遠:再定義(Remains)-Sheela Gowda


インド現代アーティストによる〈Remains〉再定義-Sheela Gowda 

過去の残骸と、未来の永遠。伝統工芸や文化も吹き込んで。インド現代アーティストによる〈Remains〉再定義 
今回紹介する展覧会はインド出身の現代美術アーティスト、シーラ・ゴウダによるイタリア初となる個展『Remains』。ヨーロッパ最大の現代美術アートセンターともいわれる、ミラノの「ピレリ・ハンガービコッカ」にて開催中だ。1992年から約20年間に渡って制作を続けてきた彼女の作品は、絵画から彫刻、大型インスタレーションなど多岐にわたる。
特にシーラのインスタレーションは、髪の毛、お香、牛糞、天然顔料などインドの儀式にまつわる日常的な素材を使いながら、手作業による制作工程を強調するような作品が多い。また、建築材料や木材、金属、石材も使って作品を制作している。

過去の残骸と、未来の永遠。伝統工芸や文化も吹き込んで /Stopover, 2012
Sheela Gowda-And that is no lie, 2015
Sheela Gowda-Stopover, 2012
Sheela Gowda-Margins, 2011
And…, 2007
Sheela Gowda-Margins, 2011 (detail)
Sheela Gowda-Collateral, 2007
Collateral, 2007
Sheela Gowda What Yet Remains, 2017

さまざまな残骸たちー「Remains」が訴えかける

1990年代から急激に経済的・文化的成長を遂げたインド。失なわれゆく伝統的な工芸技術と、その裏に隠された労働の役割について、さまざまな残骸たちー「Remains」が訴えかける。

「英語の『Remains』には、二つの意味があります。一つは、もう“過ぎ去った”もの。なにかの残骸。もう一つは、永遠に“残り続ける”もの」
時代に取り残されながらも存在し続けているもの。
シーラはその存在し続けるものの中に入り込み、寄り添うことで物質の情念、愛情、そして存在価値を再定義する。-Sheela Gowda
技術の発展によって受身的に情報を受け取ることが可能になったこの現代社会において、アートとして再び命を吹き込まれた「Remains」が発する声に耳を傾けるざるを得ない強力なコンテンツだ。

シーラ・ゴウダ(Sheela Gowda)

Sheela Gowda

シーラ・ゴウダ(Sheela Gowda,1957- /インドのアーティスト-具象的な油絵から、インスタレーションまで多様)、インドのベンガルールで暮らし、活動している。
彼女の作品の主なインスピレーションは、インドの文化、歴史、宗教、そしてシーラ・ゴウダが日々目にする物です。
彼女は、忘れられがちなインドの貧しい人々の生活、仕事、生活環境をテーマに作品を制作する。その素材もそこから得ているものが多い。

素材の限界と可能性を理解する

素材を扱うことで、その素材の限界と可能性を理解することができます。そのため、私は芸術制作の物理的な側面を外部委託することはありません。-Sheela Gowda
私の作品が美しいとだけ解釈されるなら、それは不十分でしょう。それは表面のマーカーだけを解釈することになるでしょう。なぜなら、その下層は暗いからです。-Sheela Gowda

そして、牛糞は避けるべきものだと思っていたなら、次に農家の畑で危うく遭遇したときには、新たな敬意を抱くことになるかもしれません。-Sheela Gowda

シーラ・ゴウダのアートワーク

シーラ・ゴウダのアートワークを、ランダムに、この後も数回、続きます。お時間の許す折に・・・

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