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走馬灯のように

いのち

人は神秘的に
いのちを得て誕生し
成長し
雌鹿のごとく躍動し
輝いて
やがて歳をとり
体が衰弱し
いのちが亡くなり
生涯のドラマを閉じる。

終着点が 死なら
人は 死ぬために 命を得るのか?

あまりに早い別れは
とても受け入れられない悲しみだ。

でも、その人たちが残した軌跡
自分に語ってくれた珠玉のことば
示してくれた 生きざま 

弱く倒れそうな
細枝のような自分という樹に
養分を与え
根を支える
腐葉土のように

きっと
いつまでも
力になってくれる。
大切なものに目を開かせてくれる。

紙飛行機を作って遊んでくれた父
田んぼに共に入り文化面でお世話になった方
私の絵で泣いてくれ宣伝してくれた方
見知らぬ地の異邦人だった私に、暖かく接してくれた方
この地の父親のように世話をしてくれた恩師

亡くなった方々の軌跡は輝いて
走馬灯のように回っていき
熱と光を与え、根を張る大木を作る。

樹を生長させること。
それに向かうことが
その人たちへの感謝を示すことかもしれない。


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秩父のゴッホ 香本博 Hiroshi Komoto
独学の画家 香本博(コウモトヒロシ)です。北海道から沖縄まで約130回の個展を開催してきました。より多くの方に見て知っていただけるよう、絵本出版なども考えています。応援よろしくお願いします。