博士課程の企業就職 (自然科学)
2013年10月当時と現在では、就職活動の仕方や方針が大きく変わっておりますが、少しでも参考になれば幸いです。
まず結論から申し上げますと、就活で良いと思う結果を得られたのは、ほとんどは”運のおかげ”だと思っております。
もちろん、ただ”運のおかげ”と片付けてしまってな元も子もないので、まずこの点についてきちんと説明いたします。
そのあとに、就活の流れを具体的に記載します。
※現時点ではまとまりのない文章ですが、ご容赦ください。
徐々に見やすい文章に直していく予定です。。
運が良かったこと
まず、運が良かったと思うのは、下記の2点についてです。
●就活開始時(10月)に募集がかかっていたこと
●採用側に、自身の採用にメリットを関していただけたこと
私が就職活動を始めたのは最終年度の10月でした。この時点で採用活動を行っている企業があった、ということがそもそも運が良い。と思われるかもしれませんが、
●年度が替わるタイミングが4月でない企業
●外資系企業
●中途採用
など年中チャンスはあります。
もちろん当時はそんなこと知りませんでした。。
ちなみに、私が採用されたのはこの3つ全てが当てはまります。
不採用だった企業や、受ける予定だった企業の中には、大手企業もありましたし、なにより具体的な募集内容が書かれていたのが良かったです。
なぜ採用したか、については会社に入ってから教えていただきましたが、
●博士号取得者で良くできる若い先輩がいたこと
●その人に雰囲気が似ていたこと
●きちんと会話のキャッチボールができていたこと
●(仕事で求められる知識を持っていそうだった)
ということが理由のようです。
はっきり言ってしまえば、就活がうまくいったのは、
企業側の求める人材像にマッチした
ということだと思います。
入社してわかったことですが、部署ごとに採用活動を行っている会社で、部署によって求める人物像が結構異なるので、他の部署であれば入社できなかったと思います。
ですので、これから就活をする方には、
不採用でも仕方がない
くらいの気持ちで就活を行っていただきたいと思います。
ただし、
きちんと会話のキャッチボールをする
という点は非常に重要なので、不採用事例も含めて、ご紹介いたします。
当時の研究内容
まず、私が行っていた研究の分類は環境動態解析
ある環境で生じている現象を、化学的分析により理解する。
そのために手法開発や基礎実験、シミュレーションなどを行う研究室でした。
当時、自身の研究内容に直結すると思っていた企業は、化学分析機器関連の会社、環境分析を行う会社、職種としては分析業務を行う人材の募集かなと思っていました。
研究内容が、就職先に直結しそうな人は、この点で、そこまで悩まないのかもしれませんが、そうでない方にとっては参考になる点があるかと思います。
企業の就職活動に至るまで
博士課程3年の10月初旬当時、学位取得後は大学で研究するつもりでいました。
10月と決めたのは、学振PDと海外学振の結果が出るからです。
結果としてどちらも不採用だったので、企業就活に切替えました。
研究職のポストについては、もちろん研究室の教授に相談し、紹介いただきましたが、当時やりたいと思っていたことができそうもないこと、待遇があまりよくなさそう (贅沢かもしれませんが…)、という理由で、諦めました。
※研究職のポストをあきらめた一番の理由は別にありますが、また別の記事で書くことにします。
就職活動に使ったサイト
就活を始めるにあたり、登録したのはアカリク、リクナビエージェントです。
アカリクは、”博士、就職” 検索 で見つかったから登録しました。
リクナビエージェントは後輩の修士課程の学生に就職活動の仕方を教わる中で、教えていただきました。後輩様様です。
アカリク
現在はどのような求人があるか把握しておりませんが、2013年当時ここで私が見つけた求人は、基本的に学位取得者歓迎、というものが多かった気がします。
募集案件はそこそこありましたが、当時の自分にとって魅力的な募集はほとんどありませんでした。
リクナビエージェント
ここを使用して採用に至りました。
大手だけあり、募集案件は非常に多かったです。
エクセルの履歴を作り、応募する、というシンプルな流れだったので、就活自体は楽でした。ただし、ほとんどの企業に関して、次のステップに進むことはできませんでした。
面接等に進んだ案件について(不採用)
2件試験で不採用。研究者派遣会社、医療機器の販売会社です。
不採用の理由はわかりません。
外資系分析機器メーカー
面接しましたが、英語に堪能な人を希望しておりました。
面白かったのは希望年収を聞かれたことです。
外資系や転職活動では普通に聞かれるようですが、当時よくわからなかったので500万円くらい。と答えました。
財団法人
行政の下請けが主の会社で、とにかく頑張れる人材を求めていました。
この会社は前向きに採用を検討してくれましたが、私が他の会社の採用活動と天秤にかけていたこともあり、最終的には不採用という結果に至りました。
会話のキャッチボール
就活のみならず、きちんと会話できていることは重要だと思います。
特に大事なことはネガティブな表現はできるだけ控えることです。
質問されたら
簡潔かつ適切に答えられるとよい印象を与えると思います。
まずは自分が質問を理解した場合は、
○○のことですね? とか ○○については と、
質問の内容を理解したことを態度で示すといいと思います。
質問が不明瞭だったり理解できなかった場合は、こういうことですか?と、素直に聞くべきです。
まず結論、そのあとに理由としては、のように話し出すと、ストレスなく聞けると思います。
Yes/Noの質問に対しては、きちんと理由も説明してください。
質問は必ずすること
質問はどんなに小さなことでも必ずしましょう。
それにより、あなたが会社に興味を持っているかどうかがわかります。
理想的な質問は、
●その企業に対してどのように貢献したいかがわかるような質問
●社会情勢の興味
あたりかなと思います。
私の場合は、、ですが、自身の知識をベースに、
「世の中では○○のような分析機器が主流になりつつありますが、御社ではこういった分野にも参入する予定はありますか?」
と質問し、
実は○○という機器があって、と説明していただきました。
環境分析の多くは、試料をラボに持ち帰り、分析をしますが、現場観測できる項目が増えています。それに対する企業の取り組みについての質問です。
営業職でしたので、最近のトレンドに注目している、という点は評価されたかもしれません。
社外情勢についてですが、最近はSDGsへの取組みについてなど、具体例な自身の考えを述べて、企業の取り組みについて聞いてみるといいかと思います。
一番困った質問は、博士号取得して、なんで企業の営業職に就こうと思ったかを聞かれたことです。
お金のある研究室にいたのに、メーカーがほぼ営業に来なかったので、最新の情報が手に入らなかったこと
一度ですが、メーカーのエンジニアが、他の作業ついでに、何か問題ないか訪問してくれたこと、
等を例に挙げ、こういった取り組みをしたいという表現をしたと記憶しています。
半ばやけくそだったので、素直に自身の気持ちを表現できた結果の採用だと思っております。
直ぐに答えられない場合、難しい質問ですね、などと切り出しながら考えている様子が見られれば、面接相手はあなたに好印象を持つと思います。