第3話世界妄想旅行記 Córdova, Spain中庭がつくる心地よい暮らし
前回の中国からヨーロッパへ。スペイン南部の都市コルドバです。地中海沿岸というと必ずと行って語られるのがイスラム教とキリスト教との戦争の影響です。
スペイン南部の都市コルドバ、街を潤すパティオ、コートハウス
コルドバもイスラム教が支配し、その後、キリスト教によって奪還されています。その影響は街に現れており、モスクから教会へ改築されたメスキータを代表としたイスラム式の建物をベースに街が構築されています。
街に建つ家々は、中庭=パティオ が造られています。暑い地域が多いイスラム教徒の都市では、水は貴重なものとして都市基盤として整備されます。夏となれば45度近くになる程の猛烈な環境ですから中庭の井戸や噴水などの水場を置く事で涼を作り出します。水場によって極端な温度変化が抑えられるのと、気化熱により涼やかな風を作るという効果があります。また、木陰に椅子やテーブルを出し花々を飾り、半公共性のある人々が集う場として使われています。