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第60回(2024)ヴェネチア・ビエンナーレを考える/オーストラリア館&マタオ・コレクティヴ(NZ)-2024年を振り返る
第60回(2024)ヴェネチア・ビエンナーレを考える/オーストラリア館&マタオ・コレクティヴ(NZ)-(3minで読める-今年を振り返る)
ヴェネツィア・ビエンナーレは
(註)ヴェネツィア・ビエンナーレは、世界最古の国際的な美術展のひとつであり、2年ごとに開催される国際的なアートイベントです。(美術展と建築展が隔年で交互)
2024年度の国際展のテーマは「どこにでもいる外国人(Foreigners Everywhere)」
2024年度の国際展のテーマは「どこにでもいる外国人(Foreigners Everywhere)」。これはフランス・パリ出身、イタリア・パレルモを拠点に活動するコレクティヴ、クレール・フォンテーヌ(Claire Fontaine)の作品に由来しており、その作品はまた、2000年代前半にレイシズムやゼノフォビア(外国人嫌悪)と戦ったトリノのコレクティヴから採用されているという。
2024年4月20日から一般公開が始まったヴェネチア・ビエンナーレで、Golden Lion Awardをはじめとする賞が発表された。
国別参加部門・参加アーティスト部門のGolden Lion Award
国別参加部門はオーストラリア館のアーチー・ムーア(Archie Moore)の「kith and kin」(2024)が受賞した。
また、参加アーティスト部門のGolden Lion Awardを受賞したのはニュージーランドに拠点を置き、マオリ族の女性アーティストによって結成されたマタオ・コレクティヴ(The Mataaho Collective)。アルセナーレ会場の冒頭の展示室を舞台に、マオリ族の伝統的な織物を再解釈し、宇宙的かつ避難所を思わせる空間を作り上げた。
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「世界的な連帯の重要性」を示すアーティストたちが受賞した
第60回ヴェネチア・ビエンナーレの金獅賞(Golden Lion Award)は、「世界的な連帯の重要性」を示すアーティストたちが受賞したという事だろう。ビエンナーレの最優秀賞はいずれも先住民アーティストが受賞している。
それらの包み込むようなアートワークは、世界の舞台における先住民族の芸術と文化の奥深さと回復力について力強いストーリー性を語っている。
国別参加部門はオーストラリア館のアーチー・ムーア・・
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国別参加部門はオーストラリア館のアーチー・ムーア(Archie Moore)
オーストラリア館で「kith and kin」では、アーティスト・キュレーターのアーチー・ムーア(Archie Moore)とエリー・バットローズ(Ellie Buttrose)が受賞した。アーチー・ムーア(Archie Moore)は、アボリジニ民族、カミラロイ族とビガンブル族の血を引く作家だ。
「空虚は空ではないのです。」-Archie Moore
1970年にブリスベン郊外の田舎町トゥーンバで生まれたムーアは、自分のルーツを恥ずかしく思いながら育った。「私はアボリジニではないふりをして、目立たないように、目立たないようにしていました。当時はそれが対処法だったと思います。」-Archie Moore
母方の系図は、アボリジニの人々に関する文書記録が乏しいため、はるかに短い。下の階には、宣教師や入植者によって押し付けられたキリスト教の名前があり、ペットに付けるような短縮形や苗字のない名前が多い。
参加アーティスト部門のGolden Lion Awardは
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参加アーティスト部門のGolden Lion Awardは、Erena Arapere-Baker(エレナ・ベイカー)、Sarah Hudson(サラ・ハドソン)、Bridget Reweti(ブリジット・レウェティ) 、Terri Te Tau(テリー・テ・タウ)の4人のマオリ族のNZの女性アーティストからなるマタアホ・コレクティブのインスタレーション「Takapau」 (2022)が受賞した。
彼女たちにとってトゥイトゥイ(縫うこと)は方法論であり、織ることは美学です。彼女たちの縫うテキスタイルは、主に女性によって実現されたドメスティックなスケール(身体のスケール)の実践を、大きなスケールで表現している。
今年のアートを振り返る
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