ArtLink Co-Lab 作品成功事例のご紹介
過去のアート共創プロジェクトの成功事例をご案内したいと思います。
作品名:
「もっと山谷を好きになるために一緒に街の写真を撮ってください」(2021年10月)
制作背景:
このプロジェクトは、山谷という街を様々な人の視点から再考するものです。
企画者の方にアート展示のご案内をいただき、私が提案した作品が「もっと山谷を好きになるために一緒に街の写真を撮ってください」でした。
制作のためにフィールドワークを重ねていくうちに、かつてドヤ街と呼ばれていた山谷に様々な顔があることが見えました。
公園を中心にホームレスの人々が居住している様子。
食事などの配給をする支援団体。
ゲストハウスのように滞在場所として扱う観光客。
コンビニやスーパー、アクセスなどにも恵まれており、生活している住人。
上映会やカフェ、飲食店を営む経営者。
アートイベント実施を考える団体。
それは山谷が
ドヤ街として
生活支援の場として
ゲストハウスやホテルとして
生活の場として
ライフスタイルを彩る場として
人それぞれによって山谷への認識や価値が異なっているからだと思いました。
この「人それぞれの視点」を視覚化し形にしてみたい。「人それぞれの視点」を重ねることで街そのものを写し出す出すことが出来るのではないかと思い、制作しました。
テーマ:
「人それぞれの視点」を通じ、山谷という東京にある街を新しい視点で観察する
コンセプト:
このプロジェクトのコンセプトは「いかに人それぞれの視点を形にするか」です。
私は映像と写真メディアの研究者のため、現実の時間を視覚的に記録できる唯一のメディアとして写真を扱いたいと考えました。
そこで思いついたのが、複数の写真のコラージュとジョイナーフォトグラフィを複数人で形にすることでした。
制作目的またはゴール:
変化していく街、都市としての山谷。この街の存在を再認識することです。
初めての試みのため、作品によって街の姿が現れることをゴールとしました。
結果406枚の写真たちによって、人々がみた山谷が出来上がり成功でした。
作品の効果:
このアート作品は山谷のコミュニティに山谷のこれからを考えさせるというポジティブな影響をもたらすことができると思います。
また、ドヤ街という印象を払拭し、街の魅力を今一度再発見できるものになったと考えています。
結論:
「もっと山谷を好きになるために一緒に街の写真を撮ってください」は、山谷の変化に焦点を当てたアートプロジェクトです。
このプロジェクトを通じて、山谷を新たな視点から捉える機会を提供できたことを願っています。