今日の経済11月27日ブラジルレアル、米中貿易摩擦の余波
11月27日付日経新聞より
ブラジルの通貨レアルが対ドル相場で過去最安値を更新しました。その背景には米中貿易摩擦があります。ブラジルは鉄鉱石や農産物などの輸出大国であり、そのなかでも米国と中国に占める割合が大きく、米中関係の悪化によるレアル売りが加速しているのです。
ブラジル中央銀行は10月30日に政策金利を過去最低の5%に引き下げたものの、今後はさらなる追加利下げが行われるのが既定路線です。そうした状況下でボルソナル大統領が「私はドル下落をのぞむ」と発言し、ブラジル中央銀行はドル売り・レアル買いの為替介入をしました。
外貨準備費を費やすレアルの買い切りに失敗した場合、ブラジル経済に深刻なダメージは確実であり、今後のブラジルレアルの値動きが南米経済圏に与える影響は大きく、予断を許さない状況が今後も続いていきます。