美術は魂に語りかける(A.Botton,J.W. Armstrong)
原題Art as therapy。こころのケアの本ではなく、芸術がどうして心を動かすのか、なぜ生活を豊かにしてくれるのか、さらにはどう使って人生に役立てればいいのかまでを、説得力ある明快に説明してくれる。芸術の根源と現実的な意味をごく普通のことばで理解させてくれる他に類を見ない本。芸術を求める心は人生に欠けているものを補うためで、逆に、満ち足りている人には芸術は必要ではないということも述べている。優れた芸術活動のためにはどのようなものを目指すべきかもはっきり自覚できる。さりげないが素晴らしい本。