皆殺しの天使 - ブニュエル監督 レビュー
皆殺しの天使 - ブニュエルのメキシコ映画(1962)
監督-ルイス・ブニュエル(Luis Buñuel,1900-1983)
豪華な邸宅での夜会とその後の様子を、ブルジョア階級と言われる人達をユーモアと風刺的な無限ループで不条理劇として描いた作品。
合理的なストーリィー性を欠く、「アンダルシアの犬」等と語られるシュールリアリズム的な作品であり、「何かを成したいのだが、できない」=人間は自由では無い、というプロット。この「皆殺しの天使」は、不条理に没入していくブニュエルの後期作品のさきがけともなった。このブニュエルの流れに、「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」(1972)がある。
翌年(1963)のフェリーニの「8 1/2 」との共通項も感じる・・・そして、ロラン・バルトの「映像の修辞学」の中にも、この作品の意味論とその曖昧さの魅力について、取り上げられている・・・
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